映画の公開を記念し、プランタン銀座で48回目となる大人気の展示会「プランタン銀座のねこ展 ねこ・猫・ネコ アート&グッズフェア」と本作とのスペシャルコラボレーションを実施。そしてこの度、原作者の杉作先生、そして本作のメガホンをとった山本透監督をまねき、トークショーを開催いたしました。

『猫なんかよんでもこない。』 プランタン銀座 ねこ展 スペシャルトークイベント

実施日:12月6日(日) 
会場:プランタン銀座 本館5F エスパース・プランタン内
登壇ゲスト:杉作先生(原作)、山本透監督

来年1月30日に公開となる映画『猫なんかよんでもこない。』の公開を記念し、
現在12月2日からプランタン銀座で行われているねこ展とのコラボレーションの1つとして、
映画『猫なんかよんでもこない。』山本透監督と原作者の杉作先生とのトークイベントが行われた。
定員30人を超え、立ち見がでるほどの盛況ぶり。
イベント終了後には、杉作先生のサイン会が行われ、お1人お1人に原作に登場する猫を描き、
感激するファンが続出。大盛り上がりのイベントとなった。
プランタン銀座のねこ展は12月8日(火)まで開催。

<トーク内容>
※MCは杉作先生の担当編集者

MC:原作の生まれるキッカケを先生に伺いたと思います。
私が最初に先生にお会いしたのは5年前2010年の今頃でしたね。
最初に書こうと思ったキッカケを教えてください。

杉作先生:この漫画の前も猫漫画を描いていたのですが、この話は自分の目線で
どうかなという話があって、それは新しい視点なので書いてみようと思いました。

MC:その時に始めて、先生が元プロボクサーであったこととか、
お兄さんが元ジャンプの漫画家さんだとお聞きして、ぜひそれを漫画にしてほしいと思いました。
はじめてのエッセイ漫画はどうでしたか。

杉作先生:最初はどんなふうに書いていいのか分からなかった。かなりダメ出しもくらって、
「面白くない」とね。

MC:もっとやんわりした言い方でしたけど…(笑)

杉作先生:原稿捨てられるくらいな(笑)

山本監督:この2人は漫才師みたいで面白いですよ。

杉作先生:厳しかったですよ。はい。

MC:ようやくこうやって形にできて、原作発売して半年後に監督から映画のお話をいただきましたね。

山本監督:1巻が出てすぐに、お世話になっているプロデューサーにこんな漫画があるといって渡されて、
すごく良くて面白かったので、ぜひ映画化したいと思いました。

MC:最初に映画のお話がきて、どう思いましたか?

杉作先生:本当になるのかなと思ったのと、実写と聞いてイメージがなかなか湧かなくて、
どんな風になるのかなと。猫はどうやって登場するのかなと、“はてなマーク”な感じでした。

MC:「開口一番に私も出るんですか」と言われたのを忘れません。
監督にお願いするのは言い辛いなと思って、初めて監督にお会いした時に
「杉作先生が出たいと言ってまして…」とお願いしました。

山本監督:おっしゃっていましたよね。ビックリしました。

杉作先生:画面にコソッと出させてもらおうと思って…(笑)

MC:正直どうでした?出たいと言われてみて。

山本監督:びっくりしました。「あー出たいんだ」と。

杉作先生:この顔で…(笑)

山本監督:そんなことは。

MC:子猫時代のチンとクロはいかがでしたか?

山本監督:こいつらが一番大変でした。じっとしていないので、2匹一緒に撮りたいのに
なかなか一緒にいなくて、こっちに走ってあっちに走ってと、一番苦労させられました。
でも一番かわいかったですね。癒されました。

MC:杉作先生は実際のチンとクロと比べて見ていかがでしたか?

杉作先生:小さい頃もそっくりですね。こんな感じで、ワーワー動き回ってました。

MC:風間さんを主演にとお考えになったのはどういうキッカケですか。

山本監督:なんて言いますか言葉が難しいのですが、庶民的というか、
そこら辺にいそうなお兄さんも出来るし、そうであって瞬発力があり、芝居力がある。
猫がどんな動きをしても常にお芝居を続けてくださいとお願いしてあったので、
それに対応できる人でないと務まらなかったと思うので、さすが風間さんでしたね。

MC:猫の動きに合わせてアドリブもあったのですか。

山本監督:そうですね。最初のうちは、自分の撮りたいような型にはめていこうと思ってスタートしましたが、
やっぱり自分が想像した以上に思った通りに動いてくれなかったので、むしろ猫にあわせて、
猫に寄り添わないと撮れないんだってわかったので、どんどんアドリブ化していきました。
MC:猫の可愛さももちろんですが、風間さんのアドリブたっぷりの演技もぜひみなさんに
楽しみにしていただきたいですね。

MC:先生は、風間さんがご自身の役をやられるというのはいかがでしたか?
現場でお会いされたんですよね。

杉作先生:はい。現場でお会いしました。かっこいいですよ。私なんかとは違いました。

MC:肌つるつるでしたね。

杉作先生:つるつるでしたね。声の出し方が全然違いましたね。

MC:役者さんならではの声の張り方が、何気ないシーンでも全然ちがっていて。
先生が出演されたシーンがあるのですが、風間さんと共演はいかがでしたか。

杉作先生:私はオマケで出してもらいましたけど。すごく「あー違うな」と。
実際にお会いして、ボクシングの練習をさせてもらいましたが、すごくうまかったですね。

MC:つるのさんは猫好きとしても有名ですが、つるのさんはいかがでしたか?

山本監督:つい先日、一緒にトークショーしたんです。本当に猫好きで、「肉球の歌」を歌っているんですよ。

杉作先生:肉球ですか。

山本監督:風間さんのお兄さんの役で無責任に拾って、そのまま実家に帰ってしまうという難しい役どころ。
下手な人がやると、嫌なキャラクターになってしまう可能性もあったので、つるのさんのようなおおらかで
包み込むような温かさの人にやってもらいたかったので、つるのさんはピッタリでした。

MC:確かに憎めない感じでしたよね。つるのさん漫画もすごくお上手でしたよね。
現場に行ったときにつるのさんが落書きした漫画がたくさん置いてあって…。

杉作先生:すごくうまいなと。自分よりうまいなって。

MC:実際の兄貴と比べていかがでしたか。

杉作先生:全然違いましたね。

MC:監督は、松岡茉優さんの演技を大絶賛されていましたが。

山本監督:いろんな役をやっているけど、それぞれに説得力がある。
彼女、撮影をしている時は19歳だったんですけど、設定的には25歳くらいの役なんですよね。
でも25,6歳の演技していますからね。すごいナチュラルだし、これから大活躍される女優さんだと思いますね。

MC:猫好きの女性で頑なでまじめな感じをすごく研究されていましたよね。
ウメさんはどういう人かという役作りついてはお話されたんですか。

山本監督:潔癖症という役だったんで、セリフはキツイんですが、憎々しくならないようにしたいねって話をしました。
ちょっと天然な感じなんですよね。それを芝居で出すのは難しいので探り合ったんですが、
あっという間にウメさんになっていましたね。