4月2日(日)、ヴァージンTOHOシネマズ六本木ヒルズにて『ナニー・マクフィーの魔法のステッキ』公開記念試写会「パパズクラブシアター」が行われました。
小さなお子様連れでも気兼ねなく映画を楽しめるよう、お子様が上映中に泣いたり喋ったりすることをあらかじめ了解の上、場内を少し明るく、音量は小さめにしたご家族向けの上映「ママズクラブシアター」。パパの育児がテーマのひとつである本作品にちなみ、その“パパ版”が初めて実施されました。

会場内ではジャグリング、バルーンアート、パントマイムが催されており、子供たちはそのパフォーマンスに夢中でした。トークイベントのゲストには1999年に第18回ベストファーザーを受賞した薬丸裕英さんが登場。「子どもが4人いるんですけど、4月から3人が小・中・高校に同時に入学するんです。うちにとっては恐怖の4月。だから日曜もこうして働いているんですよ(笑)」と、軽快なトークで会場を和ませる薬丸さん。映画のことについて「子供たちがものすごくやんちゃないたずらをするのですが、それがすごくかわいい。こどもにとってはいたずらも仕事のうちですよね」とコメント。加えて、「心温まる映画。家族で観て、映画について色々話し合えば、より円満になると思います」と“子育てパパ”の代表らしい意見を述べていました。

また、いいお父さんになるための秘訣について「ちょっとした時間を家族のために費やすこと。短い時間でもいいから継続してコミュニケーションをとることが大切」と、語っていました。「一度にたくさんのことをやろうとすると大変です。お皿を洗うにしても定位置から少しずらして置いてみるなど、これみよがしでなくちょっとしたアピールで気づいてもらうようにする」「子供がどんなことに興味を持っているかをリサーチし、週刊誌の記事の一部からでもいいから何か情報を与えてあげる」など、家族サービスにまつわるマル秘テクニックもたくさん飛び出しました。
最後に薬丸さんは「今日ここに来ているお父様方は、ベストファーザーです。こういったイベントに家族で来ているのですから」と結び、来場者のなかから選ばれた子供たちによる花束贈呈が。花束を受け取るときの薬丸さんは父親の表情をしており、とても微笑ましい光景でした。

終演後、子どもたちは大変興奮した面持ちで「すっごく楽しかった!!」と笑顔で答え、お父さんたちは「大変おもしろかったです。このような、家族が触れ合えるような場所をもっと提供してほしいです」と語っており、イベントは大好評のうちに終了いたしました。

−−−−−−−−薬丸裕英さんコメント
映画の感想———————
「心温まる映画。ぜひ家族みんなで見て欲しい作品です。
まず、子供たちがとってもかわいいですよね。
映画の中で子供たちがものすごくやんちゃないたずらをするのですが、それがすごくかわいい。こどもにとってはいたずらも仕事のうちですよね。僕の子どもの頃も映画の中の子どもたちと同じくらいほんとにやんちゃでしたね。

そして、お父さんの奮闘ぶりが、子供を持つ父親として非常に良くわかります。あとは、主人公のナニー、マクフィーさんのような人がいたらいいなと思いました。
僕が小さい頃は、悪いことをしたら、近所のおじさんなんかが、叱ってくれたんですよ。最近はそういう大人が少なくなっています。運動会でも順位をつけてはいけないとか。やっぱり、競うことがないと、そこから向上心が芽生えないとボクは思うんですね。あとはやはり、悪いことは悪い、いいことはいいと、大人の目線から叱る必要があると思います。子供は分別がつかない時期がありますので、そういうのを見ていると、映画では、マクフィーさんはきちんと「いいところ」と「いけないところ」をしつけているので、そこから子供たちが自分で考えるようになり、自分自身の考えが生まれてくる。その点が僕はいいなと思いました。」

育児をしてて困ったこと———————
「うちは子どもが4人いるんですけど、4月から3人が小・中・高校に同時に入学するんです。うちにとっては恐怖の4月ですよ。だから日曜もこうして働いているんです(笑)。
親の都合を子供に押し付けてしまうことです。それに対して、親が気づかないうちに、子供は子供で、心の中にしこりができてしまっていることがあります。それをあとでわかったとき、「なんで、ああしてあげなかったんだろう」とか「なんで、そのとき気づいてあげなかったんだろう」とか、本当に日々思いますね。
気づいたときの修復方法は、年齢層が離れていますから、子供たちによって伝え方は違います。上の子は、もちろん直接話すのがベストなのですが、どうしても都合が合わないときは、まずメールで投げかけます。まず自分が悪かった点を謝ってから、子供がいけない部分はきちんと「いけないよ」と伝えます。下の子たちには、アニメや映画など、子供が好きなものにたとえて伝えるようにしています。」

映画のパパと似ている点、似ていない点———————
「似ている点;
子供に、何かしてほしいとお願いごとをされたとき、“忙しい”“仕事中”がまず先に出てしまうことですね。
映画のシーンに、子供が本を読んで欲しいというろ、お父さんは「忙しいから」と断ってしまい、子供がしゅんとしてしまう場面があります。小さなころは、読み聞かせって、とても大事だと思うんです。僕は小さいころ母親に読んでもらった絵本をすごく覚えていますし、そのときにしかできなできないコミュニケーションですから。だから、5分、10分でもいいので、まず読んであげて、それから、自分の仕事にかかることができれば理想。でも、自分も完璧にできてはいないです。

異なる点;
家事をほとんどしない点でしょうか。僕はします。無理しているわけでなくて、掃除が趣味なので、苦になりません。今日も朝来るときに、シンクを掃除してきました(笑)。
でも、そういうときは、ただ洗うだけではなく、茶碗やコップをちょっとずらして置くんです。そうすることによって「あ、洗ってくれたんだ」と気づいてくれます。一度にたくさんのことをしようとすると大変です。これみよがしでなく、本当にちょっとしたことからアピールしていくことが大切だと思います。」

『ナニー・マクフィーの魔法のステッキ』は、4月15日(土)よりみゆき座ほか
全国ロードショー公開

□作品紹介
『ナニー・マクフィーの魔法のステッキ 』