「桃太郎」ゆかりの地・岡山を舞台に素敵な人間たちが織り成す、みんなを笑顔にするハートフルストーリーの映画『桃とキジ』が本日よりシネマート新宿にて他全国順次公開することになりました。

「桃太郎」を岡山の保育園で演じたのがきっかけで、女優を目指し上京するも上手くいかず、父が亡くなってから5年故郷に帰れていなかった女性が、母親が父の死後一人で切り盛りする帽子店を畳むことを知り、帰郷して自身や家族、郷土の友人との絆を見つめ直すハートフルストーリーです。
主人公・桃を演じるのは、本作が映画主演デビューの櫻井綾。主人公を支える同級生・キジ役は、元・MENS’ NONNOモデルで、現在は俳優業に専念をしている弥尋(みひろ)。
その他、主人公に親子の絆を思い出させる亡き父親役で、『踊る大捜査線』シリーズなどの岡山県出身の甲本雅裕、厳しくも影で主人公を支える母親役でベテランの手塚理美が脇を固める。
また、主人公を追い詰める謎の男役で、岡山県出身の千鳥・大悟、映画プロデューサー役でベンガルらも出演。
メガホンを取るのは『Life on the longboard』、『ヨコハマ物語』などの喜多一郎。

本日の東京での初日舞台挨拶に、キジこと秋山洋介役の弥尋、サルこと山口海人役の木ノ本嶺浩、イヌこと岸本成多役の北村友彦、監督を務めた喜多一郎、フォトセッションに、岡山を代表するヒーローの桃太郎をアレンジして誕生した岡山県マスコット「ももっち」と、映画のキャラクター「岡山桃太郎くん」が登壇しました。

■日程:9月9日(土)16:35~17:00舞台挨拶
場所:シネマート新宿
出演:弥尋 木ノ本嶺浩 北村友彦 喜多一郎(監督) ももっち 岡山桃太郎くん

映画の成り立ちを聞かれた監督は、「去年の2月に岡山のプロデューサーを紹介して頂き、吉備津神社に行ったら、感じるものがあり、ここでだったら素敵な映画が撮れるなと思いました。」と話した。

そして、「この映画は、主人公・桃の挫折と成長の物語になっていますが、この物語にはどのような想いを込められているんですか?」と聞かれ、「今の時代なかなか夢が叶えにくくて、すぐ挫折してしまう人が多いけれど、決して負けることがダメなのではなく、諦めなくちゃうのがダメだというメッセージを受け取ってほしい」と答えた。

キャストの3人は「そんな想いの詰まった脚本を読んで、どう思ったか。どう役作りをしたか」と聞かれ、弥尋さんは、「本読みの時に、桃役の櫻井綾さんに桃がキジの何を好きになるのかわからないと言われ、そこを意識して演じました」と答え、観客からは笑いが漏れた。

木ノ本さんは、「監督に『土着的な人間が欲しい』と言われ、土地の人ということを意識してやりました。
台本の台詞は岡山弁ではなかったけれど、イヌ役の北村くんに初めて会った日に一緒にご飯を食べに行って、北村くんに岡山弁を教わりました。」と撮影時のエピソードを語った。

北村さんは、「主人公の桃が役者を目指して東京に来ている役で、僕と同じ環境の役なので、感情移入して読みました。」と脚本の感想を話した。

「本日ご欠席の主人公のお父さん役の甲本雅裕さん、お母さん役の手塚理美さんとの印象的なエピソードはありますか?」と聞かれ、弥尋さんは、「初日に甲本さんに、『台本は標準語だけれど、岡山弁を使った方がいいよ』とアドバイスを頂いて、北村くんに怒られながら頑張りました」とエピソードを披露。北村さんは、「撮影の時に手塚さんが差し入れで持ってきてくださったきび団子が美味しかった」と話した。

「本作は岡山の名所でいっぱいですが、岡山でオススメの場所はどこですか?」という質問に、弥尋さんは「吉備津神社が気持ち良かった」と答え、木ノ本さんは、「岡山後楽園に行って、岡山城に登り、岡山の街を見ました。岡山の自然は、この物語を包んでくれていると思っていて、撮影前に自然に触れられて良かったです」と話し、岡山出身の北村は、「うらじゃ踊りを映画で見ることはあまりないので良かった」と話した。

最後に監督は、「この三人が出るシーンでハードなシーンもあるので、じっくり見てください。また、岡山の素敵な場所が沢山出てくるので、岡山の良さを再発見して頂き、モチーフの桃太郎伝説をどう生かして新しいストーリーになっているかを楽しんで頂ければと思います。」とメッセージを送った。

フォトセッションには、岡山を代表するヒーローの桃太郎をアレンジして誕生した岡山県マスコットの『ももっち』と、映画のキャラクター『岡山桃太郎くん』も駆けつけ、立ち見も出る中、盛況に終わった。