映画『轢き逃げ-最高の最悪な日-』4月28日実施 毎熊克哉が母校に凱旋!
とある地方都市で起きた轢き逃げ事件をきっかけに、人間の底知れぬ心情に光を当てた映画『轢き逃げ-最高の最悪な日-』。
予測不能のサスペンスから深い感動へと誘う展開に、マスコミ向け試写でも「先が読めない」「思いもよらぬ展開に涙した」と絶賛の声が続いております。
脚本、監督、そして出演もこなすのは希代のアクターにして『TAP -THE LAST SHOW-』(17)で鮮烈な映画監督デビューを果たした水谷豊。本作では、初脚本ながら完全オリジナルストーリーに挑みました。半世紀以上エンターテインメント界の最前線に立ち続ける水谷監督の卓抜したストーリーテリングと強烈な心理描写で、登場人物たちのうつろいゆく魂に寄り添います。公開に先立ち、本作に出演し、2018年は10本以上の映画に出演、本年はNHK連続テレビ小説「まんぷく」に出演するほか、主演舞台も控える今最も注目の俳優・毎熊克哉が、自身の母校でもある東京映画・俳優&放送芸術専門学校に凱旋!本作の撮影監督を務めた会田正弘氏と共に、本作の製作秘話、監督・水谷豊の魅力、そして将来、映画業界やテレビ業界を志す、監督・俳優志望の学生に向けて、特別ティーチインイベントを行いました!
【日時】 4月28日(日)
【登壇者】 毎熊克哉 会田正裕(撮影監督) 計2名
【場所】 東京映画・俳優&放送芸術専門学校
毎熊克哉
今は役者をやっていますが、学生のときは撮影・照明を最初は学び、のちに監督専攻になり、色々やっていました。当時はうだつも上がらずだったのですが(笑)続けてやってきて、こうして母校に戻ってくることが出来て良かったなと思っています。自分はまだ俳優としても10年ほどのキャリアしかありませんが、水谷監督は、監督自身が役者としてのものすごいキャリアをお持ちです。僕たちよりずっと、細かいイメージもあり、役者にしかわからない微妙なニュアンス、イメージがあるのですが、それが明確で具体的で、やり易かったです。
会田正弘(撮影監督)
こうやって毎熊さんの母校でイベントをするというのは不思議な気持ちですね。水谷監督は、「相棒」で杉下右京を演じている時に、先頭に出て名画台詞を言いながら、後ろの役者さんの動きもしっかり理解している方。現場でのスタッフの団結力はすさまじく、段取りなどに手を抜くスタッフも別の作品だと見受けられることもあるのですが、この作品では本当にそれがなかった。毎熊さんは、人間としてとにかく性格がいい。こういう役者さんは愛されると思います。そして、対応力も素晴らしい。
【以下、学生とのティーチイン内容です】
□毎熊さんは役作りをされるうえで心がけていることはありますか?
(毎熊)同じ方法で役作りをしない様には心がけています。自分にとって足りないもの、既にあるものは
役ごとに違ってくると思うので、そこは同じやり方はしないように。なるべく同じ入口を作らない
ようにしています。
□撮影している時に、イメージ通りの映像を撮るために心がけていることはどんなことですか?
(会田)映画は皆で作るものなので、まずは水谷監督がどのような映像を欲しているのか、話し合いを
とにかくしました。撮影だけでなく、美術、音響、照明、皆で作り上げなくてはならず、具体的に
どうしたら毎日失敗せずにイメージを具体に出来るのか、考え、共有しています。
□在学中は監督を志されていたそうですが、俳優になられたきっかけや経緯を教えてください。
(毎熊)元々は映画監督というより、映画を作りたいという思いが強かったです。それでこの学校へ
入学しました。「役者をやろう!」というよりは、芝居とは何だろうという事に興味が出て、
これからもずっと続けたいと思うに至ったという感じでしょうか。
□さまざまな作品に出演され、スケジュールもお忙しい中どのように仕事に向き合われていますか?
(毎熊)今、ありがたいことに仕事を頂けています。今後ずっと、役者の仕事がある保証もないですし、
これが最後の仕事かもしれないと、どの作品をやるときも思っています。仕事として「はい、仕事」
とやってしまうとつまらなくなってしまいますよね。毎度、これが「最後かも」と思って取り組んで
おります。
□人と人の思いが交差する作品だおともいました。どんなことに気を付けて撮影されましたか?
(会田)リアルに感じてもらえたほうが、この作品は伝わるのかなと思いました。サスペンスタッチで、緊張した状態で話を引っ張っていかねばなりませんが、あまりサスペンスすぎる、わざとらしい映像にならないように、陰影の固さが偏らないようにしました。光を使ってコントラストを柔らかくしてオーバーになり過ぎないように、ナチュラルな映像を提案しました。
□これから、面白い役、悪い人の役等何でもできる俳優になりたいのですが、どうしたらいいですか?
(毎熊)自分にとっていいことも、悪いことも、自分の中からしか出てこないのではと思っています。自分は、嫌いな人ともざわざわ飲みにいったりします(笑)そういう時の感情は、経験してみないと芽生えませんから、そういうことを積み重ねて頑張ってもらえたらと思います。
□映像のお芝居と舞台のお芝居、それぞれ違うと思うのですが、どのように気をつけていますか?
(毎熊)5月下旬から舞台に出ますので、良かったら是非見てください(笑)舞台はそんなにたくさんの経験があるというわけではないのですが、舞台の場合、カット割りはお客様が決めると思うんですね。全身が見られるというところを気にしなくてはいけませんよね。映像は、最初にセリフをもらえた時に、目が動きすぎると何度も怒られました。そんなに動かしたつもりなくても、見てみると本当に目に出るんです。目に嘘が出ないように、注意を払っていますね。