本年度のゆうばり国際ファンタスティック映画祭にて観客賞にあたる、ゆうばりファンタランド大賞《作品賞》を受賞し、来年2月から劇場公開が決定している齊藤工監督、高橋一生主演『blank13』(読み:ブランクじゅうさん)が、6月17日より開催中の第20回上海国際映画祭【アジア新人賞部門】で18日に上映され、齊藤工監督(35)と女優の神野三鈴(51)、また自身の監督作で既に上海入りしていた榊英雄(47)も飛び入り参加し舞台挨拶に登壇した。

上海の劇場「和平影都」で上映された『blank13』には各国から注目が集まり、約400人を収容できる会場に大勢の観客や報道陣が駆け付ける超満員での上映となり、上映後には観客総立ちのスタンディングオベーションが巻き起こった。

上映後の舞台挨拶に登場した齊藤は流暢な中国語で挨拶をした後「昔から中国映画を沢山観てきて、中国と日本との違いを映画によって越えてきました。同じことで感動して泣いて笑って感じてきた人間として、一映画ファンとして自分の大事な作品を持ってここに立てていることが本当に嬉しいです。」と感慨深い様子で語った。「僕の知人でもある、(放送作家の)はしもとさんの実話なんです。彼のお父さんとの話が僕は他人の話だとは思えなかった。僕と境遇は全然違うのですが、この話を聞いたときから僕の中で始まったというか、こうなるべきなんじゃないかなという不思議なプロセスでした。出演して頂いたこのメンバーが、作品の中で生きているということ、関わってくださった事全てが、点が線になる必然だったと確信しています。」と本作にかけた想いについて語った。

神野は、「監督は不思議な力があって、初めて会った人ではないような気になった、絶対この人と前世で会っていた。不思議な引力を持った人」と齊藤の魅力を明かすと、榊は「僕は前世で監督と結婚してました!」とおどけ会場を沸かせていた。最後に齊藤が「日本と中国が映画でつながれる事を願っています」と中国語で話し、集まった日中のファンから割れんばかりの拍手を送られ、舞台挨拶は終了した。

本作は、放送作家のはしもとこうじの実話を基に、13年前に突然失踪した父が余命3カ月で見つかったことから始まるある家族の物語。主人公・コウジ役には、高橋一生、彼女役に松岡茉優、失踪した父親役にリリー・フランキー、母親役を神野三鈴が務めるなどの豪華俳優陣たちの出演でも話題となっている。映画『blank13』は来年2月3日(土)よりシネマート新宿にて限定公開。新人監督賞の受賞作は6月23日に発表となる。

公式サイト:www.blank13.com

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