山田洋次監督ベルリン国際映画祭にて特別功労賞受賞!!映画『おとうと』初日舞台挨拶
山田洋次監督の10年ぶりの時代劇となる最新作映画『おとうと』が1月30日(土)初日を迎えた。東京・丸の内ピカデリーにて、初日舞台挨拶が行われ、しっかり者のまじめな姉役の吉永小百合さん、何かと問題ばかり起してきた弟役の笑福亭鶴瓶さんをはじめ、蒼井優、加瀬亮、石田ゆり子、小林稔侍、そして山田洋次監督が登壇した。
初日を迎えて、吉永さんは「長い事映画に出ていますが、初日の前の日は、遠足に行く前日のようで胸が躍って、そして不安で眠れません。昨夜もやはりそうでした。私も出演した鶴瓶さんの番組を見て、すぐに寝ようと思ったのですが、やはり興奮して眠れませんでした。」と語ってくれた。対照的に鶴瓶さんは、「入るまで”僕でよかったのかな”と考えていましたけど、本作ができあがって改めて見た時、”やせて良かったな”と思い、それと山田組にもう1度入れて良かったなと思いました。一般の方々からも”今日からだね”本作の初日を言われすごく嬉しかったですね。まあ僕は昨日夜遅くまで飲んでいたので、帰ったら寝れましたけど。」とまるで本作のような弟らしく語ってくれ、本作のような姉弟らしさを見せてくれた。
そして・・・カンヌ国際映画祭・ヴェネツィア国際映画祭と並び、世界3大映画祭の一つとして名高いベルリン国際映画祭にて、本作が特別招待作品としクロージングフィルムに選ばれた。更に山田監督が特別功労賞(ベルリナーレ・カメラ賞)を受賞する事が決定した。この賞は映画界で多大な貢献をした個人・団体に授与されるもので、これまでに日本人では2000年に市川崑監督、2001年には熊井啓監督が受賞している。この知らせを受け俳優達を代表して吉永さんから花束が贈呈される場面も。これを受け山田監督は「私も聞いたばかりでびっくりしているんですけど、市川崑監督によって製作された『おとうと』があっての本作なので、市川さんが生きていたらぜひ報告したかったです。」と名残惜しそうに話してくれた。吉永さんは”監督を胴上げしたい”と言い、鶴瓶さんに「アカン」と突っ込まれながらも、「とても嬉しくて、なんてお祝いしたらいいか分からないくらい興奮しています。前作『母べえ』ではベルリンの方々から温かい拍手を受けながらも、賞を受賞できずがっかりした時もあったので・・・監督の喜びをそばで受け止めたいと思います。」と嬉しさのあまり言葉に詰まりながらも、喜びを語ってくれた。
2010年1月30日(土)全国ロードショー