1月18日(木)、『夏物語』の来日記者会見が東京・渋谷にて行われ、主演のイ・ビョンホン、スエ、チョ・グンシク監督の3名が登壇した。

アジアで圧倒的な人気を誇るイ・ビョンホンの来日は、前作『甘い人生』以来、1年9が月ぶり。前日に行われたジャパン・プレミアのチケットが3分で完売するなど、『純愛中毒』以来のラブ・ストーリーに期待を寄せているファンは多い。そして、イ・ビョンホンの推薦で相手役に抜擢されたというスエは、公式来日は初めて。韓国映画界で今も最も脚光を浴びている若手女優のひとりである。

1960年代の20代の若者と60代の大学教授を演じ分けたイ・ビョンホン。実年齢にかけ離れた役で苦労した点を聞かれ、「メイクに助けられながら、それぞれの年代の感情表現、リアクションを考えました。20代と60代は反応が違うと想います。20代は自分も経験した時代です。情熱に満ち、大げさな反応をしてしまいます。それに対して60代は心の傷が体に染み出ていて、普通だったら驚くところも笑い流す余裕があります。」と話した。
チョ・ジンスク監督は出演者が台本通りに演じるとNGを出していたという。劇中でイ・ビョンホンがスエさんを笑わせるシーンについてはどうかと聞かれ、イ・ビョンホンは「私はもともと愛嬌があります(笑)。このシーンはシナリオにないシーンで、話をしながら決めていきました。いたずらっぽく、一人二役のつもりで演じてみました。周囲はとても喜んでくれて、OKになりました。」と答えた。
生涯に一度の恋愛のストーリーということで、話題は主演二人の初恋話に発展。スエさんは、はにかみながら「初恋は経験していますが、片思いでした。相手の方はイ・ビョンホンさんに似ていたので、感情移入がすぐにできました」と話し、イ・ビョンホンは「記憶はありますが、初恋については心にしまっておきたい。」と答えを聞くことはできなかった。

最後にチョ・グンシク監督は、「実際にこの映画を観て頂ければ、皆さんもそうお感じになると思うんですけれども、この映画の魅力というのはここにいらっしゃる二人の俳優の美しくも悲しい魅力にあると思います。それは決して外見だけではなくて、心から表現されるその美しさと悲しさが皆さんの琴線にも触れて感動させることだと私は信じております。」とメッセージを贈り、会見を締めくくった。
(M.NIBE)