怪談新耳袋、劇場版第2弾の制作発表が東京・赤坂のBS—iで行われた。
まずは第2弾の『怪談新耳袋劇場版 幽霊マンション』では、主演の黒川芽以さん、吉田秋生監督、丹羽多聞アンドリウプロデューサー、原作者・木原浩勝さんの同席で行われました。

プロデューサーの丹羽多聞アンドリウさんは−−−
「初めて『怪談新耳袋』を作ったときから、いつかこれを広めていこうと話していました。昨年、ショートムービーですが劇場公開もして、単館の記録も作った。海外からもオファーがあり、全国公開した国もあって好評だった。これだけ好評だと、次は欲張って長編へと。
今回の話は、原作の中に出てくる、実際、京都にある幽霊マンションの話しをなんとか映像化できないかと。吉田秋男監督は、怪奇物を撮らせたら右にでるものはいない。実話を元にしたコワイ話しなんで、今年の夏はこの映画で涼んでください。」

原作者である木原浩勝さんは−−−
「本のほうが、今年15年目にして第10夜と、やっと完結します。そんな年に映画が公開されるという、これほどうれしいことはありません。しかも、主演が黒川芽以ちゃん。幸運の女神、芽以ちゃんにまかせておけば安心と何も心配はしていません。よろしくお願いします!」

第2弾の監督を担当する吉田秋生さんは−−−
「ホラーというと、白い幽霊が出てきてキャー、というのを見ている方は期待していると思いますが、それには答えるつもりですが、原作は現代のリアルな怪談。現代の怪談は、それに遭遇した人の心境、心の動き、人間の闇の部分などを描くものでは。芽以ちゃん演じる彼女の、哀しみ、切なさが「幽霊」よりも、見る人の心を打つように作りたい。」

主演の黒川芽以さんは−−−
「今回、長編のお話をいただいてがんばろうという気持ちでいっぱいです。怖がりで大変なんですが。ただ怖がらせるだけじゃなく、幽霊にも気持ちがあって心の動きを大切にしている脚本だったので、演じがいがあると思いました。通常は夜、台本を覚えるんですけど、怖くて昼間に格闘しています。出来上がったものは、自分でも泣きそうなくらい怖いものができたら楽しいなと思います。」

吉田「自分としては、ハリウッド進出など、計算をもっては考えたことはなく、自分がおもしろいと思うものを作っています。そういった野望はないです。」

多聞「前回のショートムービーは、タイでは全国公開だった。そのほかにも、私たちの作るショートムービーでは引き合いが多くあり、今回も製作前から引き合いは来ています。」

黒川「怖がりですが、私は自分の守護霊が見えてジェル状の王冠をかぶった人。これは怖いという感覚は無いんですけど、霊感はあるほうだと思います。想像力が豊かなので、ト書きを見ただけで想像が働いてしまうんです。例えば「ミイラ」と書いてあったら、それを見ただけで後ろからミイラが…とか想像してしまうんです。」

吉田「テレビのショート版との違いは、テレビは短い分、先がわからないところで切ってしまうおもしろさ、この先どうなるか、どうしてこうなったのかなどを描いていないので、いろいろ想像できる。それに比べて長編は、きちんと人間が描かれるまとまったものだろうと。映像作品としては全く違うものだと思います。」

映画は、8月15日から東京・六本木の俳優座劇場で公開が決定。8月下旬からシネカノン有楽町、渋谷シネ・ラ・セットにて公開されます。

□『怪談新耳袋劇場版 幽霊マンション』
『怪談新耳袋 劇場版 幽霊マンション 』