「角川映画の新生第一弾はこの作品と決めていました!」と息まく角川歴彦氏が製作総指揮をつとめるのは、かつての大映で製作された妖怪シリーズの復活にもなる『妖怪大戦争』。アナクロな妖怪たちが跳梁跋扈する様がほほえましかった大映妖怪シリーズがどのようにして再映画化されるのだろうか。
 この大役には、量・質ともに現在の日本映画界をリードする最速の男・三池崇史監督がメガホンをとる。また、「妖怪」といえば、のこの方!日本妖怪学の第一人者・水木しげる先生をはじめ、博物学者の荒俣宏さん、妖怪作家の京極夏彦さん、ミステリー作家・宮部みゆきさんから成るプロデューサーチーム「怪」もこの作品に全面協力している。水木しげるのふるさとでもあり、日本きってのミステリースポットでもある島根県の協力を得ての大規模なロケ、そしてなんといっても大天狗、砂かけばばあ、ぬらりひょん、豆腐小僧、雪女などの妖怪たちを阿部サダヲ、遠藤憲一、石橋蓮司、忌野清志郎、竹中直人などの個性的な役者たちがどう演じるのかもまた楽しみだ。
 本日9月1日に行われた製作発表には、角川歴彦製作総指揮、三池崇史監督、水木しげる、主人公の少年を演じる神木隆之介、その祖父役の菅原文太、妖怪雑誌編集者役の宮迫博之、鳥刺し妖女・アギ役の栗山千明、川姫役の高橋真唯が出席しそれぞれ作品への意気込みを語った。

 角川「神木隆之介くんが演じる少年と妖怪との冒険は、日本にもハリー・ポッターがいた!と思わせてくれるでしょう。また、「妖怪」は日本が世界に誇れる、『ロード・オブ・ザ・リング』にも負けないファンタジーなのです。」
三池監督「今まで監督したことのないタイプの映画で自分でも出来上がりが楽しみです。」
水木しげる「この年になって妖怪映画がまだ作られるのはとてもうれしいことです。」
神木隆之介「アクションシーンも多かったんですが、がんばったので見てください!」
菅原文太「今回この映画の依頼が来て、てっきり妖怪役かと思ってたらなんとボケた爺さんの役でした。けっこう地でやれちゃいました(笑)。また機会があれば、是非目玉おやじの役をやりたいです。」
宮迫博之「『妖怪大戦争』は大好きで何度も見ていたので出演できてうれしいです!(「なぜ妖怪役じゃないの?」と質問されて)知らんがな!」
栗山千明「またこんな面白い役を演じることができて楽しいです。」
高橋真唯「こんなすごいメンバーに囲まれて緊張しています。妖怪である川姫を素敵に演じることができたらいいなと思っています。」

夏休みをこの『妖怪大戦争』に費やしたという小学生の神木隆之介さんは、撮影を「色んな人がいたしかまってくれたり話をしたり楽しかった」とシレっと語ったが、三池監督によると「彼には吊るされたり色んなことしてしまいました。泳げないのに水に入ってもらったり。主人公の少年と同じように神木くんもリアルにいろんなことを体験していた現場でした。」とかなり現場はハードだった模様。11才という若年ながらそのプロ意識はもう大人顔負けだ。弱虫でいじめられっこの主人公タダシが正義の味方となって、妖怪たちと共に力を合わせて悪霊軍団に戦いを挑むというファンタジーは、決しておこチャマ映画ではなく大人も子供も家族そろって楽しめる一大エンターテインメントになりそうだ。

「この映画は、人間ではなく妖怪が乗り移って作られたもの。全人類への妖怪たちからのメッセージなんです。」—水木しげる

☆『妖怪大戦争』は2005年夏全国ロードショー!!

□作品紹介
『妖怪大戦争』