12/20公開決定!『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』桜舞う“特報第2弾”解禁!<応援チーム参加者募集>も発表!公開日発表イベント
第二次世界大戦中の広島・呉を舞台に、大切なものを失いながらも前を向き、日々の暮らしを紡いでいく女性・すずを描いたアニメーション映画『この世界の片隅に』。その〝長尺版″となる劇場アニメーション映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』の公開日が、12月20日(金)に決定したことが、本日テアトル新宿にて行われたイベントで発表されました。併せて特報第2弾が解禁、応援チーム参加者募集企画も発表され、大いに盛り上がりを見せたイベント。
日付 3月29日(金)18:10~18:40 ※イベント後に現行版『この世界の片隅に』の上映
場所 テアトル新宿(新宿区新宿3丁目14?20 新宿テアトルビルB1)
登壇者 片渕須直監督(58)、真木太郎プロデューサー(64)
<公開日発表イベントの模様>
3月29日(金)『この世界の片隅に』の聖地のひとつである、東京・テアトル新宿で『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』の公開日発表イベントが行われた。
満席の場内から割れんばかりの拍手で迎えられた片渕須直監督と真木太郎プロデューサー。
早速、片渕監督は、「実はまだ、絶賛制作中のため”完成しました!“というご報告ができず、本当に気合と根性がないとこの場に立てないのですが、今日は宜しくお願いします。」と挨拶。
制作真っ只中の監督の胸中を察するファンからは、微笑ましい笑いがこぼれる。
さらに、本作のプロデュースを手がけた真木太郎プロデューサーは「今日は監督に公開日を言わせるというあまりないイベントですね(笑)後ほどサプライズの発表もありますのでお楽しみ。」と挨拶した。
2018年12月公開を発表した、去年7月の段階では、「頑張ればなんとかなるという意気込みがあった。でも少数精鋭で制作をしているため物理的な問題もあり、完成が叶わなかった。楽しみにしてくれていた皆様には本当に申し訳ない思いがありますが、せっかく前作を気に入って頂いた皆様に、急いで変なものをお見せするわけにはいかないと思い、このような流れになってしまいました。」と片渕監督。
場内では、そんな2018年12月公開表記の “特報第1弾”が上映され、「実はこの特報をつくる際、本編映像の素材がほとんど出来上がっておらず、黒澤明監督が『影武者』の予告編を制作した際に本編映像を使わずに“東宝の屋上に旗をはためかせて”予告編を制作したというエピソードを思い出して、僕も“リンさんを一枚描こう”と思ったんです。」と裏話を吐露。
そんな苦い経験もあった昨年の延期発表から、およそ5か月。すべて新カットで構成された“特報第2弾”が本イベントで初披露された。
リンとともに桜の木に登るすずや、りんどうの茶碗を眺めるすず、雪の中を白い息を吐きながら懸命に歩くすずなど、すずの新たな一面がコトリンゴの歌う「たんぽぽ」に載せて次々と映し出される中、<2019.12.20(金)>の文字が現れると、場内からは息を呑むような歓声と割れんばかりの拍手が起こった。
監督は「皆様には大変お待たせを致しましたが、今、ご覧いただきましたように今年の12月20日に公開できるように完成させます。」と宣言。さらに公開の時期については、前作の冒頭の描写に言及しつつ、「この作品はクリスマスのシーンから始まります。戦時中の話というと、どうしても8月のものと思われがちですが、“戦争も人の歴史も8月だけではなく日々続いている”と捉えていただきたかった。そんな思いで冬に公開するのが良いのではないかと思い定めました。」と説明。
また、「世代を超えて、それぞれのご家庭で話をしていただけるタイミングという意味でも、年末からお正月にかけての時期が良いのではないかとも思っています」と理由を語った。
さらに、真木プロデューサーからは、「この作品がこれだけ長い間愛されていることは本当にたくさんの方に“応援”していただいたおかげです。」と感謝の念を述べ、今回新たなプロジェクトとして “応援チーム”の募集を5月下旬ごろから開始することを発表した。片渕監督は「もともと『この世界の片隅に』では、制作資金を募るクラウドファウンディングに参加していただいた約2,200人の方々のお名前がエンドロールに載っています。しかし、映画が公開されてからも、ほんとうにたくさんの方が応援してくださった。そんな方々のお名前もエンドロールに載せることはできないだろうか、という思いがありました。」とコメント。
クラウドファンディングという形ではなく、エンドクレジットに名前を掲載できる“応援チーム”のプロジェクト。名刺の制作費や発送費などの実費は参加者が負担する形となるが、観客との絆を大切にしている片渕監督ならではの施策に場内は歓喜と拍手に包まれた。
さらに、真木プロデューサーからは「“応援チーム”に参加してくださった方には、お名前がエンドクレジットに載るのと同時に、お名前が入った名刺をお手元にお届けします。その名刺をご友人やご家族に配っていただき“応援”にお役立ていただきたいと思っています。」付け加えた。
