『バイオハザード:ヴェンデッタ』完成披露試写会イベント
シリーズ累計販売本数7,200万本を超えるサバイバルホラー・アクションゲームの代名詞『バイオハザード』シリーズをフルCG長編アニメとして映画化した『バイオハザード:ヴェンデッタ』の完成披露試写会が4月25日(火)、東京・新宿の新宿ピカデリーにて開催。エグゼクティブ・プロデューサーの清水崇、辻󠄀本貴則監督、脚本の深見真、音楽を担当した川井憲次、原作監修を務めたカプコンの小林裕幸、そして、本作に参加しているダンテ・カーヴァーが舞台挨拶に登壇した。
辻󠄀本監督も清水プロデューサーもフルCGの作品への参加は本作が初めて。辻󠄀本監督は「最初、Facebookのメッセンジャーでオファーが届いた(笑)」と驚きを口にしつつ「深見さんの描く脚本の世界観は自分の作品にピッタリ合うと思ったし、基本はホラーなので、清水さんに監修していただけるということで不安はなかった。音楽に川井さんをというお願いも通ったので、あとは自分が実力を発揮するだけ。それが出来ないと、この世界で生きていけないと思いました。勝負作です!」と言葉に力を込める。
特に見どころとしてあげたのは、アクションでの“こだわり”とドラマ部分での“束縛”のバランスのとれたカメラワーク。「CG映画なので、カメラワークを自分で自由に動かせるんですけど、それをCGのキャラでやると、軽く見えてしまう。だから、ドラマ部分は極力、実写でしかできないカメラワークで撮り、アクションは縦横無尽にカメラを動かすという決まり事の下で、作りました」と明かす。
清水プロデューサーは、小林さんから言われたという「原点回帰」という言葉を紹介し「『バイオハザード』と聞くと、血なまぐさいで、ホラーアクションで、ゲームファンが見る男くさい映画と思われるかもしれないけど、辻󠄀本監督は、細かいところまで実写のように演出しています。目の表情、口元、汗をかいているところなど、アクションはもちろんですが、悲哀を含めたドラマ部分を見てほしい。女性にも、ホラー苦手に人も見てもらえる作品です」と強調。
『呪怨』を生んだホラーの清水プロデューサーとアクションを得意とする辻󠄀本監督。そんな2人のコラボレーションについて、清水プロデューサーが「相乗効果が出ている!」と胸を張れば、辻本監督は「清水さんをパクりました(笑)! 清水さんへのラブレターのようになっている」と熱く語り、会場は期待を込めた拍手に包まれた。
脚本の深見さんは「ゲームとしてシリーズが長いので、その世界観を壊さずに、アクション映画として1本『見たな』と思ってもらえる作品にすることを意識しました」と脚本づくりを述懐。川井さんはエンディングを含む音楽のテーマについて「清水さんがいて、辻󠄀本さんがいるということは、完全にホラーとアクションの融合だなと思いました。アクションにどう怖さを加え放言するかを話し合いました」と振り返った。
小林さんは自身の立場を「レベッカやレオンたちの“タレント事務所の社長”のようなもの(笑)」と独特の表現で語り、清水プロデューサーらからの様々な提案や要望を受け止めつつ、「バイオハザード」としてのバランスを取りながら、取捨選択していったと語る。「うちのタレントをいかにきれいに見せるか?」と苦労を明かしつつも「楽しかったです」と充実感と自信をうかがわせた。
この日は、D・Cというキャラクターでモーションキャプチャーとして参加しているダンテが花束を辻󠄀本監督に贈呈。「監督との撮影も、スタッフさんもすごく楽しかったです!」と笑顔で語り、作品の完成を祝福した。
最後に清水プロデューサーは「見ていただければ納得いただけると思います。新しい『バイオハザード』が見られます!」と宣言。会場は再び大きな拍手に包まれた。
『バイオハザード:ヴェンデッタ』は5月27日(土)公開。