恋愛が併せ持つ喜びと切なさを描いた『せかいのおわり』初日舞台挨拶!
9月10日『せかいのおわり』の初日舞台挨拶が、渋谷のシネ・アミューズにて行なわれた。監督は、日常に潜む些細な出来事やあふれだすほどの感情を普遍的に綴ることに定評を得ている風間志織。前作『火星のカノン』で、主役でなかった中村麻美が演じた聖、そして渋川清彦が演じた真鍋、彼らの役どころを掘り下げたのが今作『せかいのおわり』である。
ひとりでなんていられない究極的な寂しがりやのはる子。はる子を一途に好きなんだけどナンパをやめられない慎ちゃん。慎ちゃんに複雑な愛情を抱きながら、見守り続けるバイセクシュアルの店長・・・。友達!恋人?恋敵!?奇妙な共同生活を続ける3人を取り巻くそれぞれの思いは、グルグルと回り続けるのか?大人になりきれない男女のちょっぴりだらしない暮らしぶりを温かな眼差しで描いた物語。
はる子を演じたのは『火星のカノン』に引き続き、風間監督とは2作品目となる中村麻美。映画の中で穴に落ちるシーンについて「マットがひいてあったけど、鞭打ちになりました」と体当たりで挑んだ様子。また、役作りについては「完璧になりきるということはなく、まず基本に自分があり、フィルターを通りして役を演じています」他のキャスト達については、「同じ空気感を持った人達と演じられて楽しかったです」と語った。
慎之介を演じた渋川清彦は、作品中に出てくるラーメン屋は、実際に5〜6年通ってるラーメン屋。セリフで「うまいラーメン屋があるから行こう」というのは、実際に言ったことのある言葉で、「俺また同じこと言ってる!」と思ったとのこと。作品については「ベルリン(映画祭)に連れて行ってもらえたり、お酒を飲ませてもらったり(笑)と、本当にお世話になった作品です」
また、舞台挨拶には来れなかった店長を演じた長塚圭史について、監督は「立ち姿がカッコよくて、とてもまじめな人」中村、渋川は「淡々とギャグを言って凄く面白い人」と口を揃えた。
風間志織監督は最後に「映画を観に来て下さってありがとうございます。気に入った人はまた友達ときて下さい」と締めくくった。
(T,S)
☆2005年9月10(土)より、渋谷シネ・アミューズほか、全国順次ロードショー
□作品紹介『せかいのおわり 』