本日、映画『ケアニン~あなたでよかった~』の完成披露試写会が日本消防会館(ニッショーホール)にて行われました。

【イベント概要】映画『ケアニン~あなたでよかった~』完成披露試写会
【日時】6月12日(月)【場所】日本消防会館(ニッショーホール)
【登壇者】戸塚純貴、水野久美、松本若菜、鈴木浩介監督、加藤忠相(映画監修)、香川裕光(主題歌)

映画「ケアニン~あなたでよかった~」の完成披露試写会が6月12日(月)に日本消防会館(ニッショーホール)で開催され、主演の戸塚純貴をはじめ共演の水野久美、松本若菜、鈴木浩介監督、本作の監修を務めた加藤忠相、主題歌を担当した香川裕光が舞台挨拶に出席した。
主人公の新人介護福祉士・大森圭を演じた戸塚は「介護というものに対して前向きなイメージがあまりなかった、自分じゃ難しいから人に預けちゃう」と率直に介護へのイメージを語った。続けて「加藤忠相さんが代表を務める(神奈川県の小規模多機能型居宅介護サービス)『あおいけあ』にうかがい、実際に介護を体験させて頂き、職員の方がすごく楽しそうでおじいちゃんおばあちゃんが互いにケアしあっている姿が衝撃的でした」、介護のイメージが劇的に変わったことを明かし、「今回自分が受けたその衝撃をこの作品に投影していきたいと思っていた」と語った。

認知症の女性を演じた水野は「60年の芸能生活で始めての認知症の役で、台本を頂いた当初は、どう演じようか悩みもしたが、作りこみすぎてはいけないと、ありのままの自分で演じた」と撮影を振り返った。また共演シーンの多かった戸塚に対し「かわいい坊やでしたよ(笑)。すごく成長していました」とベテラン女優ならではのねぎらいの言葉を掛け会場を笑いに包んだ。また圭の先輩を演じた松本は「いただいた台本の台詞の中で何度も涙が出てしまうような場面があったが、先輩の役として主人公の背中を押す強い姿を演じるようにした」と作品への思い入れと役作りの難しさを振り返った。
また、監修を務めた加藤氏は「介護の仕事はイメージが悪い。高校の先生達もやるもんじゃないと言ってしまうくらい」と介護職の認識の現状を述べた上で「ただ、介護を受けている人、預ける家族、提供する職員が不幸になっていくという連鎖は断ち切りたいと思う。子どもたちや介護の職員はもちろん、できれば高校生や専門学校生にも見てほしい」と介護に対する熱い思いと本作への思いを語った。イベントでは、香川が主題歌「星降る夜に」を歌唱する場面も。元介護職員である香川は、同曲制作のため被介護者たちに話を聞きに行ったという。会場は香川の優しい歌声に包まれ、客席には涙を流す人も見られた。
最後に監督の鈴木は「撮影期間中はずっと嵐で大変でしたが、逆にそれが現場の集中力を生み、いい空気感を生み出した不思議な嵐でした。もし映画を見ている最中に嵐の被害が垣間見えても内緒にしてください」と冗談を交えながら現場を振り返った。戸塚は「普段生きているだけでは気づけない周りの大切な人、家族への気持ちを改めてこの作品を通して感じました。是非、沢山の若い世代の方たちに観ていただきたいです」と作品への熱い思いを語り完成披露試写会を締めくくった。

映画『ケアニン~あなたでよかった~』は6月17日(土)より全国順次公開。