4月11日(火)『初恋』の完成披露試写会がイイノホールで行なわれ、舞台挨拶に塙幸成監督と主要キャスト6名(宮崎あおい、小出恵介、宮崎将、小嶺麗奈、青木崇高、松浦祐也)が現れた。

本作はあの三億円事件の実行犯が実は18歳の女子高生だったという、中原みすず原作の小説「初恋」を映画化したもの。宮崎あおいが原作を読み、10代最後に出演を切望したという。主人公が明かす事件の知られざる真実、そして純粋で切ない初恋の想い出が描かれている。監督はこの作品について「初恋をテーマにしたので楽しんでください。」と語り、主演の宮崎あおいは「心にずっと残る映画になってると思います。」と語った。

映像化へのアプローチはどのようにされたのですか?
監督:「1968年という時代のリアリティが僕にはわかりませんでした。だからイメージの中で自分の思っている60年代を頼りに作りました。初恋自体は普遍的なものなので、それを芯にすえたらなんとかできると思いました。」

原作にほれ込んだそうですが、魅力は何だったんですか?
宮崎あおい:「まだうまく表現する言葉は見つかってないんです。3年前にこの本に出会ってずっと心に引っかかっていたんです。」

18歳が実行犯だったという設定を聞いた時はどう思いましたか?
宮崎あおい:「最初は18歳がホントに!?と思いました。でも読んだ後、どうしても本当の話にしか思えなくて問い合わせてみたら「ご想像にお任せします」と言われたので、実話だと思ってます。」
小出:「実話だったら素敵ですよね。」

これから観る方にメッセージをお願いします。
監督:「こういう作品に出会えたのは監督として幸せです。あとは観た方に喜んでほしいですね。」
宮崎あおい:「この映画がたくさんの人に観てもらえるようになれば嬉しいです。」

また、今回の舞台挨拶にはスペシャルゲストとして三億円が登場!他にも原作者の中原みすずさんから宮崎あおいさんへの手紙が届き、涙ぐむ場面もあった。
中原さんも「切ない想いや寂寥感が表現されていて、あおいちゃんの透明で切ない眼差しに涙しました。」と語る本作。
好きだからそばにいたくて、好きだから会えない。そんな切ない気持ちにひたってみてください。

(umemoto)

□6月10日シネマGAGA!ほか全国ロードショー
『初恋 』