1979年TV放送された、日本ロボットアニメの金字塔『機動戦士ガンダム』。そのキャラクターデザイン・アニメーションディレクターの安彦良和が手掛けた、累計発行部数1,000万部を誇る大ヒットコミックス『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』のアニメシリーズ。
一年戦争――『機動戦士ガンダム』の物語で描かれる、ジオン公国が地球連邦軍に対し宣戦布告した独立戦争に、ついに突入します。
すべてのガンダム作品の原点である『機動戦士ガンダム』=ファーストガンダムの舞台背景として描かれた”戦争”、それは「一年戦争」と呼ばれた。この”戦争”には、ファーストガンダムの本編では詳細に語られていなかった、開戦時の苛烈な戦い、巻き込まれた人々の葛藤、そして残酷な戦渦とその傷跡があった……。総監督・安彦良和が”戦争”という状況を正面から捉えて描いた、「一年戦争」の始まり。その真実は、『ルウム編』で明かされます!
その一年戦争の始まり、ルウム宙域での開戦「ルウム戦役」を全2話で描いていく『ルウム編』――人類史上初となる宇宙での人型兵器を投入した未曾有の戦争を描きます。全4話構成の『シャア・セイラ編』から続く通話として、イベント上映形式にて「第5話 激突 ルウム会戦」が昨年9月に劇場上映されました。そして今回、「第6話 誕生 赤い彗星」をもってアニメシリーズはついに完結いたします。

そしてこの度、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』アニメシリーズ最終話「誕生 赤い彗星」が6月1日(金)に劇場上映最終日を迎え、シャア・アズナブル役の池田秀一さん、アムロ・レイ役の古谷徹さん、セイラ・マス役の潘めぐみさんがフィナーレ舞台挨拶に登場しました!
『ガンダム』を長きに渡って支え続けてきた、レジェンド声優、池田秀一さん、古谷徹さん、そして若手実力派声優として今シリーズから新しく参加し、作品を支えてきた潘めぐみさんを交え、過去全6作品の歴史を振り返りながら、当時の思い出を語っていただきました。
イベントの最後にはシリーズ最後を惜しみながら、ガンダムの代表的な「ジーク・ジオン」のセリフを池田さんの掛け声で会場の方と合唱し、会場一体となって締めくくりました。

◆日程: 6月1日(金) <フィナーレ舞台挨拶>  ◆場所: 新宿ピカデリー 

◆登壇:池田秀一(シャア・アズナブル役)、古谷徹(アムロ・レイ役)、潘めぐみ(セイラ・マス役)、谷口理プロデューサー

本日で、シリーズ最終話が最終上映ということもあり、ファンの方で賑わう場内にメイン3人の声優がそれぞれ登場。会場からは、歓声とともに惜しむ声も。皆さんからまず一言ずつ頂き、主演の池田「何回も観てる方もいるそうで、最終回も来て頂きありがとうございます。」古谷「本日は沢山の方にお越しいただき、ありがとうございます。聞くところによると(古谷さんが同じく声優を務める)『劇場版 名探偵コナン ゼロの執行人』よりも公開館数は少ないが、座席に対する人口密度が上だと聞き、こんなにうれしいことはない!」と言うと会場からは拍手が。

スクリーンに過去の「ガンダム ジ・オリジン」シリーズの年表を投影しながら、第一話「青い瞳のキャスバル」を振り返り、池田「第一話のアフレコは約30年前の「ファーストガンダム」の様子を思い出しましたね。ですが、最初はセリフが二つ三つ程で、割と少なくて暇でしたね(笑) 徐々に主役って大変だなとアムロの気持ちを感じました。」と当時を思い出していると古谷から「昔から自分が主役だと思っていたじゃないですか!」とガンダムのメインキャラ、シャアとアムロを意識するツッコミをし、会場には笑いが。

第一話の初日舞台挨拶を思い出し、古谷「僕がいないときに池田さんは何を言うのかな、と気になって舞台挨拶を観に行きましたね」と当時、観客に交じって本日と同じ劇場で2階から鑑賞していた様子。それを知った池田が舞台挨拶中に「アムロが来ているなら喋ってもらわなきゃ、ノーギャラだけど喋ってくれるのかなと思い呼びかけましたね(笑)」と当時のサプライズを語っていただきました。
その時に安彦総監督から「第二話でアムロも出てきますから、お願いしますね!」と言われて第二話で出てくるアムロは8歳なので、自身では出来ない、オーディションで別の方がすると思っていたが古谷は思わず「やります!」と答え、8歳を演じることになったという。
若いながら今シリーズに参加する事になった潘は「(潘の母親も声優で『ファーストガンダム』のアニメに参加しており)ガンダムは血のつながりを感じる作品なので、とてもご縁を感じました。」 

