東京国際映画祭2005:「アジアの風」俳優から監督へ!スティーブン・フォン監督『ドラゴン・プロジェクト 精武家族』
『ジェネックス・コップス』『トランサー 霊幻警察』などの代表作をもつ香港の人気俳優スティーブン・フォンの2作目となる長編監督作『ドラゴン・プロジェクト 精武警察』。ジャッキー・チェンがプロデューサーとして全面サポートする本作は、主演もつとめるフォンのほか、アンソニー・ウォン、ダニエル・ウー、ジリアン・チョン、シャーリーン・チョイら豪華キャストがそろって、ユエン・ウーピンの武術指導の元、ハイパー・カンフー一家に扮するというのだからこれにドラゴン魂がくすぐられない人はいないはず。
上映後のティーチインでは、監督としてアンソニーやダニエル、ツインズら俳優陣をどう見ているかという質問が。「アンソニーのことは、ずっと彼の作品を観てきていました。現場では一言話しただけでもすぐそれをわかってくれるので助かりました。ダニエルやツインズとは他の作品でも共演してて、どういう俳優かわかっているのでやりやすかったです。それよりも大変だったのは夏の香港で撮影するということ。特にワイヤーアクションでは長袖を着てパッドを当ててるのですごく汗をかいてしまうんです。」と撮影秘話を明かした。自身のアクションシーンについて質問が及ぶと、「できるだけ自分でやっています。顔が見えないシーンと背中のシーン以外、90%は自分で演じてます。」と胸をはって答えた。
この先俳優をやめて監督だけに専念するなんてことはないですよね?という質問がとぶと「もちろん俳優はやめません。あの、お金が必要なので(笑)。ご心配なく。俳優としてお金がいただけるかぎり続けていきたいと思います。」とファンを安心させた。「香港だけでなく。アジアの人々にわかってもらえるような作品を作っていきたい」と語る発言からも、一粒で2度おいしい監督&主演によるフォン映画が今度も期待できそうだ。
(kaori watano)
■東京国際映画祭
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