映画「ぼけますから、よろしくお願いします。」広島、大阪でも好調なスタート!監督の父が急きょ舞台あいさつ
週末の情報番組『Mr.サンデー』で2016年9月に2週にわたって特集され、翌年10月に継続取材と共にBSフジで放送され大反響を呼んだドキュメンタリー「ぼけますから、よろしくお願いします。」。このたび映画化され、すでに3日(土)からポレポレ東中野で上映が開始されましたが、順調に観客動員数を増やしていることがわかりました。さらに先週末は、この映画の舞台となった広島・呉(呉ポポロシアター)、広島(横川シネマ)、大阪(シネマート心斎橋)、京都(京都シネマ)でも上映が始まり、こちらも好調な滑り出しを見せました。特に広島が好調で、市内の横川シネマでは全73席のところ、信友直子監督の舞台挨拶の回にはパイプ椅子を並べ、120人以上が入りました。また、呉のポポロシアターでは、およそ200席が埋まり、補助席を出したのは、2017年1月公開の「この世界の片隅に」以来とのことです。
22日(水)までのポレポレ東中野を含む全5館での観客動員数は7,516人となり、6,000人を超えればヒットだというドキュメンタリー映画の動員数を上映開始から3週間で突破しました。東京・ポレポレ東中野の単館でスタートした今作ですが、口コミで話題となり、上映館が次々と増え全国35劇場での上映が決まっております。(11/22現在)
今日までの盛況ぶりについて信友直子監督は喜びのコメントを寄せました。
「これほどたくさんのお客さまに来ていただいたのは、望外の喜びで、ただ感謝しかないです。本当にありがとうございます。見終わった方が私に、堰(せき)を切ったようにご自分の親御さんの話をされるので、みなさんご自分のご家族に重ねて見ておられるんだなあ、人ごとではないんだなあと、改めて感じました」。
さらに、地元広島での舞台挨拶ではこんなエピソードが。「故郷の広島・呉での公開を自分でもすごく楽しみにしていましたし、劇場に入りきれないほどのたくさんの方にこんなにとても温かく迎えていただき、呉市出身者としてこんなにうれしいことはありません。客席の方の熱量もすごく感じて感無量でした。呉の初日(17日)には、父が見に行きたいと言い出したので連れて行きました。呉で1館しかない映画館なのですが、209席の映画館に240人以上の人が来てくださって、椅子を並べての大盛況でした。その感謝の気持ちを伝えるために、サプライズで客席から父を引っ張り出して舞台あいさつをしてもらいました。父もこんなにたくさんの方に来ていただいて感動したようで、翌日の横川シネマに行ってお客さまに感謝の挨拶をしたいと言い出しました」なんと映画の主人公である監督の父・良則さんが急きょ舞台で感謝の気持ちを述べたのです。さらに次の日も別の劇場であいさつしたいと自ら提案し、監督の友人に車を出してもらい、サプライズ登場することに。
「信友直子の父親でございます。今日はありがとうございました。わしは9 8でもう長うないですが、娘の人生はこれからなんで、どうぞよろしくお願い致します」
としっかりコメント。それを聞いた信友監督は、「父の私に対する愛の深さを感じ、私も泣きそうになりました」と話しました。
また、短期間で上映館数が増えていることについて信友監督は、「どんどん公開館が増えていって、自分でも驚いています。見た方が友達に勧めたいとチラシを持って帰られる方も多く、そんな口コミの力が映画を育ててくださっている気がします。私たち家族が、日本のどこにでもいる普通の家族だからこそ、みなさんに共感していただけるのだと思います。昔は平凡な家庭に育ったことをツマラナイなあと思っていましたが、今は、この慎ましく真面目な父と母に育ててもらったことを、本当に感謝しています」と語りました。
この作品は、認知症の患者を抱えた家族の内側を丹念に描いたドキュメンタリー。主人公の一人娘でもあるドキュメンタリー制作に携わる信友直子監督が、自らも乳がんを乗り越え、両親の記録を撮り続けるうちに、ユーモアたっぷりで自分に愛情を注いでくれた母の変化に気付くことに・・・アルツハイマー型認知症の診断を受けた母。その時から、90歳を超えた父が80代後半の母の介護を始める日々が始まりました。仕事を辞めて実家に帰るべきか・・・しかし、記録を撮り続けることが自分の使命と感じ、創り上げた作品です。
映画は24日(土)から、兵庫・元町映画館、広島・シネマ尾道、愛知・名古屋シネマテークでも上映が始まります。また25日(日)放送の『Mr.サンデー』では、急きょ映画の好調ぶりが放送されます。
2018年/日本/カラー/102分/(C)「ぼけますから、よろしくお願いします。」製作・配給委員会 公式HP:ww.bokemasu.com