ダンス&ヴォカルグループEXILEのヴォカリストであり、俳優のTAKAHIROが長編映画に単独初主演した映画『僕に、会いたかった』(5月10日公開)の完成披露上映会が3日、TOHOシネマズ日比谷で行われ、主演のTAKAHIRO、共演の山口まゆ、柴田杏花、板垣瑞生、秋山真太郎、小市慢太郎、錦織良成監督が参加した。

12 年前に起こった事故が原因で記憶を失くした元漁師の徹(TAKAHIRO)が、家族や島の人々、本島から島へやって来る留学生たちとの触れ合いの中で再生してく姿を、島根県隠岐の島を舞台に描く。寡黙な役どころのTAKAHIROは「僕が寡黙な役を演じるのは予想外だとは思いますが、監督と相談しつつ、大船に乗ったつもりで演じました。
しっかりと寡黙な役を演じています」と新境地開拓を予告し「完成作を観たときに、自分が主演の映画ですが、自分の映画を観ていないような感覚がありました。

それが今回の一番の収穫」と手応えを口にした。 山口は松坂慶子との初共演に「劇中でも素敵な方で、帰りの空港では食事をご一緒させてもらいました。素敵な方で共演に感謝です」と振り返ると、すかさずTAKAHIROは「恋バナしたの?」と謎の質問で、板垣から「いや、空港で恋バナはしないでしょ!」とツッコミ。柴田は島根県隠岐の島での滞在を「人が人を助け合って支えていく人間の強さを感じた。私と同世代の島の方々が堂々として自分を持っていらした。

島留学の方とお話したけれど、皆さん本当に凄かったです」と回想。それにTAKAHIROは「瑞生とは真逆の純粋な子ばかり。瑞生は女の子の話ばかりしてたから」と板垣イジリで、当の板垣は「してないでしょ!」と必死に否定するも、それに再びTAKAHIROが「否定すれば否定するほど嘘っぽくなる(笑)」と悪戯っぽく挑発していた。

撮影を通してTAKAHIROと板垣は大の仲良しに。そこには板垣の人柄が関係しているようで、TAKAHIROは「僕が『イケメンだからもてるでしょ?』と聞いたら、『TAKAHIROさんほどじゃないっすよ~!』と言ってきて…(笑)」とぶっちゃけ。一方、ロケ地でTAKAHIROに釣りをレクチャーしてもらったという板垣は「大きな魚を釣ったという話をされているときのTAKAHIROさんの顔が子供みたいで。僕もいい年齢になってもそうありたい」とリスペクトも、年下ながら言い方がやや乱暴で、TAKAHIROは「(板垣は)釣りをしながら、ずっと『女が釣りたい』と言っていた」と饒舌に場を盛り上げていた。

実在の離島の医師を演じた小市は「モデルの方に、実際にお会いすると、明るくて聡明で立派な方。プレッシャーでした」と苦労を滲ませ、出演のほかプロデュースも担当した秋山は「公開を迎えていないので嬉しさ半分、不安半分」と心境を打ち明けると、TAKAHIROは「(秋山は)毎日のように現場に来ていたので、誰よりも日に焼けて、シーンが繋がらなくなった。プロデューサーが記録さんに『焼けすぎ!』と怒られている姿を初めて見ました」と笑い話を交えて秋山の緊張をほぐしていた。

錦織監督は長編映画単独初主演のTAKAHIROを「演じるにあたりTAKAHIRO君は綿密に芝居を組み立ててくれて、本番前なのに感極まって泣いてしまったこともあった。それくらい感情豊かな人。パフォーマーとしてトップだけれど、俳優としても大きくなってほしい」と大絶賛。当のTAKAHIROは「褒め過ぎですよ~!舞台挨拶前に『充分に褒めて』とお願いしたら、その約束通り褒めてくれましたね!」と照れ隠しでおどけていた。 また公開時には令和という新たな時代がスタートしていることから、「新たに挑戦したいこと」を聞かれたTAKAHIROは「富士山に登ってみたい。日本に生まれ育って日本一の山を知らないままでは嫌なので、ぜひ登りたい。頂上まで登らせていただきます」と富士登山宣言。同じ質問に山口が「一人で海外旅行に行きたい!」と述べると、すかさずTAKAHIRO は「一人で行くの?一人ならまずは国内からのほうがいいんじゃない?急に海外では心配・・・」と親心を見せて「もし行くのならば事前に教えて。男物のパンツを渡すから、それを泊るホテルに干せばいいよ。護身術も教えてあげる」と心配しきりだった。

最後にTAKAHIROは「とても心温まる映画です。現代はSNS社会で人と会わずして物事が進む傾向がある。そんな今だからこそ、映画を通して人と人との温もり、絆、心を感じてもらえれば」と思いを込めた。

TAKAHIRO /山口まゆ 柴田杏花 板垣瑞生 浦上晟周 小野花梨/宮本裕子 吉野由志子 川村紗也 斉藤陽一郎 清水 宏 山下容莉枝/秋山真太郎 黒川芽以 小市慢太郎 /松坂慶子 監督/錦織良成 エグゼクティヴ・プロデューサー/EXILE HIRO 脚本/錦織良成 秋山真太郎 音楽/瀬川英史 撮影/金子正人 照明/吉角荘介 録音/西岡正巳 編集/栗谷川 純 配給/LDH PICTURES
(C)2019「僕に、会いたかった」製作委員会 bokuai.jp 2019 年/日本/カラー/5.1ch/シネマスコープ/96分