犯罪集団だけを標的とする窃盗“タタキ”稼業で過酷な社会を生き抜こうとする3人の少年たちを描いた映画『ギャングース』が11月23日(金)の公開となる。それに先駆け、完成披露試写会が本日都内で実施され、高杉真宙(22)、加藤諒(28)、渡辺大知(28)、入江悠監督(38)が登壇した。

本作は講談社『モーニング』で連載していた同名の人気漫画を実写化した作品で、主人公3人の作戦担当”サイケ”役を演じた高杉は役作りについて聞かれると「原案の鈴木さんのルポを読み、まずこういった少年たちがいる事に驚きとショックを覚え、家も保険証も頼れる人もいない中で生きていく彼らのことを、どこか遠い世界のように思っていた自分に疑問を持ちました。サイケの家族想いなところを芯として演じました」と答えた。続けて、工具全般担当のモヒカン頭の”カズキ”役を演じた加藤は「カズキたちの生活に準じたモヒカンをオーダーされて、整髪料を極力使っていなかったり、しょっちゅう床屋にいける生活ではないのでほどよく伸びていたり、監督に細かくチェックしてもらいながら刈った“こだわりのモヒカン”です」とコメント。車両・機動担当の”タケオ”を演じ、本作の主題歌『CRYBABY』の作詞作曲・メインボーカルを務めた渡辺は曲に込めた思いについて聞かれると「『CRYBABY』は悔しいことがあっても一人で闘えないとき、そばに寄り添ってくれる誰かがいることの温かさを残したくて作った歌です。明後日15日に配信開始なのでぜひ聞いてほしいです」とコメント。さらに入江は撮影現場での様子について聞かれると「普段は仲がいいのに、撮影で加藤くんがよく噛んでいたけど、高杉くん・渡辺くんが「頑張って」とか優しい言葉をかけないところに逆にチームの絆を感じた」と語った。

そして、本作では生きるために必死に金を手に入れようともがいることにちなみ、「平成のうちに絶対に手に入れたいモノ」について発表することに。高杉は“(新しい)ケータイ”と答え「画面が割れて今日は充電もできなくなってしまったので」、渡辺は“車に乗る時間”、「もともと運転が好きで撮影でもスポーツカーに乗れて楽しかった」と披露。加藤は“ベッド”と答え、「役作りで69kgまで太ったのでベッドが真っ二つに割れて、今は床にバスタオルで寝ている」、と暴露し入江が「”リアル・ギャングース”だね」とコメントすると、会場は笑いに包まれた。最後に入江は“続編”と答え、「原作漫画もまだ実写化しきれていないエピソードもあるし、掘り下げていないキャラクターも多い。『寅さんシリーズ』みたいに長く続いて、年をとってもタタき続けたい」とコメントし、会場を沸かせた。
その後劇中の“金庫をタタく”シーンにちなみ、鏡割りを金庫に模した“金庫タタキ割り“が行われ、劇中のハンマーなどではなく木づちでタタかれた金庫は勢いよく割れ、10日後の全国公開のヒットを祈願した。

最後に加藤は、「今まで知らなかった世界が描かれていて、劇場を出たときにみなさんの見る世界が変わったら嬉しい」と語り、渡辺は、「R-15とついているが、若者から年配まで楽しめる。日々の生活も苦しい人たちが明るくきらきらと生きる姿を描いていて、この作品を観客の皆さんと一緒に宣伝していけたら」と呼びかけた。続けて高杉は、「この作品に出会えてよかった。出会わなかったら知らない世界のままで過ごしていたことにたくさん気付かされて、この作品に出会ったことが、血と肉となって今の僕に繋がっている」とコメントした。入江は、「原案のルポ小説から原作漫画となり、それを今回映画化した。この前出品した東京国際映画祭で登壇したとき、バトンを繋いでいる気持ちになった。この主人公3人は架け橋。観客の皆さんにも、隣の人や友人や家族たちに自分の知らない世界をバトンで繋いでほしい」とコメントし、イベントは終了した。


高杉真宙 加藤諒 渡辺大知(黒猫チェルシー)
林遣都 伊東蒼 山本舞香 芦那すみれ 勝矢/般若 菅原健 斉藤祥太 斉藤慶太 金子ノブアキ 篠田麻里子 MIYAVI
監督:入江悠(『22年目の告白-私が殺人犯です-』『ビジランテ』『SRサイタマノラッパー』シリーズ) 脚本:入江悠 和田清人
原作:肥谷圭介・鈴木大介「ギャングース」(講談社「モーニング」KC所載) 製作・配給:キノフィルムズ/木下グループ
制作プロダクション:アミューズ映像制作部+パイプライン©2018「ギャングース」FILM PARTNERS©肥谷圭介・鈴木大介/講談社
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