この度、家族の関係を描いた繊細な人間ドラマでありながら、張り詰めた緊張感が観る者を襲う傑作サスペンス『ジュリアン』が、1 月 25 日(金)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開いたします。本作を手掛けたグザヴィエ・ルグラン監督と主人公ジュリアン役のトーマス・ジオリアの来日公開を記念した特別試写会を下記の通り執り行いました。

映画『ジュリアン』特別試写会
日時:12 月 4 日(火)
会場:ユーロライブ
登壇者:グザヴィエ・ルグラン監督、
トーマス・ジオリア(子役)、呉美保監督

今冬注目のサスペンス映画『ジュリアン』のグザヴィエ・ルグラン監督とトーマス・ジオリア(ジュリアン役)が来日したのを記念し、特別試写会を実施。本作と同じく『きみはいい子』(15)、『そこのみにて光輝く』(14)などで家族をテーマにした映画を手がけられた呉美保監督と共にトークショーを行い、『ジュリアン』での細部にまでこだわりぬいた秀逸な演出術の裏側や本作の注目ポイントについて熱く語りました。

呉監督は、登場早々から「最近見た映画の中で最も胸を打つ作品」と本作を絶賛。観賞後は涙を流し「しばらく席が立てなかった」と告白するほど、衝撃を受けたという。また、離婚した父親と母親の間で揺れ動く息子ジュリアンら家族の複雑な思いを丁寧に描いた本作の演出についての話になると、ジュリアン役を演じたトーマスは「素晴らしい演技指導をシーンごとにしていただいたので不安はなかったです」と笑顔。舞台俳優としても活躍するルグラン監督は「目線の指導など、細かく言いました」と、人物の作り込みやディテールへのこだわりを明かした。それを受けて呉監督も「まさに一番引き付けられたの目!」と続け、「冒頭から話が進んでいくにつれて登場人物の目の色が変わっていく。そこに怯えを感じ、家族のもろさや儚さを俳優の目で感じました」とコメントした。

また本作を語るうえで重要なポイントが“音”の使い方。ルグラン監督は、「通常の映画は後から音を入れたりもしますが、俳優たちを現実の本物のような環境に置き、その音が聞こえるように配慮した」と語り、呉監督は「そう!音に感情が動かされました。すごく繊細な音がついていて、それがクライマックスに結びついていく。そこが驚きでとても良かった!」とまたもや本作を絶賛した。

呉監督も大絶賛する本作は、《第 74 回ヴェネチア国際映画祭》にて最優秀監督賞にあたる銀獅子賞を受賞し、本国フランスで 40 万人動員のロングランヒットを記録。アメリカの映画批評サイト Rotten Tomatoes では 94 点の高評価を得ている注目作です。

監督・脚本:グザヴィエ・ルグラン 製作:アレクサンドル・ガヴラス 撮影:ナタリー・デュラン
出演:レア・ドリュッケール ドゥニ・メノーシェ トーマス・ジオリア マティルド・オネヴ
2017 年/フランス/93 分/原題:Jusqu’a la garde/カラー/5.1ch/2.39:1/日本語字幕:小路真由子
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本 配給:アンプラグド © 2016 – KG Productions – France 3 Cinéma