写真左から、丸岡役の小林陽翔くん、主人公ヒロト役の松田優佑くん、谷口恒平監督、ダイナマイトウルフ役の赤城さん、北山役の埜田進くん、いじめっ子の輝男役の神保舜莉紋くん

現在、大阪/シネ・リーブル梅田、愛知/シネマスコーレで上映中の谷口恒平監督『おっさんのケーフェイ』
フェイクドキュメンタリーを得意としてきた谷口監督が、第13回CO2(シネアスト・オーガニゼーション大阪)の助成企画として、大阪を拠点とする道頓堀プロレスの全面協力の元、完成させた。プロレスを通して、嘘と本当が混ざり合う瞬間を描いた力作だ。

初日舞台挨拶後、谷口恒平監督、ダイナマイトウルフこと赤城さんにコメントを頂いた。
正直すぎる(!)赤城さん、CO2のクランクイン前にインタビューをした4年前から変化を感じさせる谷口監督。
それぞれのコメントをお楽しみください。

 

【赤城さん編】
1)最初に脚本を読んでの感想は?
自分は約20年前、大阪プロレスでミラクルマンというキャラを嫌々やらされたので、とても共感できました(笑)

2)おっさんに共感出来る部分はありましたか?
上で答えたこと以外にも、早い時期に1度辞めようと思った時があって、その頃の僕は坂田に似てると思いました。

3)監督の演出で印象に残ったことは?
僕らレスラー達は、演技に関してかなりレベルが低かったと思うのですが。優しいのでしょう、あまり文句は言われずでした。

4)この映画のどんなところを見て欲しいですか?
その、しょっぱい芝居をしているシーンです。
でも試合のシーンは、がっちりと本当の試合さながらの内容になってると思います!
【谷口恒平監督編】
1)谷口さんの中で、撮影直後と現在の公開にあたって、作品に対する思いは何か変わりましたか?
公開したことで、多くのプロレスファンのお客さんに見てもらえました。もともとプロレスに詳しいわけでは無かったので、どう受け入れられるか心配なところもありましたが、受け入れてもらえたことで自信になりました。 また、子供達が撮影から時間が経ち、成長した姿を見たことで、掛け替えのない時間を記録した映画だったな、と改めて思いました。

2)企画から脚本にするにあたってCO2の富岡さんの意見や脚本の橋本夏さんとの話し合いなど色々とあったと思いますが、谷口さんが描きたかったものは貫けましたか?
「負け」についての話、プロレス映画ではなくプロレスそのものを描く映画、という軸はブレずに貫けたと思います。

3)一番好きなシーンは?それは何故ですか?
全てのシーンに思い入れはありますが、ヒロトがプロレスと出会うシーンは、撮影時の興奮も思い出し、胸が熱くなるシーンです。

4)スタッフの皆さん、出演の皆さん、観客の皆さん、いろんな人々と関わることで作品が完成したと思いますが、そういった経験の中で思いがけず得られたもの、今後に活かせるようなものはありましたか?
たくさんあります。特に、道頓堀プロレスの皆さんとは、映画がなければ出会わなかった人たちです。今後も何か一緒にものを作りたいと思っています。

5)これから作品を観る方に一言お願いします。
プロレス好きの皆さんはもちろん、プロレスに興味はなくとも、今の時代に生きづらさを抱えている人に見てほしいです。 映画で世界は変わらなくとも、世界の見方を少しだけ変えてくれると思っています。

 

大阪/シネ・リーブル梅田、愛知/シネマスコーレの上映は3/29まで。4/6(土)から京都/出町座、神奈川/横浜シネマリンにて上映される。出町座は1週間限定上映。初日は谷口恒平監督、現在『おっさんのケーフェイ』、『天然☆生活』、『月夜釜合戦』の3本が公開中の川瀬陽太さんが舞台挨拶で登壇予定!横浜シネマリンも初日舞台挨拶の予定。登壇者は現在調整中とのこと。

(レポート・デューイ松田)

 

映画『おっさんのケーフェイ』3/22 シネ・リーブル初日舞台挨拶の模様はこちら