映画『淵に立つ』第38回PFFぴあフィルムフェスティバル クロージング上映舞台挨拶
◆カンヌ受賞で世界的に注目を集める深田監督が「PFF」に恨み節!?
落選の経験からぴあ恐怖症だったと語る監督が、最新作で華々しくリベンジ!
深田監督:実は、この場で白状します!若いころ、映画美学校の卒業後に、自主映画を作ってPFFには応募しているのです。最後の選考にまで残って、HPで自分の名前を確認したりはしたのですが、落選しましね(笑)。それ以来、ぴあ恐怖症なんです(笑)。
司会から:そんな青春時代があっても、こうしてクロージングの華々しい場に登場できました
深田監督:負け犬に勇気を与えることができればと(笑)。
◆カンヌ映画祭、そのあとトロント映画祭、日本ではアジアフォーカス福岡国際映画祭、なら映画祭での上映を経て、PFFクロージング上映を行う。
深田監督:本日は主題歌が入っている日本公開バージョンでの上映で、一般のお客様にご覧いただくのは初めてとなりますので少しドキドキしています。
◆深田監督の撮影現場とは?
筒井真理子さん:深田監督は伝えたいことが明確にある人だと思います。
監督の現場ではとても穏やか。カットの時は「はいはい、そういうことです。」という感じで。
俳優の意見もよく聞いてくれて、コミュニケーションをたくさんとりましたね。
古舘寛治さん:深田監督とは彼の過去作の「歓待」「ほとりの朔子などにも出演して、長い付き合いです。映画の撮影現場は、豊かになれば、理想に近づけばそれほどもっと上が見えてくるものだと思います。
深田監督とは何度も一緒にしていますが、お互いに言いたいこと、やりたいことをぶつけ合える間柄で。現場もとても幸せな空間でしたね。
◆これから映画を観る人へのメッセージ
深田監督:映画は人に観てもらって初めて完成するものです。私の映画は、観客との想像力の綱引きというか、観客の皆さんの想像力の中で初めて完結する映画だと思います。観客が100人いたら100通り見方が分かれるようにしたい。皆さん映画を観て、いろいろと想像した思いを持ち帰って頂いて、この映画を拡散して頂けると嬉しいです。
【日時】 9月22日(木・祝)
【場所】 東京国立近代美術館フィルムセンター(京橋) 大ホール
【登壇者】 筒井真理子、古舘寛治、深田晃司(監督)