株式会社LDH JAPANは、映画『たたら侍』の舞台挨拶イベントを新宿バルト9にておこないました。この舞台挨拶は5月20日、21日、27日、28日と4日にわたり全国31カ所で開催されます。

本舞台挨拶には、原作・脚本・監督の錦織良成氏、エグゼグティブプロデューサー・EXILE HIRO、主演の青柳翔をはじめ、主要キャスト12名(AKIRA、小林直己、田畑智子、石井杏奈、甲本雅裕、宮崎美子、でんでん、早乙女太一、佐野史郎、笹野高史、津川雅彦)が出席し、会場は大いに賑わいました。

舞台挨拶では、ベテラン女優・宮崎から青柳に「公開ダメ出し」する場面などもあり、終始、会場は笑いに包まれていました。

5月20日、新宿バルト9に登壇した錦織監督とHIRO、主要キャスト一同に、集まったファンからは大きな歓声があがりました。錦織監督は「本物の日本映画を、という思いで作りました」、HIROは「時代劇ですけど現代の僕らに通ずるところがたくさんあります」と作品への思いを語りました。

また、AKIRAは「この映画はたくさんの海外の映画祭でも上映して、さまざまな方に見ていただきましたが、今日、日本での初日が一番緊張する。僕自身、たくさんのことをこの映画から学びました」と感想を述べました。
主人公の母親役である宮崎は、青柳の印象について「あの、本当に生真面目で緊張感もあり。でも、もうちょっと面白みがあってもいいかなって」と明かします。この突然の公開ダメ出しに青柳含む登壇者からは爆笑が起こりました。

イベント後半には、MCから青柳とHIROに質問する一幕も。「たたら侍」は第40回モントリオール世界映画祭で最優秀芸術賞を獲得しましたが、これに青柳は「海外は反応がストレートで。そのなかで評価していただけたのは素直にうれしかったです。日本の美しさや伝統を受け入れてくれた気がした」と笑顔を見せました。

HIROにとっては同作品が初の映画プロデュース。その作品が初日を迎える感想を尋ねられると、HIROは「錦織監督に想いをのせ、キャスト、スタッフに支えられて最高の映画ができたと思います。本物をどうやって表現するか、強い思いで監督と動き出したことがここにつながっているんだと感じます」と答えました。

最後には、錦織監督からあらためてメッセージが。監督は「HIROさんに『若い人に時代劇は難しいのでは?』と話をしたとき『いや、本物を作れば若い人もきっと分かってくれる』と力強い言葉をもらいました。EXILEファンだけでなく多くの世代の皆さんに届けばこんなにうれしいことはありません」と、熱く語りました。


舞台挨拶とは別に、出演者の青柳翔、AKIRA、小林直己、石井杏奈へ映画に関しての独占インタビューを行いました。

■皆さんが思う、映画「たたら侍」の見所・お気に入りのシーンはどこですか?
・青柳
山陰地方の美しい景色が映像として表現されています。それに、刀の材料となる玉鋼を作るシーンは職人さんたちの強い想いが乗ったシーンなので印象深かったですね。
・AKIRA
映画のテーマ『JAPAN PRIDE』をもとに、日本の美しさを表現した映像美やメッセージが込められているところだと思います。
・小林
主人公・伍助の表情です。葛藤が現れる顔に青柳さんの役者としての深みを感じ、学ばせていただきました。
・石井
ラスト付近の雨のシーンです。撮影も大変でしたが迫力がすごくて。あとは舞のシーンも注目してもらいたいですね。朝日や夕日をバックに踊る、お國ならではの世界があります。

■今回の役を演じるにあたり、苦労された点や工夫した点をお聞かせください
・青柳
時代劇の主人公ではあるけれど、強くて敵を倒す役ではないので、その点はとても難しかったです。自分の演じ方で見え方も大きく違ってくる役柄なので。
・AKIRA
監督からは侍のなかの侍を演じてほしいと言われました。そのため侍のあり方を表現するために、真剣を使って稽古をしました。苦労しましたが、刀の怖さであったり、刀を抜くということの精神を学ぶことができたと思います。
・小林
僕は村長の息子として、その地に生まれてその地でいつか死んでいく役です。土地の空気をまとうために、撮影前に現地に多く行くようにして裸足で山を歩いたりしましたね。
・石井
舞を覚えるのに苦労しました。撮影前に何度も練習日を作りたくさん踊りました。常に筋肉痛で大変でしたが、素敵な経験になりました。

■ATSUSHIさんが歌う、主題歌「天音」はいかがでしたか?
・青柳
『たたら侍』の世界観やメッセージをすべて包み込んでくれるような曲で、映画が終わった後、メロディーが頭から離れない、どこか懐かしくもあり暖かくもあるすてきな曲だと思いました。
・AKIRA
久石譲さんとATSUSHI君ならではのコラボレーションで、本当に壮大なスケール感を出している、映画を何倍にも引き立ててくれる曲です。ハリウッドプレミアのときには、楽曲にお客さんがよいしれていたような光景もありました。世界の方々に、海を越えて日本語で届くすばらしい主題歌です。

・小林
この映画で伝えたいメッセージそのものです。主人公伍助はとにかく人生に迷い、失敗を繰り返す。そうした人間の歩みや成長、親と子、世代の継承などがしっかりと込められています。
・石井
日本人でよかったと思わせてくれる。TSUSHIさんの歌声によってその気持ちがさらに大きくなります。歌詞にも映画の世界観が反映されていて、曲を聞くとまた映画が見たくなりますね。