早見和真の同名小説を新鋭・廣原暁監督が映画化した青春ロードムービー『ポンチョに夜明けの風はらませて』が、10/28(土)より公開となります。将来に希望を見出せないまま、ただ何となく日々を過ごしていた高校生たち。彼らの行くあてもない“高校最後の旅”を描く青春ロードムービーです。新鋭・廣原監督のもとに太賀、中村蒼、矢本悠馬、染谷将太、佐津川愛美、阿部純子ら若手実力派俳優が集結しました。この度公開に先駆けて、完成披露イベントを実施致しました。
もともと交流があったという、太賀、中村蒼、矢本悠馬。ひたすら暗い青春をカミングアウトする中村に、太賀と矢本が暖かくツッコミを入れるなど、息のあった掛け合いトークに会場は笑いに包まれ、映画さながらの「愛すべき男子のバカバカしさ」に溢れたイベントとなりました。

『ポンチョに夜明けの風はらませて』完成披露イベント
■日時:9月12日(火)18:30~19:00
■場所:新宿武蔵野館(新宿区新宿3-27-10 武蔵野ビル3F)
■登壇者:太賀、中村蒼、矢本悠馬、廣原暁監督

—映画について
太賀(又八役):お話を頂いて、素直に嬉しかったです。監督と一緒にいい映画ができるのではという期待も込めて参加しました。演じた又八と、僕が実際に過ごした青春が全く違うので、新たな青春を追体験できたようで楽しかったです。完成した映画を観た時、正直なところすごくホッとしていて…又八はものすごく明日を顧みず本能のまま行動するキャラクターなので、映画の全体像を考えずに臨んでいたので、完成した映画を観て「いい映画だな」と(笑)。「全部のシーンを気にせず演じて」と監督にも言って頂いたのが指針になりました。

中村(ジン役):ジンは挫折から始まる役。彼は真面目な家庭で育っているので、又八とジャンボといると違う世界に連れて行ってくれる感じだと思います。二人といてジンも楽しかっただろうし、僕も楽しかったです。僕は高校の時に転校をしているので、普通の人より楽しい思い出が少ないと思う(会場笑)。だから、今作でハチャメチャなことをして、自分ができなかった青春を疑似体験できて嬉しかったです。映画を観て、太賀と一緒でホッとしました。その場その場では真剣にやってるんですが、全体に繋がったらどうなるか未知だったので。3人の青春に引き込まれました。
矢本(ジャンボ役):台本を読んで思ったのは、ジャンボはかわいく演じたいな、と思いました。年下の2人と演じるのにかわいこぶるのは恥ずかしかったけど、矢本悠馬の引き出しのかわいいをできる限り出しました。僕も二人と一緒で、映画を観てホッとしました(笑)。3人が特に目的を持って旅をしているわけでなく、乗ってその場しのぎのノリだけを見せる映画なので、繋がった時にどういうことになるのかな、と。そういう意味で、どういう映画になるかワクワクしていました。

監督:早見和真さんの原作が面白くて、映画にしたいと思いました。ですが、そのまま再現しようとすると、小説のパワフルさが出せないと思い、試行錯誤が始まりました。小説の魂、心意気、無邪気なかわいいキャラクターを生かして、映画として新しくすることにチャレンジしました。

—どんな高校時代でしたか?
太賀:同級生と「映画を撮ろう」ということで、先生に顧問を頼んで映画を作っていたのですが、その相方が染谷くんでした。彼は今でも実際に撮ってますが、僕は見事に挫折しました(笑)。

中村:青春を謳歌していないので、部活はもちろん入ってないですし、運動も勉強もできない。何にもできない。友達も少ない…とは言い過ぎですが(笑)仕事もしてましたし、もしやり直せるなら、高校時代をやり直したいですね。

矢本:部活が強いところに入ったらモテるんじゃないかな、とありふれた理由でテニス部に入りました。レギュラーにもなって、モテました! 蒼くんとは正反対です(笑)。
中村:こういう人見ていいな、と思ってました(笑)

—好きだったアイドルは?
太賀:中学の時から蒼井優さんが好きでした。共演させて頂いたんですが、やばいやばいやばいとなりながら、なんとが気に入られようと(笑)。仕事なので冷静ではいましたが、昔の自分に「いつか共演できるぞ」と自慢したいです。

中村:いとこの影響でKREVAさんが好きでした。僕とは対極の東京のシティーボーイでかっこいいな、と(笑)。最近、憧れていたKICK THE CAN CREWが復活したので嬉しいです。

矢本:小学生でキャメロン・ディアス。中学でジェシカ・アルバ。高校では柴咲コウさん。そして今は乃木坂46です!

—高校時代のハチャメチャエピソードは?
太賀:蒼井優さん関連でいうなら、高校時代に親友の登録の名前を「蒼井優」にしてました。不在着信が「蒼井優」ってなるんですよ。
矢本:みんなするよね(笑)
太賀:今でも両親の登録名はジョージ・クルーニーとスカーレット・ヨハンソンです。
中村:こんな僕でも1回だけあります! 一人暮らしの家に友達を呼んで、テレビ見たりゲームしたり盛り上がって大きな声を出したりして楽しく過ごしてましたが、当時の家はアパート。大家さんに怒られて、「ハチャメチャしたな〜」と!
太賀・矢本:かわいい〜!
中村:みんなが帰って片付けてる時に、ガクンときました。ハチャメチャした分、寂しさは増しました…
太賀:自分は仕事もしていたので、ブレーキをかけることが多かった。又八たちの青春が眩しくて、こういう道もあったのかな、と思います。

—高校生役のオファーについて
矢本:お仕事いただくのはありがたいんですけど…10代の子たちと高校生を演じると、現場でのテンションが違うし、ジェネレーションギャップがすごい! みんな夜中まで元気だし(笑)。今回みたいに年の近い人はやりやすかったです。

監督:撮影中はみんなの年齢は気になってなかったのですが、今、話を聞くと結構おじいちゃんなんだな、と(笑)。でも、リアルな高校生の年代じゃないから、無邪気に大胆にやってくれたんだと思います。

太賀:僕たちは演じることで、僕たちなりに青春を追体験できる達成感があります。それをどう受け止めて頂くかは人それぞれですが、共感したり、懐かしく思って頂いたり…。気持ちのいい珍道中になっていますので、楽しんで行ってください。

監督:バカバカしいものをたくさん詰め込みましたが、あまりのバカバカ示唆に途中で不安になることもありました。でも、それをこの3人が演じてくれた時に、又八・ジン・ジャンボはバカバカしさの中に切実で、大事なものを探しているんだなと感じました。バカバカしさの中に、切実な何かを感じ取ってもらえれば嬉しいです。