テレポートの能力をもった高校生と女性が奇妙な共同生活、『からっぽ』初日舞台挨拶
6月16日(土)より公開している、映画『からっぽ』初日舞台挨拶がヒューマントラストシネマ渋谷で行われ、主演の加藤小判役を演じた清水尚弥、ヒロイン・シーナ役の平愛梨を始め、大杉漣、宮下順子、山下浩司、向清太朗(天津)、草野翔吾監督が登壇し、本作にも出演している吉本住みます芸人・群馬県代表のアンカンミンカンの2人が司会を務める中、200席の劇場には立ち見が出るなど最高の初日スタートを切った。
初主演で裸のシーンがあった事を聞かれた現役高校生の清水は「台本を読んだ時に、裸のシーンが多いのは分かっていたが、経験がなかったので戸惑いました。でもクランクインして初めてのシーンが裸だったので、途中で服を脱ぐよりは思い切りがついて良かった」と撮影を振り返った。
シーナ役のイメージに合わせ、ショートカットで撮影に臨んだ平は、普段はとてもやさしくて気を遣ってくれる監督ですがと断りつつも、同い年の監督と撮影を重ねる中で、「頭に来ることもあった」と明かした。
監督がなかなか撮影をしてくれなかったシーンについては、「どうしよう、撮影してくれないってイラッとしちゃって。でも、監督がイライラする気持ちになるように演出してくれたのかな」と笑顔を向けると、草野監督もより良い作品作りへの演出だったと笑顔で答えた。
草野監督の学生時代の作品にも出演している大杉は、「以前に参加した時と同じように、映画に対して真っ直ぐでやんちゃな姿勢は変わっておらず、父親の気持ちで作品が完成した事を喜んでいます。本作はインディペンデント映画といえばインディペンデント映画。
こういった映画が映画館で上映されることは作り手として嬉しい」と語り、
朝早くから観に来てくれた観客と初日を迎えられたことを喜んだ。
人生初のカンチョウをするシーンなど、コミカルな演技も披露した宮下は、「毎年たくさんの映画が作られていますけど、公開されずに終わる映画もあると聞きます。本作が公開初日を迎え、これだけの観客のみなさんに観て頂き、感無量です」と大杉に続き、感謝の気持ちを述べた。
撮影時の話に続いて舞台上では、存在感がないあまりにテレポートしてしまう高校生を描いた本作にちなみ、登壇者による指差しで最も影が薄い人を決める事に。
見事に最多票を獲得したのは清水だったが、清水演じる小判の叔父役を演じた天津・向は、「舞台挨拶の告知でも名前が載ってなく“ほか”になっていたし、テープも自分だけないし… 自分自身を差せるなら僕が最も存在感がないという事でしょう」と登壇者の立ち位置を示すテープがないことを自虐的に語るトークを披露し、劇場は笑いの絶えない温かな雰囲気に包まれていた。
本作『からっぽ』は6月16日(土)より6月29日(金)まで、ヒューマントラスト渋谷にてレイトショー上映。
上映期間中にはゲストを招いての「アフタートーク」も予定。
7月22日(日)に札幌のシアターキノにてイベント上映も決まり、
さらには、8月4日(土)より大阪、シネ・ヌーヴォでの公開も決定している。