この度、池田エライザ主演『ルームロンダリング』が7月7日(土)より新宿武蔵野館、渋谷HUMAXシネマ、シネ・リーブル池袋ほか全国ロードショー致します。
人付き合いが苦手、彼氏なし、こじらせ真っ只中の八雲御子。彼女の仕事は、事故物件に住んでその履歴を帳消しにするという、“ルームロンダリング”。そんな御子の悩みは、仕事先の部屋で元住人たちがユーレイとなって出没すること。この世に未練たらたらなユーレイたちに振り回される日々を送るうち、周囲の人々も巻き込んで、御子に人生初の恋とトラブルが訪れる!?こじらせてきた分だけ幸せになれる、ハートウォーミング・コメディが誕生しました。

新たなクリエイターの発掘を目指して映画企画を募集するコンテスト、「TSUTAYA CREATOR’S PROGRAM FILM2015」で、全474企画の中から準グランプリFilmarks賞を受賞した企画の映画化である本作。
主役の御子役に抜擢されたのは、近年女優業での活躍が目まぐるしい池田エライザ。胡散臭い不動産屋を営む御子の叔父役には、オダギリジョー。御子の隣に住む青年・亜樹人役には、若手注目俳優・健太郎。個性豊かな幽霊たちを渋川清彦、光宗薫が演じる他、奥野瑛太、つみきみほ、田口トモロヲ、渡辺えりなどの名バイプレイヤーたちが脇を固めます。

本作は第21回上海国際映画祭のパノラマ部門へ出品され、現地へは片桐健滋監督が渡航。満席の中、舞台挨拶に登壇しました。

《『ルームロンダリング』上海国際映画祭舞台挨拶》
◆日程:6月24日(日)
◆場所:HALL 2, SFC Shanghai Film Art Center(SFC上海影城 2号厅)
◆登壇者:片桐健滋監督

本編を観終わった直後の上海の観客の前に登場した片桐監督、まずは「いろいろな映画がある中、この映画を選んでくださって、ありがとうございます。」と挨拶。この日の上映のチケットは発売から即日売り切れ、約500席の会場が満席となった。集まった観客が、本作に出演しているオダギリジョーと自分の名前が似ているので、間違えて来たのではないかと思い「オダギリさんがいなくてすみません。」と監督がジョークを飛ばす場面も。続いて「日本では7月7日公開なので、僕にとっては、ほぼはじめてのお客様が上海の皆さまとなります。」と感慨深く語った。
司会者が「実はこの映画はホラー映画のようにみえるんですけども、皆さん、たくさん笑ってくださいました。」と語るように、場内からは終始笑いが漏れた。続けて「この物語を考えている時、何か特別な構想などありましたか?」と質問されると、監督は「映画の冒頭は怖いシーン。でも、観ている間になんだか不思議な話が始まって、最後にはお母さんと娘のほっこりとした話で終わりたいなという構想が初めにありました。幽霊が見えるというマイナスポイントは、幽霊が見えるからこそ自分のプラスの能力に捉えられる女の子の成長劇として、まわりに面白い個性的なキャラクターの幽霊たちをおいてコメディにしたつもりです。」と答えた。司会者から「遊び心のある方とお見受けしました。」と返されると、「遊び心は随所に入れたつもりです。人が自殺してたり、殺されてたりする話ですが、僕はお客さんが暗い気持ちで観るのが好きじゃないので、暗い話だけれど、あったかい気持ちになって劇場を出てもらえる仕掛けは考えたつもりです。」と笑顔で答えた。続いて、会場にいた健太郎さんのファンから日本語で「こわいけど面白かった。健太郎さんがこの映画に出れて嬉しいと思います。健太郎さんの評価を聞いてみたいです。」との質問を受けると、「健太郎くんは脚本を梅本さんと書き上げている時に、別の映画のオーディションで会いました。そのオーディションで健太郎くんは落ちてしまったのですが、僕はこの役を彼にやって欲しいとなぜか思っていたんです。」と振り返り、現場での様子を、「お芝居のうまい人が回りにたくさんいる中で、受けるお芝居を上手にやってくれて、いつものカッコいい感じではなくて、かわいい感じにまとてめてくれたなぁと思っています。これからたくさんの作品に出て、きっと来年の上海には彼が来るのではないかと思います。どうぞ応援してあげてください。」と語った。別の観客から「この映画の中には中華レストランが出てきますね。なせでしょう?」と聞かれると、「コンビニエンスストアの店員さんも中国人の設定なんですね。日本には中国の方がとても多く住んでいらっしゃるし、他の外国の方もいらっしゃるので、今現在を切り取るならそういうことかなと思いました。ちなみに中華料理は好きです。」と話した。「ちなみに中華料理はどんなものが好きですか?」と聞かれると、一言「ショーロンポー」とつぶやき、場内に笑いを誘い舞台挨拶を締めくくった。上映中は笑いあり、驚きあり、ラストではすすり泣く声が溢れるなど、今後、中国のみならずアジアでの展開も期待される本作である。