来年 1 月 18 日からの沖縄先行上映、そして 2 月 9 日からの全国公開に先駆け、12 月 17 日、沖縄県那覇市になるシアターQ に、主演の奥田瑛二をはじめ、息子役を演じた筒井道隆、娘役を演じた水崎綾女、そして沖縄出身の芸人で本作に出演している山城智二、沖縄民謡歌手として世界的に有名で照屋年之監督作品の常連である古謝美佐子、そして照屋年之監督ら豪華ゲストが登壇し舞台挨拶を行う《沖縄プレミア試写会》を開催いたしました。

上映が終わると大きな拍手が湧き起こり、この映画に対する来場者の満足度の高さを感じられた本試写会。フォトセッション後、サプライズとして、古謝美佐子さんにより主題歌「童神」の生歌披露。古謝美佐子さんの素晴らしい歌声に出演者の水崎綾女さんは感動のあまり涙ぐむ一幕もありました。映画後であることもあり、会場にいた多くの皆様も、再び「洗骨」の世界に引き戻され涙を流す方々が多くいらっしゃる感動的な舞台挨拶となりました。

映画『洗骨』 沖縄プレミア試写会
■日程 :12 月 17 日(月) 18時10開場、18時30分開演 ※上映後イベント
■場所 :シアターQ
■登壇者:奥田瑛二、筒井道隆、水崎綾女、山城智二、古謝美佐子、照屋年之監督


【奥田瑛二】
開口一番、「今日スリーピースのスーツで決めて来たのには、訳があります。本当はカッコいいってところを見せないきゃね」っと冗談を披露し、笑いを起こした奥田さん。「俳優の仕事はすべからく大変だし、すべからく楽しい物です。なので大変だったシーンや、楽だったシーンなどはない。沖縄の美しい風景に囲まて、そよぐ風を感じながら、この地に同化した自分を映像の中で感じてもらえると幸せです。現場は本当にワンダーランドにいるように楽しかったです」と撮影当初のことを振り返った。また「この『洗骨』という映画は、全身全霊を傾けて参加した映画です。この作品に出会えたことがこれから更なる表現者として、大きなエネルギーになりました。これから全国をこの映画が公開されるにあたって、この映画をご覧になった方で本作を気に入った皆さん、「良かったね」「面白かったね」という皆さんの声を沖縄から発信して全国に響き渡る映画にしようではありませんか!」と力強くアピールをして挨拶を締めくくりました。

【筒井道隆】
撮影中は一カ月ぐらい沖縄に滞在していました。“洗骨”という風習は今は沖縄でもあまり残っていないようですが、映画をご覧いただき、“洗骨”をはじめ沖縄の文化や風習を日本だけでなく世界のみなさんに知って頂きたいと思います! この美しい沖縄が舞台で、沖縄の素晴らしい文化を感じることのできる作品です。

【水崎綾女】
すごく思い入れが強い作品で、この作品に出会えて本当に良かったと思っています。2 日前、済州映画祭に本作の上映で伺わせてもらったのですが、国境を越えて良かったと言って頂けたんです。多くの方に本作の素晴らしさを感じていただきたいです。私は、一回みて良かったと思う作品は《良作》だと思うんです。でも何回も観たくなる映画は《名作》だと思います。なので、この映画が皆さんにとっての何回でも見たくなる《名作》になってほしいと願っています。

【山城智二】
沖縄県人として、日本の中心で活躍されている皆様とご一緒できて本当に貴重な体験でした。毎日がすごい
ことの連続でした。贅沢で豊なこの経験を沖縄に還元できればと思っています。

【古謝美佐子】
沖縄で歌ってきた民謡歌手が、このような素晴らしいメンバーに入れて本当に幸せでした。
私は役者ではないのですが、監督の演出が本当にわかりやすく、楽しく参加させて頂きました。
この先、役者のオファーがあったら、セリフがないときは出たいと思います。

【照屋年之監督】
上映前、「本当に 1 日でも早く皆さんに観て頂きたかったので今日という日を嬉しく思います。沖縄出身の方に喜んでいただける作品を完成しました!」と自信を覗かせていた照屋監督。
登壇前に舞台袖でドキドキしながら待っていましたが、上映後、皆さんから自然と拍手が湧き出たことに感動しました。本当に有難うございます!! これだけの素晴らしい役者さんとご一緒させていただき、現場で緊張はありましたが、緊張よりも「“洗骨”という風習のすばらしさを伝えたい」という熱い想いが強くて、緊張するのを忘れていました、皆さん、脚本を読んで、この作品に惚れ込んでくださった。だからこそキャスト・スタッフ全員が「絶対にいいものにしようと!」と同じ方向を向いて進めましたね。撮影現場は毎日がきつかったけど、毎日が充実していました! そして大切な仲間の一人、福田加奈子さんが先日、お亡くなりになりました。福田さんとの付き合いは長くて、僕が監督した長編一作目の「南の島のフリムン」で出会ったんです。その後も親交があり、今回、長編二作目となる「洗骨」が福田さんの遺作となり残念ですが、故人を忘れないことが大切だと思うんです。作品はこうして残ります。どうかみなさんの心の中にも女優・福田加奈子を生き続けさせてくださいっと、観客に思いを伝えた。
そして最後に「この映画を観て、明日からまた一歩進んでみようと思って頂けたら嬉しい」と語った。