第二話「悲しみのアルテイシア」を振り返って、当時開催された東京国際映画祭のオープニングイベントで富野由悠季さん、安彦良和さん、大河原邦男さん、GACKTさんと共にレッドカーペットを歩かれたそうで、池田「(シャアのイメージカラーが赤のため)、同じ赤だったので得意でしたね、やっと私の時代が来たかと感じました(笑)」当時、同じく参加していた潘も「レッドカーペットは一生に一度歩けるかどうかだと思います。生まれ変わっても、レッドカーペットを再び歩けないだろうと、当時は緊張で震えてましたね。」

第三話シャアとガルマとの出会いが描かれた「暁の蜂起」を振り返って、二話~三話と若い時代のシャアを演じられていかがでしたか?という質問に、池田「(ガルマ役の)柿原くんが役と同じように“坊や”なので、とてもやりやすかったです(笑)特別な役作りなく、役と同じように接せられたので、相手に恵まれて、本当に良かったですね。」と、新しい若手の声優陣との交流も楽しかった様子。

第四話「運命の前夜」を振り返って、上映前に行ったプレミア上映会では、東京オペラシティにてこれまでを振り返る朗読と、四話の先行上映を行い、潘は「実は第四話は(潘が演じた)セイラは出てこないのですが、イベントに参加させていただき、森口博子さんに主題歌を歌って頂いたのが、とても印象的でしたね。」と当時イベントはパイプオルガンの演奏で始まり、一部座席もシャアのスーツ仕様になっているなど特別なイベントだったことに皆さんしみじみ。池田も当時を思い出し「生で朗読を行うのは、緊張感あり怖かったですが、それが気持ちよくてとても良かったですね。」と他イベントと違う魅力あるものだったと感慨深い様子。

この第四話で出てくるララァ・スンに対し、池田「色々思い出しますが、(潘の母親は以前でララァ役の声優を努めていたこともあり)若いララァは良いですね(笑)」と言うと会場からは笑いが。それに対して、潘は「家に帰っても、母には報告しないでおきますね。」と話した。
また当時、1日で札幌と福岡で舞台挨拶を行うほど反響の大きかった回でもあった様子。

第五話「激突 ルウム会戦」を振り返って、『ファーストガンダム』から出演しているギレン・ザビ役銀河万丈さん、カイ・シデン役古川登志夫さんと舞台挨拶を行い、当時を思い出して池田「男ばっかりで女っ気がなくて・・・つまらなかったなぁ(笑)作品中で役同士のお付き合いがないので、とても新鮮で面白かったですね。」  
谷口「皆さん、懐かしさありながら緊張感があり、すごかったですね。」と皆さんに感動した様子。
古谷「この時にオーディオコメンタリーを録ったのが、すごく懐かしく感じて楽しかったですね。あれはブルーレイ特典なので、まだ観たことない方は、是非、観て頂きたいです。」と劇場との違いも語っていただきました。

最後の締めのご挨拶では谷口「3年間お付き合い頂きありがとうございます。様々な方から続編を期待されますが、とりあえずお休みさせて頂ければと思います。力を貯めて、また皆さんにお会いできればなと思います。」
潘「ガンダムに携わらせて頂くなんて、本当に遺伝子、運命を感じました。長く応援して頂きましたファンの方もありがとうございました!きっとこれが最後じゃないと思いますので、またいつかお会いできるのを楽しみにしてます。池田さんと兄弟を演じることになるなんて、(池田さんに対し)兄さん守って頂きありがとうございました! 」とシリーズを振り返り、感慨深く涙する場面も。
古谷「やはり、アムロが主役のガンダムがやりたい、見たい、という想いはあります(笑)ジ・オリジンのシリーズは一旦終わりますが、来年40周年を迎えるガンダムに向けて、偉い人の気持ちが変わるんじゃないかと期待したいと思います!皆様、ありがとうございました。」
池田「アニメシリーズから40年余りシャアを演じていて、ジ・オリジンと出会い、シャアの若き頃を演じて、私の知らないシャアにも出会いました。そして、今日はシャアからメッセージを預かっておりまして、、、(シャアの声で)『赤い彗星誕生の物語、最後迄お付き合い頂き感謝する。私は今、宇宙の闇の淵で、君達を静かに見守っている。いつの世も日常は容赦なく時を刻み、目の前に立ちはだかる。…が…。賢明な君達の事だ。必ずやそこに何かを見出し、見事に生きのびることを私は期待している。勝利の栄光を君に!! シャア・アズナブル』 」と伝えると会場からは、鳴りやまぬ大きな拍手が。
最後には会場と皆さんと一緒に池田の掛け声で「『シャア行きます』と始まり『ジーク・ジオン!』」の合唱。会場は一体となり、シリーズ最後のフィナーレを迎えました。