この度、真木よう子7年ぶりの主演作である『さよなら渓谷』が、世界四大映画祭の一つであるモスクワ国際映画祭(6/20〜6/29)のコンペティション部門へ出品し、本作が見事、審査員特別賞を受賞いたしました!!

◆授賞式後の囲み取材◆

Q:今のお気持ちは?

監督:僕の映画は賛否の激しい作品ですが、こうやって賞をもらえたことで自分がやってきたことに間違いはなかったのかな、と少し自分に自信がもてました。

真木さん:興奮冷めやらぬ状態です。去年の夏、スタッフ全員が苦しい思いをしながら信頼し合って作り上げた映画。難しい題材を描いた映画でもあると思いますが、こうやって海外でも認めてもらうことができて本当に嬉しいです。

大西さん:自分たちのやってきたことが評価された結果なので、すごく嬉しいです。

Q:受賞の一番のポイントはどこだと考えますか?

監督:俳優たちの演技が一番だと思います。深い人間関係が描かれているというところで評価していただけたようです。

Q:真木さんはカンヌにも行かれているかと思いますが、いかがですか?
真木さん:全然違います。カンヌはお祭りというか、和やかな雰囲気でしたが、モスクワは容赦ないというか…。一番印象に残っているのは、お客さんが上映中に出て行ってしまったこと。それで落ち込んだりもしましたが、こうやって賞をいただくことができて喜んでいます。

Q:台詞の少ないお芝居だったと思いますが、海外での上映を終えていかがでしたか?
大西さん:言葉で伝える作品ではないと思うので、表情や体で伝えるしかないですよね。真木さんとの二人の空気間というか。それが、海外の人にとっては伝わりやすかったのかもしれません。本当にそうであったなら嬉しいです。

Q:モスクワはいかがですか?
監督:しんどいスケジュールではありましたね(笑)。まだ全然観光には行けていないので、バスの中から町並みを見たくらい。明日、少し楽しめればいいなと思います。

Q:この作品はご自身にとって今後、どのような作品になっていくと思いますか?
監督:これまでは青春映画が多かったと思うので、この作品は今までより大人な作品と言えますね。演出もそれに付随して変わってきています。ある意味、新しい場所へ向かう最初の一歩と呼べる作品になりました。

真木さん:特別な作品です。本当に強い信頼関係で結ばれた最高のチームで作り上げた作品で、こういうチームが日本映画にあるのであれば、一生女優をやめたくないと思います。そのチームで作りあげた作品が、こうやって賞に選ばれたことで自信にもなりました。これから自分が関わっていく映像世界への希望です。

大西さん:原作を読んだ時から映画に、と思って監督とチームを組んで。作るからには意味のあるものに仕上げなければならない、ということも感じていたので、今回、賞をもらえたことは本当に嬉しく思います。

Q:モスクワの印象は?
監督:会う人会う人いい人ですね。通訳さんだけど(笑)。日本にいるときは社会主義の国だと思っていましたが、来てみるとやっぱりヨーロッパだなぁと思いました。

真木さん:今日の発表まではドキドキ、ワクワクと緊張ばっかりで(笑)。やっとほっとできたので、これから堪能したいと思います。

Q:受賞の瞬間はいかがでしたか?
監督:発表された時、はじめはよく分からなかったんですけど、ジャパニーズと言われて、うゎっと思いましたね。

真木さん:期待はしてたんです(笑)。なので、ジャパニーズ!と言われた瞬間、『やった!!』と思いました。監督と一緒に喜びました。あんまり言いたくない…泣いちゃうから(笑)。

大西さん:最初はなんの賞かわからなくて(笑)。喜びというより、なに?なに?という感じでした。