大好評のうちに放送が終了したTVアニメ『スカートの中はケダモノでした。(略:スカケダ)』の最終回と、10月よりスタートするTVアニメ『お見合い相手は教え子、強気な、問題児。(略:おみつよ)』の放送開始を記念したコラボイベントが、9月24日に東京・新宿のロフトプラスワンで行われました。

★『スカートの中はケダモノでした。』コメンタリー上映&
『お見合い相手は教え子、強気な、問題児。』第1話先行上映&トークショー

開催日:9月24日(日)
会場:ロフトプラスワン(新宿)

出演者:
・熨斗谷充孝(『スカートの中はケダモノでした。』監督)
・ひらさわひさよし(『スカートの中はケダモノでした。』音響監督)
・葉月さき(『スカートの中はケダモノでした。』『お見合い相手は教え子、強気な、問題児。』
主題歌アーティスト)
・寺澤美咲(『スカートの中はケダモノでした。』原作担当編集)
・渡部加奈(『お見合い相手は教え子、強気な、問題児。』原作担当編集)
・キンピラ小林(『お見合い相手は教え子、強気な、問題児。』アニメ制作担当)
司会:古河徹人(『お見合い相手は教え子、強気な、問題児。』完全版/久我宗二役)

イベントの司会進行はWキャストで制作されている『お見合い相手は教え子、強気な、問題児。』(完全版)で主人公・久我宗二役を演じている古河徹人さんが担当。ゲストとして登場したのは、『スカートの中はケダモノでした。』の監督である熨斗谷充孝さん、音響監督のひらさわひさよしさん、原作担当編集の寺澤美咲さん、『お見合い相手は教え子、強気な、問題児。』の原作担当編集・渡部加奈さん、アニメ制作担当のキンピラ小林さん、さらには2作品の主題歌を歌っているアーティスト・葉月さきさんら両作品の主要メンバー陣。その豪華な顔ぶれに“ティーンズラブ”ならではの魅力に満ちたこのシリーズを愛してやまないファンで満席状態の会場は、大きな拍手と木魚のポクポクといった音に包まれました。ちなみにこの木魚は7月に同じ場所で行われた『僧侶と交わる色欲の夜に…』応援上映から拍手替わりに使われているもので、以来このシリーズのイベントでは欠かせないアイテム。

こうして大盛況のうちに始まったイベントは『スカートの中はケダモノでした。』のコメンタリー上映会から開幕することに。観客と一緒にスクリーンに映し出された映像を鑑賞しながら熨斗谷監督、ひらさわさん、寺澤さんの3人が見どころなどを生解説していくことになったのですが、第1話から女装のイケメン・霧島涼によるヒロイン・小南静歌への強引すぎるアプローチに「グイグイいきますね(笑)」とひらさわさん。そのうち涼が静歌をベッドに押し倒すシーンになだれ込むと木魚が連打され会場の熱気は一気に急上昇。「したくなったらやるもんじゃないですか」という熨斗谷監督の名言(?)も飛び出すなど、放送コードギリギリを攻めたシーンの数々に客席のファンは大興奮となっていた。

またポイントとなる場面では映像を一時停止して熨斗谷監督らが内容を詳細に解説したほか、事前に集めてあった質問なども読み上げられました。収録裏話について尋ねられたひらさわさんは「涼のセリフが女装のときと男性のとき、モノローグ、喘ぎといろいろなモードがあったので、アフレコの際に間違えないように気をつけてはいました。なかなか難しい現場でしたが楽しかったです」と収録時の様子を回想。熨斗谷監督も制作中にしんどかった事について尋ねられ「3分という時間の中で盛り上げていかないといけないということで、原作のいいシーンを削らなくちゃいけないことがあったんですが、その作業はやっててしんどかったです。ただ全体的に頑張ってやれたなっていう満足感はありますね」と語ってくれました。

また涼のライバルとして登場する静歌の通う大学の同期生・倉谷奏介について、その爽やかな態度に客席の評価は急上昇。「涼より倉谷くんの方がいい男ですよね」と言うひらさわさんに「いいヤツなんだけど、なかなか分かってもらえないタイプ」と熨斗谷監督も好意的な感想を述べますが、今冬発売予定の原作単行本の第3巻で「思いがけない姿を見せてくれる」と寺澤さんが予告。「これはまさか?」とどよめく観客とともに「でもこの作品で思いがけない姿といったら、もうアレしかないじゃないですか。アレ以外認められませんよ!」と念押しするひらさわさんに会場は大爆笑となっていた。

最終回のオンエアではカットされたシーンが多かったということで熨斗谷監督は「配信版では一切カットしてませんし、トータルで全部見ないとやっぱり楽しめないかなというのがありますので。ぜひ配信版を見て欲しいなと思います」と語ってくれました。さらに上映後には原作者でハナマルオ先生からの直筆の手紙を古河さんが代読。「毎週楽しく可愛い可愛いと悶え興奮し、本当に充実した夏でした。そして無事最終回を迎えられてホッとしています。見返してもらえるように、印象に残るように、またあのエロいシーンを見たいなと思ってもらえるように、負けじと原作も頑張っていきます。これからも『スカケダ』をよろしくお願いします」といった先生のメッセージが読み上げられると、会場は大きな拍手と木魚の音に包まれました。