最後に、真木プロデューサーは「制作陣は本当に日々頑張って制作をしております。12月までまだまだ時間がありますが、是非とも皆さま引き続き応援のほど宜しくお願い致します。」とコメント。
片渕監督は「もっと早く見られるのではないか。と期待していた方には申し訳ない気持ちでいっぱいなのですが、12月20日の公開までいくつかのイベントを計画しておりますので、そちらを楽しみに今しばらくお待ちいただければと思います。映画冒頭のシーンと同じ12月のクリスマスの時期に、装いを新たにしたすずさんが帰ってきます。また劇場に会いに来ていただけることを楽しみにしています。」と締めくくった。
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<応援チーム参加者募集について>
『この世界の片隅に』の魅力や『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』への期待を広げてくださる応援チームを募集します。
ご参加いただいたお客様は、応援チームのメンバーとして『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』本編エンドロールにお名前を掲載させていただきます。また、お名前入りオリジナル名刺と名刺サイズチラシカードをお届けいたします。ご参加費は有料になりますのでご注意ください。ただし、実費以上のものはいただきません。募集時期は2019年5月下旬から7月末終了を予定しており、詳細は公式サイトや公式ツイッター等で発信いたします。
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■劇場アニメーション映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』とは
主人公すずと、すずが嫁ぎ先の町で初めて出逢う同世代の女性リンとの交流を描いた、昭和19年秋から昭和20年春にかけてのエピソードを中心に、約30分間の新規映像が加えられる新バージョンです。新規シーンの絵コンテは通常のアニメ作品と同じように企画当初から存在はしていたものの、それらを見直しながら復活させ、更に新たなカットも加えています。片渕監督は、原作にはまだまだ魅力的なエピソードがあり、それを描き足すことによって主人公のすずだけではない、「さらにいくつもの」人生を描き出したいと考え、この度の制作に至りました。そして今作が制作できるのも、現行版を支えてくれた人々のおかげであると、感謝し続けています。
引き続き、主人公・すずをのんが演じます。今やアーティスト、ミュージシャンとしての活躍も目覚ましいのんは、2016年の公開以来、片渕監督と二人三脚で『この世界の片隅に』を世界中に届け続けてきました。また音楽を担当するのは、こちらも前回に引き続き、シンガー・ソング・ライターのコトリンゴ。今作でも本編楽曲も同様に担当し、新曲も制作予定です。戦中戦後の広島・呉の綿密なリサーチと時代考証を行い、こうの史代漫画の世界を色鮮やかに描き出した現行版に、新たなシーンを加えた長尺版『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』。より大人な印象となるすずさんにまた会いに来てください。
※特報第2弾
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■『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』
ここではひとりぼっち、と思ってた。
広島県呉に嫁いだすずは、夫・周作とその家族に囲まれて、新たな生活を始める。昭和19(1944)年、日本が戦争のただ中にあった頃だ。戦況が悪化し、生活は困難を極めるが、すずは工夫を重ね日々の暮らしを紡いでいく。ある日、迷い込んだ遊郭でリンと出会う。境遇は異なるが呉で初めて出会った同世代の女性に心通わせていくすず。しかしその中で、夫・周作とリンとのつながりを感じてしまう。昭和20(1945)年3月、軍港のあった呉は大規模な空襲に見舞われる。
その日から空襲はたび重なり、すずも大切なものを失ってしまう。そして昭和20年の夏がやってくる――。
■声の出演:のん 細谷佳正 稲葉菜月 尾身美詞 小野大輔
潘めぐみ 岩井七世 牛山茂 新谷真弓/ 澁谷天外(特別出演)
■原作:こうの史代「この世界の片隅に」(双葉社刊) 企画:丸山正雄 監督補・画面構成:浦
谷千恵 キャラクターデザイン・作画監督:松原秀典 美術監督:林孝輔
音楽:コトリンゴ プロデューサー:真木太郎
監督・脚本:片渕須直 製作統括:GENCO アニメーション制作:MAPPA
配給:東京テアトル 製作:2018「この世界の片隅に」製作委員会
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(C)2018こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会
2019年12月20日(金)テアトル新宿・ユーロスペース他全国公開