現在新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほかにて大ヒット上映中の『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』。
公開6週目の現在もその勢いは留まることを知りません。
23日(水)、新宿シネマカリテにて、写真家のハービー・山口さんと聞き手にアップリンク代表の浅井隆を迎え、上映後にトークイベントを開催しました。

【イベント概要】
​■日時:2017年8月23日(水)18:30の回上映後
■会場:新宿シネマカリテ(東京都新宿区新宿3丁目37−12 新宿NOWAビル)​
■ゲスト:ハービー・山口(写真家)、聞き手:アップリンク代表 浅井隆

現在大ヒット上映中の『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』の大ヒット記念トークイベントが8月23日、新宿シネマカリテにて行なわれ、写真家のハービー・山口さんが登壇し、ロンドンでの密着時の出来事、来日時での再会​など、​映画で描かれていなかった以降のポルーニンについて熱く語った。

ハービー・山口さんは、3月にロンドンで開催されたポルーニンのプロデュース公演「Project Polunin」に密着した写真集『The Beginning of a Journey:Project Polunin』(写真:ハービー・山口/パルコ出版)を7月15日に刊行し、4月の来日時にもポルーニンの撮影を行なっている。

これまでたくさんのミュージシャンの撮影を行ってきたハービー・山口さん。ダンサーの撮影は今回初めてだそうで「最初どこまで近づいていいのか…逆に​​近づきすぎて怪我をさせてしまったらまずいのではないのか…など​の​不安もあ​りましたが​、息のかかるところで撮りたくて、​徐々に​距離をつめて撮​りました​。規制がなかったので、​今回は​自由に​写真を​撮れ​たけど、今後は​ハリウッドへの出演も決まってきて​いるし、​そうはいかなくなると思います。​​だから一瞬一瞬​の二度とない​瞬間を写真に​収めたく、​シャッターを切り続けました​」と撮影時の思いを語った。

ロンドンでの密着時にはポルーニンとほとんど会話することなく、写真を撮り続け、4月の来日時の打ち上げで、ようやく会話ができたいという。ハービーさんは写真を撮る時は、いつも被写体になる方の幸せを祈って撮るそうで、その事をポルーニンに伝えたところ、「言葉を交わさないで人に、自分の気持ちを伝えること。同様に相手からも言葉を交わさないで感じとることが出来るということはすごいことですね」とポルーニンが即座に答えてくれたエピソードを明かしてくれた。ハービーさんは「彼も言葉で交わさないで、踊りで人の心を、清く平和にしたいと願いがある。アーティストは言葉に頼らず自分の表現手段で人に何かを伝えることが一番大切なんですよね」と力説した。

​イベント終盤、イギリスより日本での映画の​動員がいい事に触れると、ハービーさんは「​​​​世界で唯一の写真集が​​​海をはなれた​日本で発売​し​、​こうしてたくさんの方々が連日劇場に訪れ、​​写真集も買って買ってくださる​​。日本の皆様が映画に写真に、熱い視線を送ってくれていることはポルーニン自身も理解していると思いますし、​​それは彼に勇気を与えていることだと思います」と語った。

『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』は新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMA、 東京都写真美術館、アップリンク渋谷にて大ヒット上映中。

​◆写真集 概要

セルゲイ・ポルーニン写真集
『The Beginning of a Journey: Project Polunin』
写真/ハービー・山口

定価:3,500円(税別)
仕様:B5変型/上製/176頁
出版社:パルコ出版

amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4865062319

​​​​​<プロフィール>

ハービー・山口(写真集)
1950年、東京都出身。中学2年生で写真部に入る。大学卒業後の1973年にロンドンに渡り10年間を過ごす。
一時期、劇団に所属し役者をする一方、折からのパンクロックやニューウエーブのムーブメントに遭遇し、デビュー前のボーイ・ジョージとルームシェアをするなど、ロンドンの最もエキサイティングだった時代を体験する。そうした中で撮影された、生きたロンドンの写真が高く評価された。帰国後も福山雅治など、国内アーティストとのコラボレーションをしながら、常に市井の人々にカメラを向け続けている。多くの作品をモノクロームの、スナップ・ポートレイトというスタイルで残している。
その優しく清楚な作風を好むファンは多く、「人間の希望を撮りたい」「人が人を好きになる様な写真を撮りたい」というテーマは、中学時代から現在に至るまでぶれることなく現在も進行中である。写真発表の傍ら、エッセイ執筆、ラジオ、テレビのパーソナリティー、さらには布袋寅泰のプロジェクト「ギタリズム」では作詞家として参加している。