10日、大阪市福島区のABCホールで大阪アジアン映画祭「アジア映画最新作初上映!」のオープニングセレモニーが行われた。午後6時40分からはオープニング作品『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』の日本初上映に先立ち、香港映画の巨匠ジョニー・トー監督が舞台挨拶。監督の登場に満席の会場から熱い拍手が沸き起こった。

カジュアルなジャケットスタイルで登場したジョニー・トー監督は、「銃を持ってないですよね?」との司会者のネタふりに「銃は忘れたよ。」とジョークで応酬。「大阪のみなさんに見てもらうことを大変うれしく思う。」と笑顔で挨拶した。今回フランス人の俳優、ジョニー・アリディ氏を主役に起用したことに対して「アリディさんは香港を全く知らなかったけれど、とても協力的で、彼からたくさん学んだよ。」と答え、お気に入りのシーンは「森の中のガンアクション」と見所を披露。司会者の要望で客席に手を振ったジョニー・トー監督に大阪の観客から「かわいい!」との声が飛び、「”かわいい”ってどういう意味?」と通訳に問いかける一幕もあった。

 「アジア映画最新作初上映!」は14日まで、ABCホールと、大阪市西区のシネ・ヌーヴォで開催される。11日からは、今年のベルリン国際映画祭で最優秀脚本賞を受賞したワン・チュアンアン(王全安)監督の『紡績姑娘』、インドからは『スラムドッグ$ミリオネア』の現地コーディネーターを務めたアヌラーグ・カシヤプ監督による、今年のインド映画賞で最多部門賞受賞の大ヒット話題作『デーヴD』など、期待と興奮の話題作が目白押し。ゲストも、『ホワイト・オン・ライス』でアメリカ映画初主演を果たした裕木奈江さん、いま話題の台湾映画界からは、昨年の台湾映画ナンバーワン大ヒット作『聴説』(エディ・ポン主演)のチェン・フェンフェン監督など、トップクラスの映画人が多数来阪する。
さらに、黒澤明監督の名作『七人の侍』をモチーフにした、全編日本語セリフのアメリカ映画『八人目の侍』の無料特別上映も追加決定。
大阪アジアン映画祭は、「アジア映画最新作初上映!」のほか、韓国、中国、香港、マレーシアなどから若手インディペント系監督の秀作を上映する「アジアン・ミーティング大阪2010」などを開催。
チケットは、前売1000円、当日1200円。詳細は事務局まで。
TEL06-6373-1225 http://www.oaff.jp