アラフィフの産婦人科医と20代のロマンス詐欺師の恋物語『ラブ・ライズ』(原題『我談的那場戀愛』)が、9月4日より日本全国の劇場で公開される。
香港では2024年に公開されてヒット。第43回香港電影金像奨で6部門にノミネート、第61回台湾金馬奨で2部門にノミネート、第48回香港国際映画祭で観客賞を受賞するなど高く評価された。

■詐欺から始まる恋?

© 2024 Head Office Film Limited All Rights Reserved.

国際ロマンス詐欺団が摘発され、被害にあった産婦人科医ベロニカと、彼女を騙した詐欺団の一員ジョーの元を刑事が捜査に訪れて事情を聞く。潤沢な資産を持つ52歳のベロニカと、携帯電話の支払いもままならない26歳のジョー。2人はともに別人になりすましてマッチングアプリでつながり、スマホでメッセージを送り合うように。やがてベロニカはジョーをすっかり信頼し、慈善事業を始めたと言うジョーに多額の送金をする。ジョーはベロニカのSNSで、彼女と亡き夫との札幌旅行の写真を見て、彼女を札幌旅行に誘うがーー。
ベロニカ役は名コメディエンヌのサンドラ・ン。夫を亡くした過去の傷を持ちながら、久しぶりの恋にときめくベテラン医師をキュートに演じた。ジョー役のMCチョン・ティンフーは人気の歌手兼俳優。本作の主題歌で歌声も披露している。

■ロケ地・札幌で完成披露試写

ホー・ミウケイ監督、スタッフの集合写真

7月7日、ロケ地となった札幌市で日本語字幕版の完成披露試写イベントが開かれ、本作が監督デビューのホー・ミウケイ(何妙祺)監督らが登壇。作品の魅力を語った。

ホー・ミウケイ(何妙祺)監督


ホー監督は日本での上映が決まったことへの感謝を伝え、「この映画は善良な映画。騙す人と騙される人が恋をする。詐欺をテーマにしているけれど重さはなく、見終わった後に爽やかな気持ちになる」と作品を紹介した。

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本作は札幌市の映像制作補助金を利用し、札幌フィルムコミッション(FC)がロケ支援を行った。これが札幌ロケの決め手になったという。ホー監督は「ネット詐欺の話なので香港のシーンは室内が多いが、2人の恋愛を描くには開放的な空間が必要。当初は東京ロケを予定していたが、費用がかさむのが問題だった。支援金の存在を知って札幌に決めた」と話した。

左から、李嘉兒氏(札幌フィルムコミッション)、ホー・ミウケイ監督、佐藤悠輔氏(株式会社ゴールドロケーション)


札幌市内の撮影は初夏の6〜7月。市民エキストラ約50人が参加し、レトロな市電(路面電車)や大通公園、創成川公園、狸小路商店街の居酒屋などで撮影が行われた。

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ホー監督は「札幌はどこをどう撮っても画になる。ここを選んだのは神の思し召しだったと思う」と笑いを誘った。冒頭にベロニカが、ジョーがなりすましたフランス人の恋人と一緒に、彼の故郷を歩く妄想をするシーンがある。

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花畑が広がる異国的な風景に、香港の観客には「本当にフランスで撮影したのか」と聞かれたそうだが、このシーンも市内の「滝野すずらん丘陵公園」で撮影したものだ。

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監督はまた「脚本段階ではJRの撮影を考えていたが、FCの提案もあって市電にした。ゆったりと走る時間の流れが2人のシーンに合っていた」と振り返った。映画を象徴するこの市電のシーンは、香港版のポスターに採用されている。

『ラブ・ライズ』香港版ポスター


ラストでベロニカが横断歩道で踊り始めるシーンはサンドラ・ンの発案だという。ロケ支援を担当した株式会社ゴールドロケーションの佐藤悠輔氏によると、本作のロケは大部分がスムーズに行われ変更も少なかったが、このシーンは演出が急きょ変更された。撮影は信号を操作できない制約の中で行われたが、結果的に作品を締めくくる名シーンになった。

(Text・イベント撮影:芳賀恵)

作品情報

『ラブ・ライズ』
監督:ホー・ミウケイ(何妙祺)
出演:サンドラ・ン(吳君如)、MCチョン・ティンフー(張天賦)、ステフィー・タン(鄧麗欣)、チャン・ファイホン(陳輝虹)

予告編YouTube

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