日中国交正常化30周年記念映画という以上に、なんといっても身体と心にゆとりと安らぎを与えてくれる観る薬膳『王様の漢方』。上映劇場のシネマスクエアとうきゅうでは、映画に加えて漢方の安らぎと効能を、見て、触れて、嗅いで、飲んで実際に体験できる“漢方健康ワンダーランド”を展開中。ロビーには150点近くの漢方の生薬が展示され、また健康茶の試飲コーナーも併設されるなど、作品のヒーリング・ワールドをさらに立体的に楽しめるようになっている。
 10月22日、この新宿“漢方健康ワンダーランド”を、本作で女優デビューを飾った癒し系美女天川紗織が、劇場スタッフへの陣中見舞いを兼ねて訪問した。スラリとした177cmの長身を、劇中でも着用した艶やかで身体にフィットした赤い正装用チャイニーズ・ドレスで包んだ天川、「すごく身が引き締まるというか、凛として姿勢も自然によくなって」と服装に着いて語ったが、取材の際に役柄や演技に関して語るきりりとした姿勢と確かな応対は、それが彼女の本質であることを如実に感じさせた。

Q.女優デビュー作が公開された心境をお聞かせください。
——映画を通して皆さんとお逢いするというか、初めて見ていただけるので、自分としては今までとは違った面を見ていただけると、すごく嬉しく思ってます。

Q.今回の役どころは?
——和田貴美子という23歳のモデルの役です。彼女はモデルとしてはなかなか大成してなくて、でも美に対する執着心をすごく持っていて、ダイエットと美容に興味があり、西太后の中国での美容法を学びたいというやるなら本場でみたいな、積極的で現代的な役です。元々私は健康おたくで、漢方はいずれふれてみたいと思っていたんです。この話を機に、身体を冷やさないとか身体の流れをよくするマッサージとかは、下半身太りで悩むにほんの女性にはいいんじゃないかと思いました(笑)。私が学んだ素晴らしい漢方に関してを、映画を通して伝えることができる。こういうことって今までなかなかなかったことなので、いい作品に出逢えたと思っています。最初はダイエットから行くんですけど、行ってみて万里の長城を目の当たりにし、その空気に触れるうちに痩せたいというより、心身ともに綺麗な女性になりたいという風に変わり、ダイエットの方に走ってはない気がします。

Q.漢方に関してかなりお詳しくなられたようですね
——漢方と言うよりは、漢方の精神ですね。西洋だと外科とかないかとか別れて、そこだけ治療するんですけど、漢方だと身体全体が健康になっていくという、そうした漢方に流れている精神ですね。映画の中では“平常心”という言葉が出てくるんですけど、ストレスが原因で病気とかなるので平常心を保つのが健康に過ごせるんだよというのを、この映画を通して教えていただきましたね。

Q.デビュー作で中国の役者さんやスタッフ、アメリカの役者さんとの仕事ということで、言葉などでご苦労はされませんでしたか?
——そうですね。子役のメイメイ役を演った女の子(ソン・ホワユー)がいるんですけど、彼女とは会話は出来なくてもすごく心が通じ合っていたなというのがあったんですが、彼女が夜の場面で一人だけの時に見学しながら「寒いね」ってジェスチャーをやったり、「名前はなんて言うの?」とかそういたところで少しづつコミュニケーションできていって、気づいたらなんか姉妹のようになっていたりで(笑)。あと、細かい部分まではできませんが、お疲れさまですとかの簡単な言葉は覚え、皆さんとコミュニケーションをとるように務めましたね。

Q.初めてのご自分のお芝居を見てのご感想は?
——この映画は元々、今の自分の等身大で出来ると思ってやってみたかった、演技よりも素の自分に入っていけたというのがあって、今後の課題としては演技の技術とかも経験をつむことによって、この前出来なかったことは出来るようにして、今度は人物をより深く掘り下げたりとか、努力を続けていく遣り甲斐を感じていますね。撮影が終り、出来た自分と出来なかった自分が半々くらいだったので、帰ってきて勉強すればするほど、今の経験をこれで終わらせず次ぎに活かしたいという気持ちです。この作品は去年の10月に撮り終え、約1年くらい経ってますがレッスンはずっと続けてますので、そろそろ現場に出て1年の成果をと思い始めているところです。映画は勿論、舞台等もやってみたいですね。きっとできると思います(笑)。

なお、『王様の漢方』はシャンテ シネ、シネマスクウェアとうきゅうにてロードショー公開中。また10月26日より梅田、札幌ほか全国各都市での順次公開もスタートする。
(宮田晴夫)

□作品紹介
王様の漢方

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心の病に効く映画『王様の漢方』初日舞台挨拶