ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2018<会期:3月15日(木)~3月19日(月)>が昨日より開幕!2日目となる本日は、ゆうばりチョイス部門のショートフィルム・ショウケースから、ファンタスティックな作品が続々上映。さらに、ファンタスティック・オフシアター・コンペティション部門から、今業界大注目の10代監督である松本花奈がゲスト登壇をした【BS10 スターチャンネル PRESENTS STAR CHANNEL MOVIES】など、多種多様なイベントが開催され会場を盛り上げました。

<ゆうばりチョイス部門:ショートフィルム・ショウケース舞台挨拶>
3月16日(金)11:30頃~ 会場:合宿の宿ひまわり 武道場

映画祭おススメのファンタスティックな作品を上映するゆうばりチョイス部門のショートフィルム・ショウケースから、『カマキリの夜』の中川究矢監督と俳優西村喜廣、『東京彗星』の洞内広樹監督らが舞台挨拶を行った。上半身裸で星条旗を掲げ登場した中川監督、劇中のキャラクター衣装で登場した西村は小道具のピストルをぶっ放しと登場からゆうばり映画祭らしいインパクトありまくりなイベントに。映画祭の印象を聞かれた中川監督と洞内監督は「もう半分以上、西村さんの印象です」と声を揃えて答え、また『カマキリの夜』の撮影中のエピソードで、カマキリの話になり、「カマキリが捕まらないと困っていた時に、撮影の1日前に知り合いが武蔵野公園で3匹捕まえてきてくれて、その中で演技のうまいカマキリをオーディションしました」と出演者の金子から披露されると、中川監督は「一番大きくて演技がうまかったカマキリは太郎だったよね」と、カマキリに名前を付けていたことを明かしていた。昨年に引き続きゆうばりの舞台に登場した西村は、MCの質問には答えずに出演者に絡んだりと終始好き勝手に暴れまわり、会場に詰め掛けた多くの観客を盛り上げた。


<映画業界ワークショップ>
3月16日(金) 18:00頃~ 会場:合宿の宿ひまわり 研修室4F

大作からアート系の洋画まで担当する映画営業マンが宣伝から劇場公開に至るまで、映画をヒットさせるマル秘裏話を、わかりやすく解説する「ヒットの法則 教えます!~現役 映画営業マンが語る、マル秘裏話~」のワークショップに登場したのは、20世紀フォックス映画の営業本部シニアマネージャーの平山義成氏。
『シェイプ・オブ・ウォーター』や『スリー・ビルボード』など今年のアカデミー賞の主役となった作品を多く手掛ける平山氏は、「映画をヒットさせる法則があるなら、教えてほしい」と言いつつも、映画をヒットさせるには、「すべてはメッセージである」という考えのもと、自らが宣伝を担当したという6作品『スリー・ビルボード』『シェイプ・オブ・ウォーター』『ギフテッド』『犬ヶ島』『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』『ドリーム』での展開を紹介。今年1月に来日したギレルモ・デル・トロ監督の人となりがわかるエピソードとして、「ジャパンプレミアの際には、ファン全員とサインしたいと言われていた」や「怪獣やアニメなど日本のカルチャーへの思いが格別で、敬愛の念が強い方」と紹介し、来日時の裏話として、監督に日本で会いたい人を来日前に聞き、【監督が会いたい人を集める会】を行ったと披露。永井豪先生や樋口真嗣監督など日本の一流クリエイターたちが一同に介したというエピソードに、会場からは「おぉ…」と思わず声が漏れていた。さらには映画の宣伝に必要な資質として、①愛情②情熱③体力と持論を展開。プラスアルファの資質としては、「映画の良さを伝える際に、色んなものを知っているかは大切」といい、知性も必要な要素だと語っていた。


<BS10 スターチャンネル PRESENTS STAR CHANNEL MOVIES
リチャード・リンクレイター 職業:映画監督 トークイベント>
3月16日(金) 21:30頃~ 会場:合宿の宿ひまわり 武道場

「6才のボクが、大人になるまで。」「ビフォア・サンセット」など、多彩な作品が魅力の映画監督リチャード・リンクレイターを追ったドキュメンタリー作品の上映に、ゲストとして登場したのは、いま大注目の女子大生監督松本花奈。近作『脱脱脱脱17(ダダダダセブンティーン)』で本映画祭の審査員特別賞&観客賞をダブル受賞したことも記憶に新しい。リンクレイター監督のファンと語る彼女は「映画の冒頭で監督が映画を撮るのは、人間を撮りたいからだとおっしゃっていたのが印象的でしたね。監督の人柄がよく伝わってきて、面白かったです」と笑顔を見せた。リンクレイター監督については、「6才のボクが、大人になるまで。」での映像と音楽を見事に融合させた演出方法に感銘を受けたという。そんな本作でも「キャストに『ああしてこうして』と指示するのではなく、アイディアを求めているところがいいなと感じました。みんなで作りあげていくところが素敵ですよね」と魅力を熱弁する場面も。さらに、「自分が演者として映像に関わっていたこともあるのですが、演者だと自分が出番のときにしかその場にいられなくて。でも作り手だったら、撮影に入る前から一緒に携わることが出来て羨ましいなと思うようになって、今に至りますね」と語り、イベントでは製作側目線ならではの貴重なエピソードも明かされた。