ドンドン綺麗な富江を銀幕で見せて欲しい!『富江 最終章〜禁断の果実〜』伊藤潤二氏トークショー!
盛り沢山の『富江 最終章〜禁断の果実〜』初日イベントは、舞台挨拶だけで終わるはずはない!二回目の上映終了後は、原作者である伊藤潤二氏のトークショーが開催された。伊藤氏はお忙しいスケジュールの中、今朝岐阜の自宅を出ると舞台挨拶に間に合うように新幹線で劇場に駆けつけたもの。そしてトークのお相手を務めるのは、当WEBでの連載でも御馴染みな映画文筆家の鷲巣義明氏。ホラーを知り抜いた二人の顔合わせという、ファンには美味しすぎる布陣だ。なお客席には、中原監督や伊藤氏の盟友とも言うべきホラー漫画家、御茶漬海苔氏らの姿も見受けられた。
全くのオリジナル・ストーリーとして製作された『富江 最終章〜禁断の果実〜』だが、「『富江』は題材的に、女優さんの美しさが大事なんで、4作目はその点でもとてもいい映画」と伊藤氏はその出来栄えにはかなり満足している様子。「脚本家の方が才能があって、ビジュアル的にも面白いアイデアを出されている。氷柱花は、僕も原作で描きたかったなってくらいでね。富江というのは観賞用の生き物って感じなんで、それを一番如実に表しているエピソードですね」。他にもこれまで原作では、富江に翻弄される男のキャラは多数登場させてきたが、登美恵のようないじめらっことしての少女キャラを登場させたことがなく、そうした部分を含め本作の脚本には「ヤラレタ!」と思わせられた部分が多いそうだ。二人のトミエに扮したに女優も「希さんの富江は切れ長の目などルックスが原作通りで美しく、宮崎さんもとても可愛らしい」とベタ誉めだ。
現在原作マンガの方は、しばらく休止中とのこと。「描き尽くしちゃったかな…というのがあって、暫くは似たような話しかかけないかなというのがあって。アイデアが出れば描きたいとは思ってますよ」。一方、映画版に関しては、既に原作者の手を離れたスタンスなので、様々なキャラクターによる多くの『富江』が描かれるのが一番だと考えているとのこと。「ドンドン、綺麗な富江をスクリーンに登場させてくれたらいいですね」と今後に思いを寄せる伊藤氏。勿論、伊藤氏の新作マンガも楽しみだが、キャラクター同様に増殖を続ける映画版『富江』シリーズの今後の展開にも、期待大だね。
なお、『富江 最終章〜禁断の果実〜』は銀座シネパトスにて、ロードショー公開中。また、7月6日に開催される特別オールナイトではシリーズ全作の上映に加え、富江役の安藤希さん、安藤さんと『さくや 妖怪伝』で組んだ原口智生監督を迎えてのトークショーも開催予定だ。
□作品紹介
『富江 最終章〜禁断の果実〜』
□「ホラー談義 ワシズのいけにえ」
『さくや』の安藤希と『害虫』の宮崎あおいが演じる新たなトミエ。それは、『富江 最終章〜禁断の果実〜』