劇場版『若おかみは小学生!』アヌシー国際映画祭公式上映「緊張した、現地の観客の暖かさに感謝」 高坂希太郎監督に絶賛の嵐!
「講談社青い鳥文庫」で累計発行部数300万部を誇る人気シリーズ「若おかみは小学生!」(原作:令丈ヒロ子・絵:亜沙美)が遂に映画化。「もののけ姫」や「千と千尋の神隠し」等、数多くのスタジオジブリ映画の作画監督でも知られる高坂希太郎が『茄子 アンダルシアの夏』(03)以来15年ぶりとなる劇場公開作の監督を務めた、劇場版『若おかみは小学生!』は9月21日(金)より全国公開します。
この度、6月11日より開催中のアヌシー国際アニメーション映画祭2018において、コンペティション長編部門正式出品された本作の上映が14日(※現地時間)に行われ、高坂希太郎監督が舞台挨拶に登壇しました。
アヌシー国際アニメーション映画祭は、1960年にカンヌ国際映画祭からアニメーション部門が独立し設立。フランス南東部の都市アヌシーで開催され、毎年、国内外の約230作品の上映に伴い来場者は約12万人を記録する、アニメーション映画祭としては世界最大規模を誇る映画祭。
「私的には初の長編映画です。しかも女児向けで「カワイイ」が大きなファクターであるこの手の題材は、今まで接した事が無く、大きなチャレンジでした。日本より先ずフランスで、どの様な評価を頂くのか、スタッフ共々興味が止みません!」正式出品決定の際、喜びと共に、初の長編映画への挑戦に期待と不安が入り交じる胸中を明かした高坂監督。
上映前の舞台挨拶では、プロデューサーの齋藤雅弘氏と共に登壇。「自分自身のことよりも人の為に尽くしながら成長していく物語」が他の日本アニメ映画と違うポイントと紹介。
齋藤プロデューサーは「約4年前に監督が描いてくださったイラストをみて演出もお願いしました。映像の隅々にまで監督の気持ちが詰まっているので見逃さないでください」と挨拶した。
正式上映は上映前、登壇前からアヌシー映画祭の名物ともいえる高揚した観客が紙飛行機を多数飛ばす大盛況ぶりをみせた。いざ上映が始まると、945席満席の会場が、高坂監督の描く深みのある世界感に魅了され、また、主人公おっこ(関織子)のひたむきな姿に時に笑い、時に鼻をすする音や、涙する観客の姿が目立った。
約90分の上映後には多くの観客が拍手で監督へ賛辞を贈った。高坂監督は「緊張した」と振り返るが、温かな反応に感謝の意を示しました。
本作は、交通事故で両親を亡くし、祖母の温泉旅館「春の屋」で暮らすことになった小学6年生の女の子・おっこ(関織子)が、ユーレイのウリ坊(立売誠)やライバルの秋野真月に助けられながら、次々とやってくる変わったお客様をもてなすために、若おかみとして毎日奮闘する様子が描かれる、笑いあり涙ありの物語。
高坂希太郎監督ほか、脚本には『聲の形』の吉田玲子、音楽は『アウトレイジ 最終章』で第41回日本アカデミー賞最優秀音楽賞を受賞した鈴木慶一など日本を代表する錚々たるスタッフが集結し、昨年同映画祭でクリスタル賞(グランプリ)を受賞した『夜明け告げるルーのうた』(湯浅政明監督)、審査員賞を受賞した『この世界の片隅に』(片渕須直監督)同様に、本作品も受賞の期待がかかっております。(授賞式:6月16日(土))
【アヌシー国際アニメーション映画祭2018 ご報告 -コメント抜粋-】
◆公式上映&上映前舞台挨拶/現地時間:6月14日(木)p.m.20:30~23:00頃
登壇者:高坂希太郎監督 齋藤雅弘プロデューサー
⇒高坂監督のコメント:
同業の自転車仲間の友人からの紹介で、是非イメージイラストを描いてくれないかと参加したのがきっかけです。
この話は日本でよく作られる、自分の気持ちをわかってほしいというような自分の感情の手当てを描いた作品というよりも、仕事が自分を作るとか我を忘れて仕事するといったような、自分の事よりも、人のために尽くしていくことで成長していくというような物語に興味を持ちました。
⇒齋藤Pのコメント:
映像に関しては監督の言うことが全てなので企画の成り立ちについて話したいと思います。
紹介されているイラストは4-5年前に描いたものです。
これを見て高坂さんに監督を依頼しました。
その話をしたのが荻窪の小さなカフェでした。それから4年ほどたち、監督とこの絵と共に東京を飛び出し、アヌシーにいるというのが信じられない気持ちです。
本編隅々にまで監督の気持ちが入った映画なので片時も見逃さないようにしてほしいです。
ありがとうございました!!
☆現地観客の感想コメント
○作品はとても素晴らしかったです。
○日本のアニメーションみるたびに驚かされます。作品に込めた細やかなディテールの描き方が信じられないくらい美しい。物語もよかったです。
○主人公の女の子と彼女のまわりのキャラクターもいいし、とにかくすごくすごく緻密で素晴らしい仕事だ。
一緒にみた観客みんな絶賛だったと思う。
原作:令丈ヒロ子・亜沙美(絵)(講談社青い鳥文庫『若おかみは小学生!』シリーズ)
監督:高坂希太郎、脚本:吉田玲子、音楽:鈴木慶一 他
キャスト:おっこ(関織子):小林星蘭、ウリ坊:松田颯水、真月:水樹奈々他
製作:若おかみは小学生!製作委員会 アニメーション制作:DLE、マッドハウス、配給:ギャガ
http://www.waka-okami.jp/ ©令丈ヒロ子・亜沙美・講談社/若おかみは小学生!製作委員会