高さ10m! 時速60km?!  わずか1.8秒にすべてを賭けた夏が始まる!!
今、最も活躍が期待される直木賞作家・森絵都のベストセラー青春小説を映画化した『DIVE!!』の初日舞台挨拶が14日(土)に開催され、オリンピック出場を目指す3人のダイバーに体当たりで挑んだ林遣都、池松壮亮、溝端淳平の主演3人と、瀬戸朝香、蓮佛美沙子など豪華キャストに加え、熊澤尚人監督が登壇した。
会場となった角川シネマ新宿では、朝早くからの上映に関わらずたくさんの(特に若い世代の)観客が押し寄せ、上映後に出演者らが姿を見せると黄色い声で歓迎した。

早速、林が「(映画は)どうでしたか?」と呼びかけると「サイコー!」「よかったよー」という声があちらこちらから飛び交い、キャスト全員がホッと安堵の表情を浮かべた。ちょうど去年の今ごろが撮影時期だったということで、「最高の仲間と最高の思い出が作れたと思っています。合宿中もみんな海パン一丁で過ごしていました。最初は恥ずかしかったですが、だんだん“見てくれ!”という気分になりました。……うそです(笑)」(林)、「毎日みんなと一緒にいる時間がとても楽しかったので、クランクアップでは号泣してしまいました」(池松)、「去年の今ごろの僕はまだ上京したてで、お芝居はもちろんのこと、右も左もわからなかったんです。でも、そんな状況下だったからこそ飛び込みだけに打ち込めたんだと思います。1つのことをがんばる大切さがスクリーンを通して皆さんに伝わり、何かを感じ取っていただけたらうれしいです」(溝端)と語った。

3人をお姉さんのように見守って話を聞いていた瀬戸は、「彼らのがんばりに圧倒されっぱなしでした。間違いなく、この映画は彼らの映画です」と力強く宣言。監督も「(彼らが)長い間練習に打ち込んで、飛び込みができるようになってくれたからこそ、この映画ができたんです」と満足気な様子で語った。そう、劇中のダイブシーンは役者たちが自らトレーニングを積み実践したのだ。
もちろんダイバーを演じた役者たちは、飛び込みなんてまったくの未経験。そこで約3ヶ月間、元オリンピック選手の金戸恵太氏をコーチに迎え、日々きつい練習に励んだという。
その時のことを林は、「(体が硬かったので)柔軟体操では痛くて泣きました」と涙ながらに振り返り、溝端は「大変だったからこそ、今こうしてここにすがすがしい気持ちで立っていられるのだから、今思えばきついことなんてなかったのかもしれません」と、自信に満ちた表情で語った。

下の名で呼び合うほど仲の良い3人だが、初対面のときの印象はというと、
「オーディションで初めて遣都に会ったときは、“『バッテリー』の子だ!”とびっくりしてミーハー気分になってしまいました(笑)。壮亮は、『ラストサムライ』」を観ていたので“大きくなったなぁ”と親戚の子を見るように見てしまいましたね(笑)」と言う溝端に対して、林は「よく覚えてないなぁ(苦笑)」とつぶやき、池松は無言ながら照れ笑いを浮かべていた。

また、公開初日の14日はくしくも溝端淳平の19回目のバースデーということで、サプライズで用意されていた飛び込み台をかたどったケーキと花束、蓮佛からは袋に入ったプレゼントが手渡された。ドキドキ顔で溝端が中身を開けると、中からは大量の海パンが。
「これで夏、10年くらいは困らないですね! 19回目のバースデーは今までで最高のバースデーになりました」と、驚きつつもとてもうれしそうだった。

(Report:Naomi Kanno)