この度、2018年10月20日(金)公開、映画「恋のしずく」(配給:ブロードメディア・スタジオ)にて、9月25日(火)19:00より銀座丸の内TOEIにて、完成披露舞台挨拶が開催いたしました。

主人公の詩織役を、映画初主演となる川栄李奈、酒蔵の息子役である莞爾役を、劇団EXILEの小野塚勇人が務めます。その他、今作が遺作となった蔵元役の大杉漣や、杜氏役の小市慢太郎、詩織をサポートする農家の娘役の宮地真緒、酒造会の若手ホープ役の中村優一と、豪華なキャスト陣が脇を固めます。
そんな本作の完成披露舞台挨拶には、川栄李奈、小野塚勇人、中村優一といった若手実力派のキャストと、メガホンをとった瀬木直貴監督が登壇いたしました。

イベント当日は、生憎の天候にも関わらず、多くのお客様とメディア方々が会場を埋め尽くし、イベント開始前から流されていた作品の挿入歌に耳を傾けながら、舞台挨拶や上映を楽しみにする声を聴くことができました。

主題歌がかかると同時に登場したキャストと監督に、拍手が起こりました。一人広島カープのユニフォームで登壇した監督が「今日は完成披露ですが、もう一つおめでたいことが近づいているのでこんな格好で来ました。」とコメントすると客席は大盛り上がり。「映画を楽しんで、そして心の中で広島にも声援を送ってください。」と、監督は作品の舞台となった広島への愛情を見せました。

MCから撮影の際の心境などについて聞かれると、川栄は「初主演をさせていただくということで、普段とても人見知りなのに、広島に一か月も行ってみんなと仲良くなれるのか心配でした。」と撮影前の不安をコメント。「でも現場にいくと、初日からみんな同じ楽屋で、コタツを囲んでお昼ご飯食べたり、お正月におじいちゃんおばあちゃんの家に親戚が集まったみたいな、雰囲気ですぐに仲良くなれました。」と、実際の酒蔵を使ってのロケだったこともあり、アットホームなで楽しい撮影だったことを報告しました。話の途中で「コタツでご飯を食べる」というフレーズを「コタツを食べる」と言い間違えた川栄に、小野塚が「だいぶん偏食家ですね」と突っ込みをいれる様子も見られ、息の合った掛け合いからも撮影現場での仲の良さを垣間見ることができました。


そして役作りについて、川栄ご飯食べるような、気まずさを通り越して笑えてくる雰囲が良かったですね。」と振り返り、中村について「空港で初めて会った時から、優しさのオーラがすごくて、これは結構距離つめていけるんじゃないかって、撮影初日の前日から食事に誘いました。」と思い出を語りました。中村からも「撮影前にも小野塚くんに誘っていただいて、みんなでお酒飲めて楽しかったです。毎日日本酒を飲んでいました。」と広島は「普通の女の子でした。広島弁でもなく、東京から全く知らないお酒を学びにいく役だったので、川栄李奈としても学びに行く気持ちでした。」と自分と役の立場がリンクしていたことを述べ、小野塚は「日本酒という伝統文化を仕事とする家に生まれた息子ということで、日本酒を知るところから始まりました。」と川栄とは逆に自分と役とのギャップを埋めるところから始めたと話し、中村は「日本酒への愛情と、熱い気もちを持っているというところは心がけました。」と優秀な若き蔵元という自信の役についてコメントしました。また、作品の中で描かれる酒造りについては、「お酒造りって本当に大変。10キロ以上ある樽を持って運んだり、本当に大変です。お酒を造る人たちの大変さ、日本酒への愛情を感じました。」と川栄は撮影を振り返りました。

さらに、和気あいあいと楽しかったという撮影現場について質問が及び、当日登壇していた川栄や中村との思い出について聞かれると、小野塚は「特に何もないですね。」と答え、2人から「何かあるでしょ!」「いっぱいあるでしょ!」と突っ込みがはいる一幕もありました。改めて小野塚は「初対面でこたつ囲んででの滞在の様子が語られ、 “乃神酒造会”という会を組んで美味しいお酒をのんで美味しい食べ物を食べていたという小野塚に、監督からは、「蔵人も、酒造りの際には蔵に寝泊まりしてお酒をつくりますからね。」と言う肯定的な意見も出ました。さらに、東映での舞台挨拶ということで、中村は、小野塚を引き合いに出し、“聖地”で二人の仮面ライダーが揃い、映画本編でもオートバイに二人乗りのシーンでの興奮を熱く語り、川栄は「仮面ライダーに挟まれてるんだ」と呟き笑いを誘った。

また、本作が遺作となった大杉漣さんについては、息子役を演じた小野塚が「最初の挨拶以降、ほとんど話すことがなく、どうすればいいか小市さんに相談したところ、役柄的には対立している親と息子だから、わざと距離を置いているんだよ、と教えていただきました。演技でもそうでないときにも、背中で語る方でした。」と、そして川栄は「私は結構話しましたね。縁側で日向ぼっこしたり、写真をとっていただいたりして過ごしました。撮影中も、自分のこと以上に周りのことに気を配ってくださる姿が印象的でした。」とそれぞれ大杉とのエピソードを語りました。

フォトセッションではタイトル入りの酒樽が用意され、鏡割りが行われました。川栄の「せーの!」という掛け声に合わせて、登壇者と客席中が「よいしょ!」と声を揃える演出に、会場は一つとなりました。さらに本イベント用に作られた、特注の大きな枡を持って、日本酒と映画の魅力をアピールいたしました。

最後の挨拶では、実際にロケ地が西日本豪雨により被災し廃業の可能性もあるとのことで、スタッフやエキストラとともにボランティアへ駆けつけたという監督は「気候風土、この土地に生まれ育って幸せだと思っていたあける映画にしたつもりです。西条の景色とともに世界観を楽しみにしていただければと思います。」とロケ地であり舞台となった東広島の魅力を述べました。また、中村からも、「この映画を観たあとに、実際に東広島へ行っていただいて、ロケ地マップもありますので、ロケ地を回って日本酒も飲んでいただければと思います。」と映画と合わせて日本酒や広島を満喫するルートが提案されました。小野塚は、「本当に1年前から丁寧に作った作品です。1人1人の登場人物の心情がも丁寧に描かれていますので、そちらにもご注目ください。」と作品への愛情を見せました。そして主演の川栄からは「こうして皆さんに観ていただくまでに本当に色々なことがありました。ここでこうして皆さんに観ていただけることが、どんなにありがたいことなのか実感しました。災害があり、ロケをさせていただいた酒蔵も被災したと聞いています。この作品は現地の方々の協力がなければできなかった作品です。作品に関わってくださった広島の方々、スタッフさん、役者さん、大杉さんのたくさん詰まった想いが、スクリーンから皆さんに伝わればいいなと思います。」と初主演映画への想いを語りました。

終始和やかに進んだイベントは、大きな拍手に包まれたまま幕を閉じました。