後半戦は葉月さきさんによるミニライブでスタート。『スカートの中はケダモノでした。』の主題歌である「secret」を可愛く可憐に、また『お見合い相手は教え子、強気な、問題児。』の主題歌である「My one」を激しく格好よく歌う葉月さんに、水色のサイリウムが振られた客席のボルテージはまさにMAXといった状態へ。葉月さんはフルバージョンでの生歌は2曲とも初お披露目ということで歌唱前はちょっと緊張気味に見えたものの、大盛況となったライブに手応えを感じたのか、歌い終わった後には笑顔いっぱいとなっていました。曲について尋ねられると「作品に合わせて作られた曲ということで、『secret』は恋をする女の子の気持ちを歌うことで可愛らしくというディレクションがありました。『My one』は男性目線でということで格好よく、それでいて切ない感じで歌わせてもらいました」とコメント。久我役の古河さんも「宗二を演じている僕の気持ちを代弁してくれているような歌い方と曲で、『これなんだよ!』って思いながら聴いていました」と絶賛の言葉を贈っていました。

続いて放送を直前に控えた『お見合い相手は教え子、強気な、問題児。』の最速先行上映へと突入。通常版と完全版では声優が異なるWキャストで制作されているこの作品ですが、今回はオンエア予定の通常版を上映することに。気になるストーリーが繰り広げられ、どうなるのかとやきもきするままにエンディングへと雪崩れ込む怒濤の展開に客席からはため息が漏れた。そんな雰囲気をエンドカードのセリフをラップで古河さんが披露して和ませると、ここから渡部加奈さん、キンピラ小林さんといった制作スタッフが設定資料などを用意しつつ作品やキャラクターについて解説していくことに。
原作マンガの誕生秘話について渡部さんは「原作者の虎井シグマ先生による『主人公の女性を大好きで仕方ないヒーローを描きたい』という希望から、お見合いに変装してまで乗り込んでしまうようなメチャクチャ溺愛をしてくれるキャラが育っていきました」とコメント。兄に変装してお見合いに行くために必死に似ているメガネを探してきたり、ホテルに一緒に入ったヒロインの菜乃を前に実はドギマギしていたといったような溺愛感を推した作品になっていますと説明しました。

また古河さんが演じている完全版もほんのちょっとだけ披露。宗二を演じた感想を尋ねられた古河さんは「男性向けのちょっとHなアニメは何度か出演させてもらっているんですが、女性向けの“ティーンズラブ”アニメは始めての経験となります。『思いっきりハァハァしていいよ』って言われていたこともあってとても楽しかったです(笑)」と演じてみた感想を一言。そんな古河さんをはじめとしたキャストはどう決めたかとの質問に渡部さんは「完全版はそちら系の演技がお上手な人にお願いしたいというのがありまして、経験豊富な古河さんを選ばせてもらいました」と回答。これを聞いた古河さんが「エロくて良かった(笑)」と笑顔を見せると会場からは笑い声が。またヒロインの菜乃については「可愛いだけじゃなくて母性や透明感がある感じの声の方を選ばせてもらいました」と渡部さん。また通常版の宗二を演じてくれる白井悠介さんについては納得いくまで撮り直しをしたぐらい熱心にアフレコに取り組んでくれているとのことで、キンピラ小林さんは「制約が多い中で古河さんのアダルティな宗二とちょっと違う少年っぽさを感じさせながらも、攻めた演技をしてくれました」と賞賛の言葉を口にしていました。

制作現場の苦労については、内容が内容ということで意外と苦労しているとのことだが、「いけるところまで出したいなというのは常々考えているので、今まで以上に『おみつよ』も毎週攻めていければと思っています」とキンピラ小林さんが力強くコメント。渡部さんも「宗二ファンがとても多い作品なので、宗二のサービスシーンを結構クローズアップしています。そんな彼のエロ格好いいシーンをあえて意識して作っていますので、ぜひご期待してもらえれば」と語ってくれました。さらにコーナーのラストでは古河さん自身が演じる宗二のセリフを生披露。その色気に満ちた迫真の演技に会場は大きな歓声と拍手、そして乱打状態となった木魚の音に包まれた。

最後は登壇した全メンバーが勢揃いし、クライマックスは会場のファンとともにこれも恒例となった1本締めならぬ木魚を使った“1ポク締め”。こうして放送を間近に控えた『お見合い相手は教え子、強気な、問題児。』への期待感と、今までに放送された“ティーンズラブ”シリーズへの愛が高まるばかりとなったイベントは、ファン大満足のうちに終演を迎えることとなりました。