第67回ベルリン国際映画祭公式上映作品
世界のベストレストラン100第1位の三ツ星シェフが辿り着いた和食の世界

この度、スペインのミシュラン料理人が究極の食を求めて日本の名店を巡る美食ドキュメンタリー『世界が愛した料理人』が9月22日(土)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開することが決定。第67回ベルリン国際映画祭で上映され、話題を集めた本作は、スペイン史上最年少でミシュラン三ツ星を獲得した天才料理人エネコ・アチャが料理の真髄、魂とは何かを求めるため、「すきやばし次郎」をはじめとする日本の名店を巡る美食探求ドキュメンタリーです。
この度、本日9月6日に『世界が愛した料理人』(9/22公開)に出演しているエネコ・アチャと服部幸應によるトークショー付き試写会を実施致しました。

【日時】9 月 6 日(木)18:00~18:30 トークショー/上映
【場所】インスティトゥト・セルバンテス東京(東京都千代田区 六番町 2−9 セルバンテスビル)
【登壇者】エネコ・アチャ(「アスルメンディ」シェフ)、服部幸應(学校法人服部学園/理事長)

エネコ・アチャ・アスルメンディ
スペイン北部の都市ビルバオの郊外に位置する三ツ星レストラン「アスルメンディ」のオーナーシェフ。
2012 年、スペイン史上最年少で三ツ星を獲得する。祖母や母に教わった伝統料理をベースに発展させた、華やかで独創的な料理には世界中から顧客が集まる。地域の農場や農家との協力や、地熱システムの利用、絶滅の危機にある土着の動植物種の保存など、持続可能性を追求している。
2012 年よりミシュランガイドにて6年連続三ツ星を獲得。


今回行われたトークイベント付き試写会では、まずインスティテュート・セルバンテス館長のビクトル・ウガルテ氏と駐日スペイン大使館のゴンサロ・デ・ベニート氏による挨拶から始まった。その後、本編に登場するスペイン史上最年少でミシュラン三ツ星シェフとなり、以降6年連続三ツ星を獲得し続ける天才シェフのエネコ・アチャ氏と、日本の食文化を牽引する服部学園理事長・服部幸應氏が登壇。エネコ氏は、スペイン・バスク地方の出身。バスク地方は美食の街として有名で「海も山もあり新鮮で良質な食材を得られる環境に恵まれた土地だからガストロノミの街として有名。そして、伝統的な儀式を大切にする地域で、出産や結婚といった人生の幸せを表すのが『食べる』ことだった」と故郷の魅力を語った。それに対して服部氏は「昔ジョエル・ロブションに『君はスペインに行くべきだ、見たこともない料理に出会えるよ』と言われた。彼は、フランス人なのに。でも、実際に行ってみて驚いた。」と先日お亡くなりになったフレンチ界の神様ジョエル・ロブション氏との思い出を交え、「昔スペインは、フランコ将軍によって文化が閉鎖的になったけど、その後、今ある料理を見直し、昔あった料理を甦らせ、そして、今ない料理を想像しよう!をコンセプトに頑張った。そうしたら、コンテストではスペイン人ばかりが賞をとるくらい素晴らしいものになり、フランスは焦っているよ」とスペイン料理を称えた。また、“アスルメンディ”は6年連続でミシュラン三ツ星を獲得しており、その秘訣を聞かれたエネコ氏は「三ツ星を維持する秘訣はシンプルなことで、料理やサービスを始める前に『毎日オープン前には、今は0星!今日これから来て下さるお客様達に対して三ツ星の料理を目指してやろう!』とクルー皆に言っている」と初心の大切さを熱弁。最後に、本作のテーマでもある”料理の魂”とは?というMCからの質問に、服部氏は「やはり気持ちだね。素晴らしい料理人達に会う時常に感じるのは、多様性の中でどう自分を出していくかということ。料理人はよく3代っていうけど実際は1代。作る人が変われば全く違う味になる。心の中にあるものをどう技術にしていくかということ」。エネコ氏は「私にとって”料理の魂“は、目に見えない材料の1つだと思っている。目の前のお客様に対して料理人が魂を込めて全力で料理をする時愛情が伝わると思っているんだ」と両者ともに、料理人の想いや愛情が魂のこもった唯一無二の料理を創り出すことだと、持論を述べた。

映画『世界が愛した料理人』は9月22日(土)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開致します。