8月25日(土)より全国公開の映画『夏、19歳の肖像』の初日登壇挨拶がシネマート新宿にて行われました。

『夏、19歳の肖像』
◆開催日程:8月25日(土)
◆場所  :シネマート新宿(新宿3丁目13番3号 新宿文化ビル6F )
◆登壇者 :島田荘司「夏、19歳の肖像」原作者

8月25日(土)にシネマート新宿ほかにて公開された『夏、19歳の肖像』の原作者である島田荘司氏が登壇した登壇舞台挨拶では、島田氏が第一声をあげると場内は歓声に包まれた。
島田からは中国で映画化された経緯や本作の感想などが語られ、中国での実写化については「とても原作に忠実に描かれていてリスペクトが感じられる」と、とても満足した様子で語った。
島田が今作のロケ地である台南へ赴き、主演のタオことファン・ズータオのチャーミングなエピソードが語られると、ファン・ズータオのファンから再び大きな歓声があがった。
今作の裏側のほかにも島田が力を入れている中華圏におけるミステリー作家の育成について語られた。
島田が語りだすと、島田やファン・ズータオのファンから笑いや歓声が度々あがり、大盛況のうちに幕を閉じた。

【コメント】

▼島田荘司
「原作にとても忠実に作ってもらいました。喫茶店の名前も小説に出てくる『R』で。
これなんかは映画化にあたって変えてもいいと思うんですが、そのままやってくれました。
プロデューサーからメールを頂いて『台南に撮影を見に来てください』ということで、そこで主演のタオちゃんにはじめて会いましたね。
病院のシーンの撮影で初めてタオちゃんに会いました。タオちゃんが見当たらなかったので、タオちゃんはどこにいるのか聞くと『奥で顔を洗ってます』と言われました。
これは自慢になってしまうのですが、タオちゃんにはじめて会った時〝わぁ!かっこいい!〟って日本語で言われたんですよ(笑)
そういった気遣いができる子でしたね。私は本人に会うまで女装をした写真などを見ていたので、華奢な人かと思っていたのですが、手もグローブのようにゴツゴツして大きくて、以前お会いしたジャッキー・チェンのようでした。」
話題は映画だけでなく、島田荘司自身がアジアのミステリー作家育成のために行っている「島田荘司推理小説賞」の話題にも。
「中華圏のミステリー作家の成長という点では、今台湾が断然リードしてきています。台湾の本格的な推理作家協会は、登録作家が20数名しかいなく、数は少ないのですが、台湾の方は論理的思考が得意で適正があると思います。
第1回の『島田荘司推理小説賞』を受賞したミスターペッツ(台湾)の作品は、ITをモチーフとした21世紀型のミステリー小説で、私が提唱していた『本格ミステリー』に完璧に応えるものでしたね。」

【STAFF】
監督:チャン・ロンジー『共犯』『光にふれる』
原作:島田荘司(「夏、19歳の肖像」文春文庫刊)

【CAST】
出演:ファン・ズータオ『レイルロード・タイガー』、ヤン・ツァイユー『芳華 Youth』
カルビン・トゥ、リー・モン『上海キング』、スタンリー・フォン、チュウ・チーイン
上映時間105分/2017年/中国映画/原題:夏天十九?的肖像 EDGE OF INNOCENCE
配給:マクザム  配給協力・宣伝:フリーマン・オフィス  www.maxam.jp/19/
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