この度、韓国の釜山で 12 日から開催中の、第 22 回釜山国際映画祭ワールド・シネマ部門部門に正式出品され、10 月 16 日(月)にアジアプレミア上映とジャン=ピエ ール・レオのハンド・プリンティングが行われました。

映画祭には、諏訪敦彦監督と主演のジャン=ピエール・レオーが参加。12 日(木)に行われたオープニングセレモニーでは、タキシード姿に身を包んだジャン=ピエール が凛々しく登場し、世界各国のメディアと地元の観客からの声援に、笑顔で大きく手を 振って応えていた。

16 日(月)19:00、映画祭のメイン会場となる映画の殿堂 釜山シネマセンターでプレミア上映が行われると、会場は超満員!各国のマスコミをはじめ、地元の観客が大勢 駆け付けた。上映後、熱気溢れる会場はそのままジャン=ピエールのハンド・プリンティ ングへ。ステージ上で手形をとると、両手を広げて会場の観客に向けて満面の笑みをこぼし、観客に向けて「名誉ある映画祭にお招きいただき、とても光栄です。過去のヌー ヴェルヴァーグ作品と共に、この新しい作品が招かれたことを心から感謝いたします」 とコメントした。

釜山国際映画祭では、これまで映画界に多大な貢献をしてきた映画人が毎年数名招待して、ハンドプリンティング(手形)を行ってきている。テオ・アンゲロプロ ス、タヴィアーニ兄弟、ホウ・シャオシェン、エドワード・ヤン、ヴィム・ヴェンダース、チャ ン・イーモウ、ジョニー・トー…監督以外でも、エンリオ・モリコーネ、アンナ・カリーナ、ジ ャンヌ・モロー、イザベル・ユペールなどが手形を残してきている。今年はジャン=ピエ ール・レオ―をはじめ、福山雅治が主演を務めるアクション超大作「追捕 MANHUNT (原題)」でメガホンを取っているジョン・ウー監督や、韓国の名優 シン・ソン・イルの手形が新たに誕生した。

最後は諏訪監督も交えてのアフタートークへとうつり、予定時間を大幅に延長し て、1時間以上トークが続くという場面も。ジャン=ピエール・レオ―は諏訪監督 をとにかくベタ褒めし、「私にとって『不完全なふたり』は完璧な映画!」とこれま での監督作品も絶賛。監督も「以前映画祭で会ったときにジャン=ピエールの 存在に圧倒され、ぜひ彼を主演に起用したいと思った」と、主演俳優と監督が 互いに共鳴し合いながら本作が出来上がったことがうかがえるトークとなった。

国内のみにとどまらず、海外のキャスト・スタッフを起用して精力的に名作を生 み出し、カンヌ国際映画祭などフランスをはじめヨーロッパで圧倒的な評価を受 けている諏訪敦彦監督。『大人は判ってくれない』で鮮烈なデビューを果たし、 フランソワ・トリュフォーをはじめ巨匠たちに愛され、「ヌーヴェルヴァーグの申し子」と呼ばれる名優ジャン=ピエールと、ワークショップを通じて選ばれた子どもたちが共演する最高のコラボレーションが本作で実現した。

釜山国際映画祭は、アジア最大級といわれる国際映画祭。今年は世界75カ国298本の映画が上映され、うち 日本映画が過去最多の41本。日本の著名な俳優や監督たちが続々と現地入りしていた。本映画祭は、10 月 21 日までの期間、開催されている。