平成最後の開催、そして冬に開催される最後の「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2019」が、3月10日(日)にフィナーレを迎えました! メインイベントは、ファンタスティック・オフシアター・コンペティション部門(審査員/白石和彌、マーク・シリング、冨永昌敬、長谷直美)&インターナショナル・ショートフィルム・コンペティション部門(審査員/久保直樹、沖田修一、安藤桃子)のグランプリほか各賞の発表です。
クロージングセレモニーにて、オフ6作品、ショート15作品から以下の作品の受賞が発表されました!

ファンタスティック・オフシアター・コンペティション部門

グランプリ/シネガーアワード (批評家賞)

されど青春の端くれ(68分54秒)
監督・脚本/森田和樹
賞状/トロフィー/次回作支援金50万円

受賞コメント 2年前に難病になって入院し、映画作りを辞めようと思ったこともあったが、続けていて良かった…(涙ぐむ)。入院中、天井ばかり見つめていて「これじゃだめだ」と思ったときに構想した物語です。まだ「(高く)評価される」という域には達していないのは分かっています。
でも「作りたい!」という「衝動」が審査員の方々に伝わったのはうれしい。これからもっと評価される作品を作っていきたいと思います。(次回支援金は)青春映画が大好きなので、次回作は青春スプラッタを考えています。

監督コメント
白石和彌
映画としてはまだ未熟な部分もあり、技術的にも高めていく必要はありますが、「映画を撮りたい!」という「衝動」が一番ストレートに伝わってくる力のある作品で、そこを評価しました。審査員全員が「(グランプリなら)この作品だよね」と感じていました。

北海道知事賞「桃源郷的娘」 監督・脚本/桃源郷的娘
審査員特別賞「赤い原罪」 監督・脚本/ムン・シング

インターナショナル・ショートフィルム・コンペティション部門

グランプリ

極東ゲバゲバ風雲録(28分23秒)
監督・脚本/中島悠作
賞状/トロフィー/次回作支援金20万円

受賞コメント
ありがとうございます。とてもうれしいです。

審査員コメント
沖田修一

安藤桃子さんが「愛おしい、ぎゅっと抱きしめたい作
品!」と、それはもう大絶賛していました。個性的な作品ぞろいでしたが、僕としても中でも飛び抜けた個
性で忘れられないものを(グランプリに)選びました。

優秀芸術賞 「MoonDrops」監督/ヨーラム・エヴァー・ハダニ
(3作品)「5つ目の記憶」 監督/小野寺しん
「M&A」 監督/宮城伸子

ファンタランド大賞 (観客賞)

グランプリ 「いつくしみふかき」
イベント賞 「斎藤工セレクション&アニメワークショップ」
ゆうばり市民賞 「第1回ゆうばり怪獣自主映画まつり」
人物賞 「安井謙太郎」 (ジャニーズJr./「ニート・ニート・ニート」

クロージング招待作品の上映に続き、クロージングセレモニー 15:30〜開催

4日間にわたる「ゆうばりファンタ」は、クロージング招待作品「レゴ®ムービー2」の上映 をもって、全作品の上映を終了。引き続き行われたクロージング・セレモニーで、各賞が発表されました。
小網敏男・映画祭実行委員長が「126年もの間、石炭と住民たちと共に懐かしい思い出を運んで、この3月で廃線になる鉄道(夕張線)」に対し、「ありがとう」と感謝を述べ、「夏に新たな映画祭が始まる」ことへの期待を語って始まったセレモニー。
深津修一エグゼクティブ・プロデューサーは、今年のキャッチコピー「ファンタを止めるな」に込めた想いに言及し、映画祭を永く「止めない」ための展開として夏の開催になる来期について、より会期内のイベントを増やし、「フェス」感覚を強める展望を解説。夕張が、「メロンと映画のマチ」として活性化することを望むと語りました。また、映画祭自体の内容については、「招待作品とコンペ作品が両輪となっているのがゆうばりファンタ。片方欠けてはダメだと思っています」と、新進クリエイターの登竜門としてのカオは持ち続けていく方針を語りました。

延べ来場者数11,699人

歓迎セレモニーからクロージングまでの4日間と、札幌で開催した「サテライト会場」(3月2日・3日)、関連イベントとして北広島(7日)・夕張(8日・9日)で開催した「FIGHTERS THE MOVIE ~Challenge with Dream~」上映会の全てをあわせ、「ゆうばりファンタ2019」の動員は延べ11,669人でした。