百花繚乱の魅力を放つ最新中国映画、厳選6本を一挙上映する中国映画祭「電影2019」が昨日6日に開幕。

東京会場の角川シネマ有楽町にてオープニング作品として『失踪、発見』が上映され、上映後には本作で主人公である女性弁護士の娘のベビーシッターとして働きながらも、娘とともに失踪してしまうスン・ファンを演じたマー・イーリーのQ&Aが行われました。

地味なメイクを施し、影のある役柄を演じていたスクリーンの姿とはうってかわって、活動的な美しさに満ちたマーさんの登壇に客席からはため息が。MCを務めた矢田部吉彦氏から脚本を読んだときどう思ったか問われると、「女性ふたりの描写が完璧だと思いました。はじめからこの物語がとても好きになりました」と笑顔でコメント。役作りに関しては、「このような女性は実際に周りにいたこともあり、それほど役作りはせずに、記憶を頼りにイメージを合わせ演じました。今回は普段私が演じるようなものからとても遠い役柄でぜひ演じたいと思ったのです。社会の底辺を生きる彼女たちにも視線を送ってください」とアピール。また観客から一番辛かったことは何かという質問には、「(演じたスン・ファンの)外見というよりも心です。彼女は周りからの同情を拒絶する人。私は彼女を演じることで彼女と旅をしたわけで、それはひどく疲れたし辛い旅でした。いつもはそれほど役に入り込みませんが今回は違いました。入り込むのもそこから出て行くのも苦労しました。これは私にとってはじめての経験でした」と役柄に対する没頭ぶりを明かした。

最後に「現代の中国と中国女性を理解する絶好のチャンスです。私もそのような女性を描く映画のために努力、貢献したいので、理解を深めてください」と力強く語りました。

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*『失踪、発見』(原題《找到你》)*

*監督:ルー・ユエ(**吕乐**) 出演:ヤオ・チェン(姚晨)、マー・イーリー(**马**伊**琍**)*

弁護士のリー・ジエは娘のためにスン・ファンというベビーシッターを雇う。ある日家に戻ると、スン・ファンと娘が姿を消していた。二人を必死に探すリー・ジエだが、元夫の身内から非難の声を浴びせられ、警察からは反対に疑いをかけられ心身ともに崩壊寸前まで追い込まれる。自力で二人を探し出す決意をするリー・ジエ。スン・ファンが自身の身元を偽っていたことが発覚したことをきっかけに、驚愕の真実が次々と明らかになっていく……。

フォン・シャオガンらの作品で撮影監督として評価の高いルー・ユエが自らメガホンを取ったサスペンス映画。

【中国公開:2018年10月5日/第21回上海国際映画祭コンペティション部門ノミネート】

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*中国映画祭「電影2019」*

開催日:

◆東京:3月6日(水)、7日(木) 会場:角川シネマ有楽町

◆大阪:3月9日(土)、10日(日) 会場:梅田ブルク7

主催: 文化庁、公益財団法人ユニジャパン、上海国際影視節有限公司

共催: 国際交流基金

公式サイト: www.unijapan.org/reference/denei2019.html

チケット料金:1,300円(税込)

<角川シネマ有楽町>劇場窓口、インターネット予約:www.kadokawa-cinema.jp/yurakucho

<梅田ブルク7>劇場窓口、インターネット予約KINEZO:https://kinezo.jp/pc/t-joy_burg7