田口トモロヲ監督の5年ぶりの新作がやってきた。原作はみうらじゅんの自伝的な青春小説『色即ぜねれいしょん』。”青春ノイローゼ”まっただ中のもてない少年がロックにあこがれ、恋を知り、別れを経験するというひと夏の成長物語をユーモアたっぷりに描かれた青春物語だ。

15日初日舞台挨拶が行われ、監督田口トモロヲ、原作者みうらじゅん、主演の渡辺大知、峯田和伸(銀杏BOYS)、リリー・フランキー、臼田あさ美、石橋杏奈、森岡龍らが登壇した。

来場したお客様に一言求められると、田口監督は「本当にありがとうございます。ここ1・2週間激動のニュースばかりで、”劇場に足を運んでくれるのか??”不安になっていたんですけれども、今日これだけの方々が見て下さって、本当に嬉しいです。映画とはお客さんに見てもらってはじめて完成するので今日こんな形で見て頂いて、”マンモスうれぴー”です。」とブラックジョークで会場を沸かせた。
原作者のみうらさんは、「皆さんが青春を謳歌してもらって、こういう気持ちでいていただけると嬉しいです。」と挨拶。
映画初主演の渡辺さんは、緊張した面持ちで「この映画は、調度1年前に撮影して、こんなに大勢の人に認められるんだと信じられない気持ちです。ありがとうございました。・・・がんばりましたので。」とアピール。

今回主演がださくて、文科系で、青春時代を過ごす主人公に対し、監督は「今までありそうでなかった作品だったと思うんですよね。ドラマチックなヤンキー系の作品はあったと思うのですが、”文科系”で”地味”で優等生にもヤンキーにもなれないグレーゾーンの話で、これが今作られたという事はそういう人達が多く、そういう人達が望んでいたからできたのではないかと思っています。」

自分の青春時代が豪華なキャストで映画化された事に、「まさかトモロヲさんが僕の原作を2作もやって頂くなんて思ってもいませんでしたので、松本清張と野村芳太郎コンビという事で、次回作は『砂の器』になるかもしれません。よろしくお願いします。」と次回作についての抱負も伺えたのであった。

笑いの絶えない初日舞台挨拶となった。

8月15日(土)シネセゾン渋谷・バルト9・吉祥寺バウスシアターほかにて全国公開!!

(Report:長島美秋)