瀬々敬久監督最新作『菊とギロチン』(配給:トランスフォーマー)が7月7日(土)より、テアトル新宿他にて全国順次公開となります。この作品は大正末期、関東大震災直後の日本。混沌とした情勢の中、急速に不寛容な社会へとむかう時代に、かつて日本全国で興行されていた「女相撲」の一座と実在したアナキスト・グループ「ギロチン社」の青年たちが不器用ながらも純粋な想いで、自由を求めて時代を駆け抜けていく青春群像劇です。

本日6月27日午前11時より、東京・両国にある回向院(えこういん)にて本作のヒット祈願法要・女相撲土俵入りを執り行いました。

イベント概要
日時:6月27日(水) 11:00-11:40
場所:回向院(えこういん)(東京都墨田区両国 2-8-10 JR 両国駅徒歩 5 分)
出席者:木竜麻生、東出昌大、寛 一 郎
<女相撲>嘉門洋子、前原麻希、仁科あい、田代友紀、持田加奈子、播田美保、山田真歩、大西礼芳、和田光沙、
背乃じゅん、原田夏帆、嶺豪一、渋川清彦 <ギロチン社>荒巻全紀、池田良、小林竜樹、伊島空
瀬々敬久監督

晴れ空が広がる両国・回向院に、7月7日より公開となる『菊とギロチン』の瀬々敬久監督と総勢20名のキャストが集まった。明暦3年(1657年)に開かれた回向院は、江戸時代より大相撲の起源である勧進相撲が境内で盛んに行われていた相撲と縁の深い名刹で、1890(明治23)年には、女相撲一座の「高玉一座」が境内で興行を執り行った記録も残されている。

この日はまず、本尊阿弥陀如来が鎮座する本堂の厳かな雰囲気の中でヒット祈願法要。実在したアナキスト集団「ギロチン社」のリーダーであり詩人の中濱鐵を演じた東出昌大と、その盟友・古田大次郎を演じた寛 一 郎が代表して映画の完成を感謝するとともに、ヒット祈願の言葉を述べると、瀬々監督、キャストも続いて、ヒットを願って焼香を行った。

続いて、場所を参道に移して行われた土俵入り奉納。本作に登場する女相撲一座「玉川興行」の親方を演じた渋川清彦の「東西とーざい!相撲に縁のある、両国・回向院。ご当地、この場所で“女相撲イッチャナ節”ならびに“土俵入り”、ご奉納させていただきます」という見事な口上と共に始まり、主人公・花菊役の木竜麻生の「映画『菊とギロチン』千代八千代末広まで賜るご贔屓おん願い奉ります」と伸びやかな声をきっかけに劇中衣装に身を包んだ女力士役の女優たちの“イッチャナ節”へ。女力士・玉椿役の嘉門洋子が三味線を、小桜役の山田真歩が鐘を演奏、唄うのは若錦役の仁科あいだ。イッチャナ節は、かつて女相撲興行で、女力士たちによって歌われていた女相撲甚句呼ばれる唄。仁科の拳のきいた歌声に、女力士たちが手拍子を叩きながら舞を踊り、両脇に立つ東出、寛一郎らギロチン社メンバーも力士たちと一緒に「イッチャナァ~!イッチャナァ!」と息ピッタリで威勢よく合いの手を入れていく。そこに女相撲の最高位である大関・梅の里役の前原麻希がまわし姿で登場し、堂々とした四股を踏んだ。最後には「ヨイショー!」と全員で声を合わせ、迫力ある見事な土俵入りを披露した。

最後の挨拶では、木竜麻生が「このように本作と縁が深い場所でヒット祈願をさせていただけたことを嬉しく思います。公開までこれからも頑張っていきますので、どうぞよろしくお願いします!」と決意を見せると、東出昌大は「今のイッチャナ節からも分かると思いますが、『菊とギロチン』は熱い、嘘のない映画です。この映画はクラウドファンディングなど多くの方から支援をいただいて完成し、普通の映画にはないような過激な台詞もあり、歴史上の出来事は今から見ると残酷に見えるところもあるかもしれないですが、リアリティを追求しています。3時間の長尺で見終わるとどっと疲れるかもしれませんが、きっと濃いものが残るはずです!」と作品への自信をみなぎらせた。さらに本作が映画デビューの現場だった寛 一 郎は「撮影以降に皆さんと集まるのが久々だったので、こうやって一緒に法要ができて心に深く染みました。ヒット祈願をしなくても、瀬々さんを始め皆さんの熱い気持ちでヒットできると信じてましたが、それに加えてのヒット祈願ということで、もう絶対にヒットすると思います!」と語ると、声を詰まらせた。すると瀬々監督が「寛 一 郎くんが泣きそうになったので、こっちも泣きそうになってしまいました。彼はきっと初日の舞台挨拶では号泣するでしょう」と予言!?「泣かないですよ」と照れる寛 一 郎をキャスト一同の温かい笑いが包んだ。

最後は東出の音頭で、全員が「ヨォッ!」と一本締め。7月7日に公開を控える『菊とギロチン』のヒットを願い、祈願あり、唄あり、土俵入りあり、涙もありのイベントは幕を閉じた。