SF 漫画の最高峰として語り継がれ、日本はもとより世界 17 の国と地域で翻訳された木城ゆきと原作による伝説の漫画「銃夢」。長年に渡り映画化を切望してきた巨匠ジェームズ・キャメロン製作・脚本で遂に『アリータ:バトル・エンジェル』 として、2 月 22 日(金)より全国公開する。
この度、日本公開を直前に控えた 2 月 14 日(木)、主人公アリータ役を演じるローサ・サラザールの他、サイバー医師:イド役を演じるクリストフ・ヴァルツ、本作のメガホンを取ったロバート・ロドリス監督、ジェームズ・キャメロンの右腕として数々の世界的大ヒット作を手掛けてきた名プロデューサー:ジョン・ランドーが来日し、ジャパンプレミアを実施した。

イベントは、新宿歌舞伎町にある VR ZONE SHINJUKU 内のステージで開催され、場内のまるで映画の中に入り込んだような世界観に、集まったファンたちもゲスト登場前から興奮気味の様子。そんな中まず登場したのは、日本語吹替版で声優を務めた上白石萌音さん、古舘伊知郎さん(実況アナウンサー役)のお二人。主人公・アリータの声を担当した上白石さんは、華やかな白い衣装に身を包み、今回の声優参加に関して「アニメーションの吹替は何度かやっていますけど、洋画というのはまた全くやり方が違って、ゼロから勉強しながらやりました。演じられたローサさんの声を何度も聞いて、少しでも声質やニュアンスを寄せられるように意識してやりました。」と改めて初の実写声優の難しさを振り返った。

一方、劇中で登場する実況アナウンサー役で声優を務める古舘さんも「こういう表現でやったら面白いかなって勝手に思っても、映像の方の尺に合わないと入らない。あくまでも出来上がったシーンに対して、後追いでかぶせていくものなので、結構悔しい思いもしました。」と自身のアナウンサーとしてのキャリアがあるからこその苦労を語りつつ、「アリータは“極楽のアイドル”です。仏教で言う最方の彼方にある極楽浄土、人間が成仏していく世界にこういうアイドルがいるんじゃないか。アリータは可愛いし、たくましいし、必ずどの方もアリータを楽しんでいただけると思います。」と、古舘さんならではの独特のフレーズで自身の“アリータ愛”をアピールしてくれた。

その後来日ゲストたちが登場すると会場は喝采が起こる盛り上がり。主人公・アリータ役のローサは、今回初来日したことに、「とにかくこの原作は、日本で生まれたということで、いちばん重要な国だと思っていたんです。アリータの故郷であり、また木城先生の故郷でもあるということで、本当に興奮しています。こうやって(アリータの)ホームに連れて帰ってこられたと思いますし、ここが家族だと思いますし、すごく今楽しいです!初来日ですけど、素晴らしい文化、そして食べ物も楽しんでいます」と、まるで生まれ故郷に帰ったように喜びをコメントし、早くも日本を満喫している様子を伺わせてくれた。同じく今回が初来日となるオスカー俳優のクリストフは、「出発点がこの国であったということで、この国に来られたことはすごく嬉しいです。」と日本への想いを話し、本作のメガホンを取った監督も「待ち焦がれていました。私は日本が大好きということもありまして、実は 20 数年前、私が初めて日本に来た時に日本の漫画やアニメが私に大きな印象を与えてくれたので、年中私たちは日本の漫画とかアニメとかを読んだり、見たりしています。」と自身のイマジネーションへの日本の影響力の大きさを教えてくれた。プロデューサーのジョン・ランドーは、「日本のクリエイターの方々は本当に独特の世界観を持っていて、とてもユニークなキャラクターを作る。そこが最大の魅力だと思います。今回の作品に関しても、木城先生がお作りになられたキャラクターの人生、ジャーニーというのは普遍的な物語です。」と原作への絶賛コメントを贈ると、原作者・木城先生も「すべてが名シーン!時々、あ、ここ見覚えあるシーンだ、と思いますし、あとから取って付けたような感じではなくて、ちゃんと消化されて、ひとつの映画の世界観になっている。本当に素晴らしいです。」と、映画へ太鼓判を押し、品質への期待を高めてくれた。

その後のステージイベントでは、古舘さんはイベントの進行上の都合により、スケジュール調整が合わず、急遽欠席となってしまったものの、来日ゲストと日本人ゲストが一堂に会し、原作「銃夢」の国日本に、“アリータ・ファミリー”が集結するという、圧巻の顔ぶれ。ステージ上で、ついに今回がアリータ役のローサと日本語吹替版で同じくアリータ役の声を演じた上白石さんが夢の共演を果たすと、「最初からハグで迎えてくれて本当に嬉しかったです。バイタリティーであふれて、カッコよくて、キュートで、(これまでアフレコで)ずっと声を聞いてきたので、本当に光栄です!」と上白石さんがコメントし、ローサも「アイラブユー♡!!」とリアクション。今回の初対面に相思相愛の様子で、作品と同様、ハリウッド映画でありながら、日本との絆を深く感じるイベントとなった。