開催まであと一週間と迫った今年のゆうばり映画祭で「オフシアター特別上映作品」として上映する『不惑のアダージョ』がついに完成!昨日都内で完成披露試写会が行われた。
昨年オフシアターコンペ部門にて『大地を叩く女』でグランプリを受賞した井上都紀監督の最新作である本作は、
受賞時に副賞として授与された次回作制作支援金(提供:スカパーJSAT)を活用して制作した、監督初の長編作品。
女性なら誰でも感じるであろう、肉体的な老いとそれに対する戸惑い。またそれに対してどう感情が動くのか。
修道女として神職に身を捧げるシスターを主人公に、柔らかな音楽とともに繊細に女性の感情の機微を描き出している。

完成披露試写会は映画祭とともに制作支援にあたったスカパー!によって開催され、今年のゆうばり映画祭のスカパー!番組現地レポーターをつとめるLiLiCoさんや、応援ゲストとして椿姫彩菜さんが登場し、作品について、まだ「女性の生き方」について語った。
井上監督は「テレビドラマや映画でもあまり取り沙汰されることのないテーマですが、だからこそ映画としてじっくり描きたかった。これまで短編しか撮ったことがなかったので、今回撮りたかったものが長編になってしまったので自分でも撮れるかどうか心配だったけれど、どうしても今、これを撮りたかった。」と語った。

また、監督のこれまでのほとんどの作品に出演し音楽を担当し、協同する音楽家の柴草玲が今回も主演を務めており、実は彼女自身の佇まいや生きている姿を作品の中で撮りたい、というのが本作の制作の動機でもあったという。
それだけに監督にとっても長編の本作が自身の集大成でもあると語る。

映画祭では、この新作『不惑のアダージョ』のほか、昨年の受賞作『大地を叩く女』と監督の過去の傑作『Mademoisell Audrey』を合わせて鑑賞できるプログラムも予定。
井上監督と、主演の柴草玲さんもゲスト登壇予定です。