2012年3月7日、映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』の記者会見が都内で行われ、第84回アカデミー賞主演女優賞を受賞した女優メリル・ストリープと本作の監督フィリダ・ロイドが出席した。

メリルは「今までに実在の人物を演じたことはあったが、彼女の場合はまだ存命であるため、より真実に近いように役作りをした。また彼女は公の人物であり、政治家として人生を生きたが、彼女を一人の女性として、自分自身と重ねて見ることが出来るような演じ方をした。通常の伝記映画では、単に人物が成功した事だけに焦点をあてたものが多いが、この映画では彼女の私生活や日常を描いている。この映画の魅力はここにあると思う。」と女性監督が描いた本作の魅力を語った。
またフィリダ・ロイド監督は最も大変だったシーンについて、「制作期間が限られていたため、難しいシーンを先に撮影しなければならなかった。しかしそうすることによって、メリルは撮影開始から2、3日で当時のサッチャーや議会を想像し演じなければならなかったが、メリルの想像力と演技によってこのシーンを撮り終える事が出来た」と語った。これに対しメリルも「撮影に入ってすぐに撮影された、議会の場面が一番大変だった。この映画全体を通して、実際のサッチャーや当時の議会を知っているアドバイザーの存在が大きかった」と現場には当時サッチャーと敵対していた人物や実際に議会にいた人物が、アドバイザーとして参加していたことを明かした。
会見の最後には映画の大ヒット祈願として、メリルと監督の二人で鏡開きが行われた。

“鉄の女”と呼ばれた彼女の鉄の意志の向こうに隠していた涙とは。彼女を陰ながら支え続けた夫・デニスの存在とは—。彼が他界してしまった今、彼女は静かに振り返る。
妻として、母として、国のリーダーとして力の限り闘い続けたひとりの女性の物語。
映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』は3月16日金曜日TOHOシネマズ日劇他、全国ロードショー。

(Report:山崎栞)