『ハイスコアガール』『でろでろ』などで知られる人気漫画家・押切蓮介の代表作、伝説のコミック『ミスミソウ 完全版』を実写映画化した本作は、壮絶なバイオレンスシーンが劇場公開時より SNS 上で話題騒然となり、2018 年邦画界最大の衝撃作と言われました。この度、本作の Blu-ray&DVD が 2018年10月 3日(水)に発売決定となり、本日(3日)、新宿バルト9にて、原作者の押切蓮介さん、内藤瑛亮監督のトークイベントを行いました。

■場所:新宿バルト 9 (13階・スクリーン7) ■登壇者:押切蓮介、内藤瑛亮監督

本日(3 日)、本作の Blu-ray&DVD の発売を記念し、原作者の押切蓮介さん、そして内藤瑛亮監督が、本編上映後に登壇し、トークイベントを行いました。4 月に全国の劇場公開をし、すでに半年以上経つ中ながら、劇場は熱烈なファンが集まり超満員!

熱烈なファンが迎える中登壇した押切蓮介だったが、最近まで、TOKYO MX ほか で放送されていた TV アニメ『ハイスコアガール』の執筆に追われており、頭の中が『ハイスコアガール』モードだったが、『ハイスコアガール』が完結し、今は燃え尽き症候群になっていることを暴露し、登壇早々笑いを誘い、和やかなトークイベントがスタートした。
そして『ハイスコアガール』の声優キャストと一緒に『ミスミソウ』の DVD を見た際、声優たちは余りに 2 作品のテイストの違うことに驚き、「同じ漫画家の作品とは思えない」と言われたエピソードを披露した。

しかし内藤監督は、『ハイスコアガール』と『ミスミソウ』の構図は似ていると、まったく逆のコメントをし、押切さんも驚いた様子を見た。内藤監督曰く、「三角関係があって物語がドライブしていく感じや、寄せられている気持ちに誰も気付いていないとこや、時代設定など、似ている点がたくさんあると思ったんです。『ハイスコアガール』はゲームのレバーを握るけど、『ミスミソウ』はナイフを握ったってぐらいのささやかな違いで(笑)。『ミスミソウ』の舞台となった田舎町にもゲームがあったら殺し合いにはならなかったかも」と、2 作品に脈々と流れる押切イズムについて語った。

また本作は 6 か国の映画祭で上映されているが、中でも韓国のチョンジュ国際映画祭で上映した際に観客が盛り上がり、「フォー」という歓声が上がっていたことを、チョンジュ国際映画祭の舞台挨拶にも登壇し直に観客のリアクションを見た内藤監督が語った。
「韓国にもバイオレンス作品はたくさんあるが、通常は大人が行う作品が多く、本作のように子供が殺し合う設定が新鮮だったようです」と語る内藤監督に対し、「本作を見た時、血の色とか韓国映画っぽいなっと思っていました」と押切さんも感想を述べた。

本日(3 日)より Blu-ray&DVD が発売となったが、特典の中に収めれたメイキングの中に、現場に押切さんが見学に来た際、内藤監督と一緒にいながら2人が目を合わそうとしない微妙な空気もしっかり収録されていることを暴露。押切さんは、「現場でも内藤さんは《監督》というオーラが凄くて話しかけられなかった」と当時を振り返っていた。またメイキングには、撮影中のトラブルが多数収録されているこも披露しました。

撮影現場に行ったことのある押切さんは、「僕が行ったのは軽井沢だったんですが、とにかく寒かった。僕なんて 5 分でお腹が痛くなってトイレに戻りましたから(笑)。そんな僕ですが、るみと相馬の対決シーンの撮影だったんですが、変な鳥の声がするっと思ったら、流美の叫び声で、すごい映画になるぞっと確信したことはしっかり覚えてます」と語った。

そして本作品の魅力の 1 つとして美しい音楽が上げられるが、音楽は映画『パズル』『先生を流産させる会』『ライチ☆光クラブ』『ドロメ』等、これまでの内藤作品も手掛けている有田尚史さんが本作も担当。監督とは映画学校の同級生だという有田さんは、監督のイメージ合わせてくれるという。いつもはノイジーな無機質な音楽が好きだという内藤監督だが、今回はエモーショナルな作品にして欲しいとお願いしていたことを明かした。それを受け押切さんも、「ドロメ」と同じ作曲家だという事に驚いたことを明かした。

エンド―ルの主題歌が流れた後に、映画の中で中学生が殺し合うことを受け、「レクイエム」というタイトルで鎮魂歌を入れ、最後に映画のことをゆっくり考えてもらえるようにした意図を語った。
最後に今後について聞かれた押切さんは、「人生のピークは今年だった。もう一段階あがるのには、もっと何かをしなくてはっと思っているのですが、なかなか漫画へのモチベーションが上がらない。「ミスミソウ」の時のように辛辣な作品を書きたい思いつつも、「ハイスコアガール」に侵されていて黒い部分を忘れていた」と笑いを誘いトークイベントは終了しました。
またこのトークイベンで、本作品が 10 月 27 日よりスペインで行われる「第 29 回サンセバスティアン ホラー&ファンタジー映画祭」に正式出品され、内藤監督が登壇する予定であることが発表されました!!

『ミスミソウ』Blu-ray&DVD は、本日(3 日)より絶賛発売中です!