ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2018:初日舞台挨拶
特定非営利活動法人映像産業振興機構(略称:VIPO、理事長:松谷孝征、東京都中央区)が、日本における商業映画監督の育成への取り組みとして、2006年度より企画・運営する、文化庁委託事業「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2018」において、今年度の製作実地研修で完成した短編映画5作品が、3月2日(土)~8日(金)まで有楽町スバル座にて1週間限定上映、その後、名古屋、大阪でも上映となります。2日(土)に有楽町スバル座にて、眞田康平監督、山元環監督、板橋基之監督、岡本美樹子監督、川上信也監督による初日舞台挨拶が開催されました。
【日時】3月2日(土) 20:45~
【場所】有楽町スバル座(東京都千代田区有楽町1-10-1有楽町ビルヂング内)
【登壇】眞田康平監督、山元環監督、板橋基之監督、岡本美樹子監督、川上信也監督
映像産業振興機構(VIPO)が企画・実施する「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2018」で製作された短編映画5作品が、ついに3月2日(土)より一般公開となった。舞台挨拶に登壇した5人の若手監督は、少し緊張しつつも観客の反応を楽しんでいる様子だった。
今年製作実地研修で完成した短編映画5作品は、眞田康平監督『サヨナラ家族』、山元環監督『うちうちの面達は』、板橋基之監督『くもり ときどき
晴れ』、岡本美樹子監督『はずれ家族のサーヤ』、川上信也監督『最後の審判』。8月に行ったワークショップから選出され、製作実地研修に進んだ5人の若手監督が、講師による脚本指導を経て、各制作プロダクションのご協力のもと、プロのスタッフ・キャストと共に35mmフィルム撮影・編集された約30分の短編映画となる。
『サヨナラ家族』の眞田康平監督は「3年前に父が亡くしたんですけど、こういう機会にその時思ったことを描ければと思ったんです」と物語を思いついたきっかけを語り、「短編でも長編でもいいんですが、観終わった後にどこかに連れて行ってくれるというか、観た方の根幹を揺さぶるような作品を作りたいです」と次回作への意欲を見せた。
『うちうちの面達は』の山元環監督は「規制の中での遊びということを意識して作りました」と振り返る。「今後も、生きる上でのユーモアがある作品、地に足をついた作品を作っていきたい。物語よりもリアルの方がぶっ飛んでいる気もしますが、そういったエンターテイメント作品も撮っていきたい」と今後の野望を口にした。
『くもり ときどき
晴れ』の板橋基之監督は「人それぞれに家族の形があって、何が正解で何が不正解というのもなかったりするのかなと」とこの映画を撮った時の気持ちを明かす。「毎年1本はつくると決めていて。観終わった後に、腹が減るような映画が撮りたいです」と次回作への構想も覗かせた。
『はずれ家族のサーヤ』の岡本美樹子監督は「大人の方が子供より自分の幸せを選ぶ権利があって、子供はそれに従うしかない」とこの映画を撮ったきっかけを語り、今後は「人が前を向けるような作品を撮りたいです」と抱負を語った。
『最後の審判』の川上信也監督は「僕自身も10代から20代にかけて、美大を目指して夢が敗れ去ったことがあって、その時思っていた“もやもや”をコアに、エンターテイメント作品に仕上げようと思った」と語り、「人に楽しんでもらえるようなもの。SF映画を出来れば撮りたいですね」と今後の意気込みを語った。
その後、会場からの質疑応答では、なぜ5作品中4作品が“家族”をテーマに描かれているのか。プロの方達と一緒に作る上での苦労は?などの質疑応答が行われ、最後に5人の監督からは、「是非、皆さんの感想をSNSを通じてでもいいので僕たちに教えて欲しい。そして沢山の人たちに観た感想などを広めてほしい」と声をそろえて集まった観客に訴え、大盛況のうちに舞台挨拶は終了となった。
1週間限定の公開だが、連日舞台挨拶が開催され、3日(日)には、崔洋一監督をゲストに、ndjc2018参加5監督とのトークセッションとのトークセッションが、4日(月)には『最後の審判』川上信也監督と林海象監督と永瀬未留さんをゲストに招きトークセッション、5日(火)には『くもり
ときどき
晴れ』板橋基之監督と出演者であるMEGUMIによる舞台挨拶、6日(水)には『はずれ家族のサーヤ』岡本未樹子監督と佐々部清監督をゲストに迎えトークセッション、7日(木)には『うちうちの面達(つらたち)は。』山元
環監督と出演者の小川美佑、山元駿による舞台挨拶、そして最終日の8日(金)には『サヨナラ家族』眞田康平監督と黒沢清監督をゲストに招きトークセッションがそれぞれ開催される。いずれも連日18:15から上映となる。詳しい情報は公式HP
www.vipo-ndjc.jp/ に随時アップされるので要チェックだ。
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